「火垂るの墓」はアメリカでは、1993年に字幕付き版がVHSでリリースされた
日本での公開は1988年4月16日
同時上映は「となりのトトロ」
直木賞を受賞した野坂昭如の短編小説を高畑勲監督が映画化
昭和20年の神戸、父親が出征中のため、14歳の清太と4歳の節子の兄妹は、母親と3人で暮らしていた
しかし、空襲によって家を焼け出され、母も亡くなってしまう
清太と節子は遠縁の親せきの家に身を寄せるが…………
日本以外の190カ国以上で、Netflixでも配信が開始された「火垂るの墓」
果たして海外ではどういう評価をされているのか?
「火垂るの墓」
昭和20年の神戸、父親が出征中のため、14歳の清太と4歳の節子の兄妹は、母親と3人で暮らしていた
しかし、B-29の空襲によって母親は死亡
兄妹は遠縁の叔母のところへ身を寄せることになった
戦争が激化し配給が減ると、叔母は清太と節子を邪魔者扱いするようになる
居心地が悪くなった清太は、節子を連れて家を出ることを決心する
2人は使われなくなった防空壕へ移り住んだ
そうして2人だけの生活を始めるが…………
原作は野坂昭如の「火垂るの墓」
清太を演じるのは辰己努
節子は白石綾乃
作画監督は近藤喜文
監督は高畑勲
アニメーション制作はスタジオジブリ
海外の評価
アメリカでは「Grave of the Fireflies」のタイトルでリリースされた
現時点でのIMDbのスコアは8.5/10
ロッテントマトの批評家支持率は100%、観客支持率は95%
メディアの評価
Guardian
この日本のアニメの傑作は、実写映画と同じくらい悲痛な戦争物語となっている
ディズニーアニメが最高と思っているなら、この「火垂るの墓」を見るべきだ
5/5
metro.co.uk
一度見たら最悪の恋愛の別れと同じくらい、深く心に焼き付くでしょう
スタジオジブリの驚くほど勇敢で妥協のない反戦アニメーションで、第二次世界大戦末期の2人の日本の子供たちの生き残りをかけた闘いを描いています
あなたは映画館で泣き叫ぶことになるでしょう
5/5
New York Times
1988年に高畑監督がスタジオジブリで初めて手がけた映画「火垂るの墓」は、これまでで最も衝撃的で感動的なアニメ映画のひとつだ
Standard
「火垂るの墓」はあまりにも素晴らしくて胸が痛くなるほどです
本当に見ていて苦痛です
監督の素晴らしい功績は可愛らしいアニメーションを使って、暗くて現実的な物語を届けたことです
私たちは映画でハッピーエンドを見ることに慣れすぎていると思い知らされました
5/5
Decent Films
心に残る悲惨な戦争映画であり、感情を揺さぶる人間ドラマであり、そして極めて抑制されたアニメ
日本のアニメ映画「火垂るの墓」は他に類を見ない忘れられない傑作です
評価:A
Roger Ebert
「火垂るの墓」はアニメーションについての認識を改めるほどの感動体験です
ほとんどのアニメ映画はファミリー向けで、最近はより深刻なテーマに触れる作品もありますが、基本的には安全な範囲内にとどまっています
涙は誘いますが、悲しみは呼び起こしません
「火垂るの墓」はアニメ映画であるにもかかわらず、史上最高の戦争映画のリストに載るに値する作品です
4/4
Slant Magazine
高畑勲監督の「火垂るの墓」が日本で初公開された30年前と変わらず、今日でも活気と影響力を持っていることは驚くにはあたらない
この映画はアメリカの戦争が決して清廉潔白ではなく、真に正義に満ちたものではないことを思い起こさせる厳粛な作品である
3.5/4
ReelViews
映画の中には映画ファンなら誰でも、少なくとも一度は見ておくべき傑作があります
「火垂るの墓」はその特別な部類に入ります
しかし、この作品は素晴らしい芸術性にもかかわらず、体験としてはトラウマに近いものがあり、2回目を見るのは1回目よりも難しい
それだけ「火垂るの墓」は記憶に消えない痕跡を残します
4/4
Movie Mezzanine
「火垂るの墓」の冒頭の場面は、史上最高のオープニングシーンのひとつだと思います
これほど痛ましい映画は、おそらく実写では上手くいかなかったでしょう
この作品はアニメーションの新たな可能性を示しています
評価:A+
観客のレビュー
「衝撃的な映画です。戦争がいかに邪悪なものか、そしてその結果がどうなるかを目の当たりにして、私は打ちのめされました」
「恥ずかしながら初めてこの映画を見ました。私はいつも日本映画を高く評価してきましたが、これは特に素晴らしいです。とても悲しかったですが、一瞬一瞬を愛していました。14歳以上なら誰でも見るべき映画だと思います」
「この映画を見てから1週間が経ちますが、思い出すたびに涙が出てきます。飢えていた清太と節子のことを考えると、食事が今までと違ったもののように感じます」
「この映画は美しく悲しい。私と娘は見終わってから、1時間ずっと泣いていました」
「私が今まで見た戦争映画の中で、最も感動的な作品の1つです」
「驚くほど独創的で美しい映画です。私たちの国(アメリカ)がいかに残酷であるかを、詳細に描いています。素晴らしい映画ですが、二度と見たくなくなるでしょう」
「何日も泣き続けることになるので、軽い気持ちで見るのをやめてください」
「私はスタジオジブリの大ファンですが、この映画はとても悲しいと聞いていたので、今まで避けてきました。ようやく覚悟を決めて見ることにしましたが、本当に素晴らしい映画でした」
「この映画は戦争の結果として避けられない、想像を絶する深い悲しみを描いています。私はこの映画以上に憂鬱な映画を見たことがありません」
「素晴らしい映画。でも、二度と見ないと思う」
「これほど心を揺さぶられる映画を見たことがありません。戦争中に人々が経験した恐怖と苦痛が、信じられないほど見事に描かれています。この映画を強くお勧めします」
「今まで見た映画の中で一番悲しい作品です。リアリズムの巨匠、高畑勲の傑作」
「この映画は戦争の厳しい現実と、それが私たちに及ぼす影響を描いています。悲しく、不安で、そして美しい作品です」
「清太が叔母の家から出て、妹を死なせてしまったので、私はイライラしてしまいました。この映画には期待しすぎたのかも知れません」
「こんなに泣いた作品はありません」
「感情的に弱い人には向かない映画です。痛烈で、悲しく、感情を揺さぶられ、魂を砕かれます。そうは言っても、一度は誰もが見るべき映画です」
「もしこの映画のラストで泣かなかったら、あなたは何か重大な病気にかかっているので、医者に行くべきです」
「残酷であると同時に素晴らしい」
「エンドロールが流れた後も、涙が止まりません。ストーリーはシンプルですが、長く心に残る美しさと悲痛な感情を引きだしてくれます。宝石のような作品で、必見です」
「素晴らしい映画ですが、手加減は一切ないので、覚悟をして見てください」
「今まで見た中で最高の作品の1つです。結末は分かっているのに、映画が終わっても涙が止まりませんでした。まさに傑作です」
「心が痛い。節子…………、これ以上はもう無理」
「アニメーションは現実を離れ、少なくとも美しいものを見せるためにあるはずです。この映画はそれを全くしていないので、おそらく実写にした方が良かったと思います」
「あのドロップ缶が忘れられない」
「この映画は私の心を嚙み砕き、引き裂きました。衝撃的なストーリーと素晴らしいアニメーションを備えた美しい映画です」
「日本の最高峰アニメクリエイター達が贈る最高の1時間28分」
「まさに心を痛める傑作」
「トラウマになって、1週間落ち込みました」
「ジブリ作品の中でも傑出した作品だと思います。千と千尋の神隠しよりも、こちらの方が好き」
「戦争の犠牲となった人々に対しての痛ましいほど誠実な作品。この傑作を説明する言葉はありませんが、ストーリーとアニメーションの両方に非常に細心の注意と配慮が払われていることが分かります。その奥深さと深い衝撃をぜひ体験してください」
「妹の遺灰が捨てられるシーンが、頭にこびりついて離れない」
「この作品で描かれているのは第二次世界大戦の日本側の姿であり、兵士や軍隊ではなく、普通の人々が体験する悲劇だ。できれば未来はこんな戦争のない世界であって欲しいという希望の物語でもある」
「戦争が罪のない子供たちにどのような影響を与えるかを描いた、本当に悲しく厳しく現実的な映画」
「何年たっても、この映画のことを思い出すと憂鬱になります」
「アニメ映画でこれほど感動したことはありません。映画の終わりには涙をこらえるのが大変でした。アニメーションは驚くほど繊細で、背景やキャラクターはとても丁寧に描かれており、ただただ驚嘆するばかりです。記憶に残るシーンはたくさんありますが、特に夜の蛍のシーンは忘れられません」
「戦争映画の多くは、戦争の勝利を描いています。映画製作者は戦争の本当の恐ろしさを忘れ、真の犠牲者である民間人を省いています。この映画は戦争の残酷さを思い起こさせ、このような物語を伝えることの重要さを思い出させてくれます」
「清太や節子が徐々に衰弱していくにつれて感情が高まり、これまで見た中で最も悲しい映画の1つとなります。火垂るの墓はほとんどの戦争映画が見逃している人々の視点を描いているため、人生で少なくとも一度は見るべきです」
「衝撃的。アニメーションなのに、実写よりも本物らしかった」
「スタジオジブリ作品の中では最も見るのが辛い作品です。清太ほど感情移入したキャラクターは他にいません。二度とこの映画を見ることはないでしょうが、一生私の心に残るでしょう」
「第二次世界大戦では両陣営とも酷いことをしましたが、私たちアメリカの軍隊が日本の民間人に何をしたか、そしてその結果について学ぶために非常に価値のある映画だと思います」
「高畑勲監督の演出は美しく、空襲下の日本の生活を忠実に捉えています。近藤喜文の作画も子供たちの表情が素晴らしかった。火垂るの墓は完璧に作られた特別な作品のひとつです」
「ベンチに座って街の明るい光を眺める清太と節子の最後のショットは、私に最も衝撃を与えました。あの時代には語られなかった物語や忘れ去られた人々がたくさんいたに違いありません。『火垂るの墓』がそんな人々にとって、何らかの慰めになることを願っています」
「アニメ映画でこんなにも心を打たれるなんて、想像もしていませんでした」


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コメント
この映画を世界中の人に見せて誰が悪いか訊いたら見事にバラバラになるだろな。子供は叔母さんと言うかもしれないが子持ちの大人なら晴太にも判断ミスはあったと言う人は多いだろう。政治に熱くなる人ならアメリカ軍か日本軍のどちらかを目を吊り上げて叩くだろう。その多面性こそが傑作たる所以だと思う。
清太の不甲斐なさしか印象にないわ
「忘れものを、届けにきました。」ってキャッチコピーは
トトロだけじゃなくて火垂るの墓でも使ってたんだなあと予告編を見て思い出した