『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語』はアメリカでは、2013年12月6日に劇場公開された
日本での公開は2013年10月26日
衝撃的な展開がセンセーションを巻き起こしたTVアニメ「魔法少女まどか☆マギカ」の劇場版シリーズ第3作
「前編 始まりの物語」「後編 永遠の物語」に続くストーリーで、完全新作となっている
鹿目まどかによって全ての魔法少女たちが、残酷な運命の連鎖から解き放たれた新たな世界
少女たちは救われたかと思われたが…………
2024年冬には新作映画『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ〈ワルプルギスの廻天〉』も公開予定
深夜アニメの映画化作品としては異例の大ヒットを飛ばした『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語』
果たして海外ではどういう評価をされているのか?
『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語』
一見平和に見える見滝原市では、人の悪夢が具現化した怪物「ナイトメア」が夜な夜な出現していた
見滝原中学校に通う、鹿目まどか、美樹さやか、巴マミ、佐倉杏子たちは魔法少女として、ナイトメアと日々戦っていた
そこに同じ魔法少女である三つ編み、眼鏡姿の少女、暁美ほむらが転校してくる
まどかはすぐにほむらと打ち解け、一緒に行動するようになった
一ヵ月が経った頃、ほむらは世界に違和感を覚えるようになった
ほむらはそのことを杏子に打ち明ける
調べるうちに2人は、見滝原市から出られないことに気付く
彼女たちは知らないうちに、記憶を改竄されていた
ほむらはこの見滝原が、「魔女」によって構築された結界の内部だと確信するが…………
鹿目まどかを演じるのは悠木碧
暁美ほむらは斎藤千和
巴マミは水橋かおり
美樹さやかは喜多村英梨
佐倉杏子は野中藍
キュゥべえは加藤英美里
キャラクター原案は蒼樹うめ
脚本は虚淵玄
総監督は新房昭之
アニメーション制作はシャフト
海外の評価
アメリカでは「PUELLA MAGI MADOKA MAGICA THE MOVIE: REBELLION」のタイトルで公開された
現時点でのIMDbのスコアは7.8/10
ロッテントマトの観客支持率は88%となっている
メディアの評価
Variety
『叛逆の物語』は魅惑的ではありますが、疲れる作品です
日本では興行的にヒットしましたが、海外ではこのシリーズに魅了されている熱心なファンにだけ支持されています
ストーリーの核心は、まどかとほむらの間の愛情深い友情にあります
新規の視聴者は何が起こっているのか理解するのに苦労するでしょうが、シリーズに精通したファンなら泣いたり言葉を失うほどの感動が保証されています
新房監督はほむらとマミの重力を無視した壮大な銃撃戦など、いくつかの注目すべき見せ場を提供しました
物語に決着がついたとは言えないので、さらなる続編の登場が待たれます
The Anime Tank
TVシリーズのスピンオフ的な映画と違い、続編映画は評価が難しい
私たちファンは映画よりも、じっくりと描かれたシーズン2を見たいと考えます
「魔法少女まどか☆マギカ」は傑作でしたが、すでに満足のいく形で終わったストーリーを、上手く継続することは非常に困難です
ただし『叛逆の物語』で私がもっとも気になったのは、ストーリーよりもアニメーションです
TVシリーズは劇団イヌカレーの奇抜なアニメの使いどころは抑えられていて、見るのが苦痛ではありませんでした
ところが『叛逆の物語』ではそれが頻繁に使用されるため、実際に何が起こっているのか解読するのは困難でした
この映画は正直言って、語りたいストーリーがあるというよりも、独創的なアートスタイルを披露したいだけのように感じました
しかし、ほむらとマミの戦いは最高で、そのためだけでもこの映画は見る価値があります
結局のところ『叛逆の物語』は、オリジナルの品質を下回る不必要なストーリーの継続という、続編映画の悪い例に当てはまってしまいました
5/10
myReviewer.com
私は『叛逆の物語』にいくつかの感銘を受けました
シャフトのアニメーションは美しく、梶浦由記の音楽との組み合わせは最強です
シリーズの真の続編であり、ファンに満足感と同時に驚きを与えることに成功しています
私が特に感銘を受けたのは脚本です
ストーリーは上手く展開し、キャラクターの描写も素晴らしく、視聴者を映画に引き込みます
ただし結末はTVシリーズのラストを否定しているようで、私はあまり好きではありません
とはいえ、とても良く出来た映画なので、間違いなく注目を集めるでしょう
8/10
Anime News Network
この映画は3つのパートに分かれています
1つ目は「もしまどか☆マギカが普通の魔法少女ものだったら?」
最初の1時間は初めて5人の少女全員そろっての戦いが見られます
可愛いマスコットもいます(もちろんキュゥべえと、以前にマミをむしゃむしゃ食べたシャルロッテ!)
2つ目は「まどかの願いが生み出した世界に不満なキュゥべえが、自分のシステムで問題解決を図ったら?」
虚淵はキュゥべえの知識と効率への飽くなき渇望が、彼をどこへ導くのかをよく知っています
そして、最後の1つが『叛逆の物語』です
まどかの無私の愛の行為は、ほむらの利己的な愛によって書き換えられます
こうしたほむらの「究極の悪」への転向は、コンセプト自体は豊かなものですが、どんでん返しのアイデアに囚われすぎて、ほむらのキャラクターの整合性を損なっているようにも感じました
評価:B
観客のレビュー
「ほむらファンなら、きっと楽しめると思います」
「この映画は大好きですが、結末についてはまだ自分の中で答えが出ていません。理にはかなっていますが、TVシリーズのラストの方が好きです」
「美しくもあり恐ろしくもあるビジュアルが、この映画の最大の魅力です」
「人生で一番好きな映画。ほむらとまどかの百合シーンが見られて幸せです」
「中途半端なところで終わって、もう8年以上経っています。続きはまだですか?」
「私と妻はTVシリーズが大好きで、その奇妙さを高く評価していましたが、これは酷い。正直、意味がよく分からなくて、ウィキペディアであらすじを読んでしまいました」
「何が起こっているか完全に理解するため、2回再視聴する必要がありましたが、よく出来ていました。特に音楽は素晴らしいです」
「この映画は最終的に、TVシリーズの素晴らしさを損なってしまいました」
「私はこの映画が好きですが、一部のファンに不評なのも分かります」
「TVシリーズほど素晴らしいとは思えませんでしたが、この映画は依然として期待を上回っています」
「この続編はファンからさらなる金を巻き上げるために作られたものであり、それ以上でも以下でもありません。しかし、虚淵は非常に才能のある作家であり、ハリウッドの同様の続編に比べれば優れています」
「ほむらの最後の行動は『悪』なのか『正義』なのか考えさせられました。いくつかの問題はありましたが、映画は本当に素晴らしかったです。この映画はファンのために作られており、とても気に入りました」
「完璧に近いシリーズのほぼ完璧な続編」
「ストーリーはTVシリーズほど良くなかったが、最後は衝撃的だった。さすが虚淵玄」
「この映画は美しくアニメーション化され、ストーリーも非常によく出来ています。最後のどんでん返し(やや強引に感じた)やいくつかの分かりにくい部分はありますが、全体的には非常に面白かった」
「ダークな結末ですが理にかなっており、私は納得しました」
「『君の銀の庭』はおそらく音楽的にも歌詞的にも、これまでに作られた最高のポップソングだと思います。この映画を締めくくるのにふさわしい」
「最初は嫌いでしたが、何度も見るうちに好きになりました。この映画は忘れられないほど美しいです」
「TVシリーズは魔法少女ものというジャンルを破壊しましたが、映画はTVシリーズを破壊しました」
「私はこの映画を劇場で見て、さらにブルーレイで2回目を見ました。この映画で私が本当に気に入っているのは、暁美ほむらに焦点が当てられていることです。これは皆が望んでいた展開ではないかも知れませんが、ほむらというキャラクターを深く掘り下げており、彼女の行動は全て自然に感じられました」
「絶対に続編を作る必要のなかったアニメの続編。それでも息を呑むような美しさでした!」
「この映画がオスカーに選ばれなかったのが残念」
「TVシリーズの結末が完璧だったので、この映画を好まない人もいるでしょう。しかし、だからこの映画の品質が悪いということにはなりません。続きが楽しみです」
「ありきたりな表現をひっくり返すというのは、『まどか☆マギカ』のもっとも大きなテーマの一つなので、劇場版は間違ってはいません。しかし、このシリーズがこれほど愛されているのは、最後のメッセージが非常にポジティブだったからです。『叛逆の物語』はそれを台無しにしてしまいました。それに魔法少女への変身シーンに5分も費やす必要があったのか、はなはだ疑問です」
「TVシリーズの結末に満足しているので、続編はいらなかった」
「私はこの映画が大好きです。ラストはTVシリーズより優れていると思いました」
「間違いなく私にとって史上最高のアニメ映画。見るたびに大泣きしてしまいます」
「『叛逆の物語』は魅惑的なアニメーションとサウンド、素晴らしく心のこもった演技、そして喜びと恐怖を確実にもたらす説得力のある物語で、視聴者を惹きつけます。ハリウッド映画やディズニーのCG作品に物足りないと思っている人は、まどか☆マギカを見てください」
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コメント
とんでもなく面白かった映画。
でも、海外ではまだアニメが市民権を得てない10年前。更に魔法少女もの。
こんなものを見に行くアメリカ人は相当白い目で見られていたんだろうなあ。
それ30年くらい前の感覚だよ
少なくともこの劇場版終了の時点では
逝ったキャラが生き返ったりキュゥべえも制裁うけて断然TV版より丸く収まってるのに
何となく悪が勝ったように見えるから気に入らないって外国人多いよね
外人さんは、善悪ハッキリしたのがお好きだから・・・
行いは尊いが、自分の心を犠牲にして家族と友達を置き去りにした行為と
独善的だが、親友を守りつつ強引に全方向丸く収めた行為の差なのにね
ほむらの魔法少女になった条件である願い(まどかを魔法少女にせず守り抜く)だけが叶っていないのだから、続編としてはほむらの物語になるのは必然ではあったんだけどね。
これってキューベーの故郷を殲滅しない限り延々続くんだろ…
叛逆は神と悪魔が生まれた理由、を表現したと思ってるわ
QB自体が悪魔的だけどそれに打ち勝つにはより強力な悪魔的要素も必要だってこと
なにより現実がそうだよね、正気を保てるギリギリのところで悪魔側が支配してるから