「マクロスプラス」はアメリカでは、VHSとレーザーディスクでリリースされた
日本では1994年から1995年にかけてOVAが発売され、1995年10月7日には劇場版『マクロスプラス MOVIE EDITION』が公開された
人気アニメ「超時空要塞マクロス」の世界観を継承
総監督は河森正治、監督は渡辺信一郎
また菅野よう子が初めてアニメ音楽を手がけた
異星人の地球襲撃から30年後、惑星エデンでテストパイロットのイサムはかつてのライバルだったガルドと再会する
2人は火花を散らして競い合うが…………
当時としては画期的だったCGとセルアニメの融合も話題となった「マクロスプラス」
果たして海外ではどういう評価をされているのか?
「マクロスプラス」
西暦2040年、人類初の移民惑星エデンでは、統合宇宙軍の次期主力可変戦闘機採用コンペティション「スーパー・ノヴァ計画」が行われていた
イサム・ダイソンはパイロットとしての腕前は超一流だが、自由奔放な性格で様々なトラブルを起こす問題児
新型可変戦闘機YF-19のテストパイロットとして、イサムはエデンへとやってきた
そこでイサムはYF-21のテストパイロットであるガルド・ゴア・ボーマンと再会する
イサムとガルドはかつて親友同士だったが、7年前のある事件をきっかけにたもとを分かっていた
再会した2人はテストパイロットとして、激しく競い合う
そんな時、2人の幼馴染であるミュン・ファン・ローンがエデンを訪れる
ミュンは人気絶大のバーチャルアイドルであるシャロン・アップルの音楽プロデューサーだった
イサムとガルドと再会したミュンは、2人のいがみ合う姿に心を痛めるが…………
イサム・ダイソンを演じるのは山崎たくみ
ミュン・ファン・ローンは深見梨加
ガルド・ゴア・ボーマンは石塚運昇
脚本は信本敬子
音楽は菅野よう子
監督は渡辺信一郎
総監督は河森正治
海外の評価
アメリカでは「Macross Plus」のタイトルでリリースされた
現時点でのIMDbのスコアは7.8/10
劇場版『マクロスプラス MOVIE EDITION』のIMDbのスコアは7.5/10
ロッテントマトの観客支持率は91%
メディアの評価
Forbes
「ロボテック」が引き起こした法的な混乱を何とか切り抜けた数少ないマクロスシリーズのひとつが、この「マクロスプラス」です
この作品では渡辺信一郎が共同監督を務めました
マクロスプラスもカウボーイビバップと同様に優れています
特にアニメーションは伝説的に素晴らしく、手描きアニメの限界を突破しています
また序盤の小惑星帯での戦闘では庵野秀明が原画に関わっており、板野一郎の素晴らしいメカ描写も相まって、おそらくマクロスシリーズでもっとも優れた可変戦闘機のバトルとなっています
結論として、これはおそらく史上最高のOVAのひとつです
美しいアニメーションから菅野よう子の素晴らしい音楽まで、20年が経っても信じられないほど古びていません
(注:アメリカでは「超時空要塞マクロス」と「超時空騎団サザンクロス」と「機甲創世記モスピーダ」という3つの異なるシリーズを編集し台詞も改訂して、「ロボテック」という1つの作品として放映された)
The Anime Review
マクロスシリーズは素晴らしい戦闘シーン、魅力的なキャラクター、そして三角関係が揃っている時がもっとも最高です
マクロスプラスはこれらの要素を非常に上手く取り入れています
昔の作品であるにもかかわらず、CGは実に見事です
美樹本晴彦のキャラクターデザインが恋しくはありますが、ビジュアルも素晴らしい
菅野よう子が手がけた音楽も、美しく心に残ります
マクロスプラスは間違いなく満足できる作品です
ディスクのVoL.1を見終えたら、あなたはすぐにVol.2を手に入れるため店に駆け込むでしょう(注・アメリカでは4話を2枚組で販売した)
イサムは魅力的なキャラクターで、性格は正反対ですがガルドも興味深い
弱点があるとすればミュンが2人に比べるとキャラが弱い気がしますが、些細なことです
マクロスシリーズのファンも新規のファンも、この素晴らしいマクロスプラスを手に取るべきです
評価:A
My Shiny Toy Robots
全6話のOVA「超時空要塞マクロスII -LOVERS AGAIN-」がレビューする価値もないほど酷い作品だったので、マクロスプラスを楽しめるかどうか半信半疑でした
ありがたいことに、本作では期待は裏切られませんでした
プラスはオリジナルのマクロスよりもはるかにダークで、複雑な関係と暗い過去を共有するキャラクターによる、全く異なる三角関係が描かれます
いつものようにバルキリーのデザインは素晴らしい
手描きのアニメーションとCG(当時としては画期的でした)の融合も見事でした
第1話は少しゆっくりとしたペースに感じますが、キャラクターや物語の方向性が確立してからは本当に盛り上がります
これを一気に見たい場合は、マクロスプラスの劇場版をチェックしてもいいかも知れません
OVAの方がストーリーの流れははるかに優れていますが、評価に差が出るというほどのものではありません
この作品には「超時空要塞マクロス」を特別なものにした魔法はありませんが、その代わりにダークで美しく、シリーズの一作品として恥じないものになっています
4/5
Anime News Network
(劇場版『マクロスプラス MOVIE EDITION』のレビュー)
マクロスはライセンスの混乱に長い時間悩まされてきた作品で、一部の作品がようやく欧米で見られるようになったことが信じられません
劇場はこの作品を見るのに最適の場所です
プラスのもっとも素晴らしい特徴は、その驚異的なアニメーションであり、これまででもっとも息を呑むような戦闘機のバトルシーンを見ることができます
現代のCGに慣れている人は、本物の衝撃を受けると思います
ただし、この劇場版はOVAシリーズを編集した作品なので、注意が必要です
仕方のないことですが、いくつかの見どころを見逃すことになります
ありがたいことにマクロスシリーズに詳しくない人でも、この映画は楽しめます
しかし、マクロスプラスがシリーズの入門編に最適かどうかは、判断が難しい
シリーズの他の作品に比べると、ハードで暗い内容になっているからです
それでもマクロスプラスは入場料を払う価値が絶対にあります
映像は素晴らしく、キャラクターは人間味にあふれています
そしてマクロスプラスに続いて、今後もマクロスシリーズがアメリカでリリースされることを期待します
評価:A
観客のレビュー
「これを初めて見た時、驚きました。私は渡辺信一郎監督がとても好きなのですが、期待以上でした。アニメはAKIRAしか見たことがない父でさえ、絶賛していました。ロボテックやマクロスが好きなら絶対に見てください」
「最高級の作品。マクロスを全く知らなかった私にとって、この作品は衝撃でした。劇場版も良いですが、まずはOVAを見ることをお勧めします」
「これは私がマクロスで期待していた、人類と悪いエイリアンが戦う壮大な物語ではありませんでした。この作品はいわば外伝で、テストパイロットたちを主役にしたこぢんまりとした物語です。だからと言って、つまらなかったわけではありません。初代よりはるかに緊迫感があり、全体的に大人向けです。これは誰にでもお勧めできます」
「私が今までに見たアニメの吹き替えで、もっとも優れたもののひとつ」
「ストーリーは素晴らしく、ドラマは奥深く、メカは完璧で、演出は一流。まさに自宅で見るのに最適なアニメです」
「これはアニメでも実写でも、これまでに作られたもっとも優れた作品のひとつです。映像は素晴らしく、ストーリーは非常にドラマチックです。OVAと映画、どちらも良かったです」
「OVAを見ているなら、劇場場を見る必要はありません。どちらも見たことがないなら、まずは映画でもいいと思います」
「アニメーションは美しいが、主人公のイサムがうっとうしくて苦手だった」
「ひっくり返るほど美しい。マクロスを全く知らなくても、見る価値があります」
「テストパイロット、三角関係、そして素晴らしい音楽。もしHALがアイドルだったらどうなるかを、この作品は見せてくれます」
「これ以上の作品はありません。ロボテックしか知らない人にもお勧めです。このシリーズが気に入ったら、天空のエスカフローネをチェックしてください。同じクリエイターが何人か関わっています」
「最高の日本のアニメのひとつ。見逃さないでください!!」
「私は初代マクロスは甘ったるいストーリーと性差別のせいで、見るに堪えないと思っていました。その点、マクロスプラスは違います。ストーリーとキャラクターはしっかりしており、アニメーションは息を呑むほどです。この作品は今まで見た中で、最高のアニメです。アニメは子供向けだと思っているアメリカのアニメーターは、全員がこれを見るべきです」
「素晴らしいアニメーションにストーリー、そして菅野よう子の音楽。これ以上、何を求めますか?」
「OVAと映画、どちらも見てください。それぞれに良さがあります。マクロスプラスは最近のマクロスゼロを、はるかに上回っています」
「まず第一にマクロスプラスは、私が今まで見たアニメの中で、断然最高の作品です。劇場版よりOVA版をお勧めします」
「エピソード1と2は素晴らしかったが、3と4は酷い。現実的だったストーリーが、とんでもない展開になる」
「この作品は語るべきところが多すぎて、レビューでは収まりきらない。見たら絶対にあなたのトップ10に入ることを保証する」
「私は他のマクロスを見たことがありませんが、とても楽しめました。飛行シーンは見事なアニメーションで、夢中になってしまいました。4つのエピソードは上手く展開し、最後は壮大で感動的でした」
「このアニメは完璧です。欠点が見つからない」
「素晴らしい。私はOVAと劇場版、両方見ました。マクロスプラスは私が今まで見た中で、最高のアニメ作品です。CGが非常に上手く使われており、セルアニメーションも見事です。音楽は非の打ちどころがありません。英語の吹き替えも良かったです。マクロスプラスを見れば、ポケモンだけがアニメではないことを理解してもらえると思います」
「私が初めてマクロスプラスを見たのは14歳の時で、それ以来ずっとお気に入りです」
「実際にはマクロスの最初の続編はマクロスIIですが、河森正治は関わっていません。こちらが本当の続編と言っていいと思います。そしてマクロスプラスは非常に優れた続編です」
「私はマクロスプラスの映画が大好きだったのですが、それがOVAの短縮版だとは知りませんでした。Blu-rayを手に入れて、ようやくそちらも見ることができました。個人的には映画の方が、すっきりして見やすくて好きです」
「このOVAは今でも大好きです。大人向けアニメと言えば、まずマクロスプラスが頭に浮かびます」
「最初から最後まで素晴らしい。特にエピソード3の幕切れは衝撃でした」
「押井守の攻殻機動隊より前の作品というのが信じられない」
「アニメが子供だけのものと思っているなら、この作品を見てください。そして絶対にオリジナルの日本語版をお勧めします。吹き替え版はオリジナルの歌の魅力が、ほとんど失われていました」
「河森正治がまたやってくれた! これが気に入ったら『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』もチェックしてください」
「マクロスプラス MOVIE EDITION」をAmazonビデオで視聴
ブログTOPへ
コメント
現実から頂いた戦闘機開発のコンペという設定で、無人戦闘機というのはその先の未来を行ってたんじゃないだろうか。
何十年も経って、いまだに色あせない傑作。
まあでもLDで買ってた当時、お子ちゃまだったので自分はこの作品の良さ、凄さを分かってなかったけど。
初音ミクのご先祖ともいえる、バーチャルアイドルの先駆けシャロンアップルや無人戦闘機ドローンの恐ろしさを周知した非常に先進的な作品
劇的なストーリーとアニメーションの精緻さはマクロスシリーズ随一