「楽しいムーミン一家 ムーミン谷の彗星」は日本では1992年8月8日に、『リトルツインズ ぼくらの夏が飛んでいく』と『花の魔法使いマリーベル フェニックスのかぎ』とともに3本立てで公開された
フィンランドの作家・トーベ・ヤンソンの「ムーミン」シリーズをTVアニメ化した「楽しいムーミン一家」の劇場版
TVシリーズの前の出来事として、ムーミン一家がムーミン谷に引っ越してきた直後の物語が描かれる
ムーミン一家はムーミン谷をとても気に入り、満足していた
すると家に哲学者のジャコウネズミがやってきて、彗星が地球に衝突すると言い出し…………
根強い人気を誇るムーミンの初の劇場アニメ
果たして海外ではどういう評価をされているのか?
「楽しいムーミン一家 ムーミン谷の彗星」
ムーミン一家はムーミン谷へ引っ越してきた
パパは小川に橋をかけ、ママは庭に花壇、ムーミンはスニフやミーと海で遊んでいた
皆が新天地であるムーミン谷を気に入っていた
その夜、家に哲学者のジャコウネズミがやってきた
パパが作った橋のせいで、ねぐらが壊れてしまったのだという
外は黒い雨が降っていた
それを見てジャコウネズミは、宇宙から脅威が迫ってこの世は破滅すると言い出した
ムーミンはジャコウネズミの言葉が気になって仕方がなかった
パパはおさびし山の天文台へ行って、真実を確かめてくることを勧める
ムーミンはスニフとミーを連れて、天文台へ向かった
その途中で3人は、孤独を愛する旅人スナフキンに出会い…………
原作はトーベ・ヤンソンの「ムーミン谷の彗星」
ムーミンを演じるのは高山みなみ
ムーミンパパは大塚明夫
ムーミンママは谷育子
フローレンはかないみか
スナフキンは子安武人
ミイは佐久間レイ
脚本は宮崎晃
監督は斎藤博
海外の評価
アメリカでは「Comet in Moominland」のタイトルで知られている
現時点でのIMDbのスコアは7.6/10
メディアの評価
The Spinning Image
フィンランドの作家でイラストレーターのトーベ・ヤンソンの人気シリーズ「ムーミン」は、日本で3度アニメ化されています
「楽しいムーミン一家 ムーミン谷の彗星」は1990年のTVアニメ「楽しいムーミン一家」の劇場版で、ヤンソンが1948年に書いた同名の小説を脚色したものです
ヤンソンのお気に入りのテーマである静けさ、自然との調和は、日本では常に支持を得てきました
脚本を手掛けるのは世界名作劇場の常連である宮崎晃で、物語は差し迫った災害に直面した人々の行動を熟考する半ば風刺的な寓話です
子供向けの作品としては刺激的な内容ですが、色彩は明るく、音楽は陽気で、主人公たちは楽観的です
潜在的に難しいテーマを軽いタッチで描き、愛すべきキャラクターたちに焦点を当てています
困難な時には優しい勇気と人間性が、人々を暗い時代から救うというメッセージは胸に響きます
技術的には背景、キャラクターデザイン、アニメーションは高水準です
8/10
BobaFett1138
この映画は見た目からして明らかに子供向けですが、大人もそのストーリーに引き込まれるでしょう
可愛くて愛らしいキャラクターに冒険、この映画を嫌う人なんているでしょうか?
この映画を見る前に、TVシリーズを見ておく必要はありません
これは独立した物語になっています
ストーリーはシンプルですが、軽妙な語り口と愛すべきキャラクターたちのおかげで上手くまとまっています
また彗星が地球に衝突するシーンは驚くほど緊張感があり、映画に良いフィナーレをもたらします
この映画はとても楽しくてユーモラスで、シリアスになりすぎないように配慮されており、小さな子供が見ても怖すぎることはありません
子供でも大人でも、これは見る価値のある素晴らしい映画です
8/10
Tofu Nerdpunk
この映画化作品は全てにおいて原作に忠実であり、何よりも軽快なユーモアがコミックに非常に近いものとなっています
これは好感の持てるキャラクターたちが登場する、ただの楽しい冒険物語ではありません
原作にある複雑な哲学も、いたるところに見られます
ストーリーには多くのものが含まれており、決して退屈することはなく、登場人物たちはとても魅力的で、すぐに感情移入してしまうでしょう
またスノークのお嬢さんやスナフキンが初登場する、ムーミンの物語においても重要な作品となっています
8.1/10
観客のレビュー
「この映画はこの世でもっとも優しい作品の1つです。ムーミンの魅力は大人も魅了します。優しいキャラクターだけではストーリーは成り立たないと思うかも知れませんが、全くの間違いです。それがトーベ・ヤンソンの魔法です」
「ムーミンの世界を知れば知るほど、ますます好きになります。トーベ・ヤンソンがムーミンシリーズ全体に、自身のアイデンティティをどれだけ巧みに投影しているかは信じられないほどです」
「おそらく、これまでに作られた中でもっともかわいい世界の終りの映画です。子供向けの映画にしては奇妙に暗い部分がたくさんありますが、私は本当に大好きです」
「終末を前に、ムーミンたちが気楽に冒険し、元気に過ごす様子には、心から暖まる素敵なところがあります。海は沸騰しますが、そんな時でもムーミンママはケーキを焼いています」
「私はこの映画で初めてムーミンを知りました。最初はありがちな子供向け番組のように見えましたが、たまらなく愛らしくてすぐに私を魅了しました」
「子供の頃、『楽しいムーミン一家』は見ていたのですが、映画があるとは知りませんでした。リトルミイはやはり最高です。ただし、ノルウェー語の吹き替えはいまいちでした」
「『楽しいムーミン一家』は私の一番好きなTVシリーズです。もっと早くこの映画を見れば良かった。トーベ・ヤンソンの物語が美しくアニメ化されているので、彼女の作品を知らない人にはまずこの映画をお勧めします」
「映画館で見たのですが最高でした」
「この映画を見たら、ムーミンの本を何冊か買って、彼らの冒険をさらに追いかけたくなりました」
「子供時代を懐かしむ感情が私の判断を曇らせているのかも知れませんが、この映画は本当に素晴らしい。水彩画のような背景は美しく、史上もっとも視覚的に美しいアニメーション映画の1つです。ヤンソンが生み出したキャラクターが、本当に魅力的に描かれています。この映画は人生のささやかな喜びについて教えてくれます」
「原作の素晴らしい映画化です、内容はかなり忠実で、見た目も素晴らしく、キャラクターもその本質を上手く描いています。ただし、緊迫感は原作に比べて物足りなく感じました」
「この映画にはとんでもなく素晴らしい点がたくさんあります。非常に多くの点で奥深さがあり、14年経ってもいまだに新しい発見があります」
「『楽しいムーミン一家』が好きだったので、雰囲気が同じで嬉しかったです。4Kリマスター版がリリースされる時には、ちゃんとした英語吹き替え版が作られることを期待します」
「とてもとても可愛いので、ぜひ見てください」
「日本でアニメ化されて大正解だった」
「子供の頃はこの映画を、とても気楽に楽しめる映画だと思っていました。今見ると見方が変わりますね。非常に奥深いです」
「ムーミン谷に住みたい」
「TVシリーズの後に制作されたのに、始まりの物語だったことに困惑しました。それにムーミンの友人が、最初はスニフとリトルミイだけだったとは知りませんでした。そうは言っても、ムーミンがスナフキンたちと知り合うきっかけが見られて、楽しかったです」
「子供時代の懐かしさが蘇りました」
「ノルウェー人にとってムーミンと言えば、間違いなく90年代のTV番組『楽しいムーミン一家』です。それは日本のアニメで、ノルウェー語に吹き替えられていました。この映画はムーミンの最初の物語として、とても楽しめます」
「私はこの映画が本当に大好きです。ほぼジブリ級です」
「優しさと愛情あふれる、もっとも素晴らしい子供向け映画の1つ。ムーミンママは理想の母親です」
「この映画は本当に心地いいです(ミイの声が毎回鼓膜を突き刺すのは別として)」
「トーベ・ヤンソンの本の1992年のアニメ映画は、本当に素晴らしい作品です。こんなに好きになるとは思っていませんでした」
「『楽しいムーミン一家』は半分くらいしか見たことがなかったのですが、この映画を見て子供の頃ムーミンに何故夢中だったのかを思い出しました。ミイとスナフキンのキャラクターは完璧です。この映画で少なくとも1時間、ムーミン谷を再び見ることが出来て良かったです」
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コメント
世代によって違うんだろうけど個人的に一番馴染みがあるのはこの平成ムーミン
子安スナフキン好きだったわ
岸田今日子以外ムーミンの声としてしっくりこない
世界の危機より自分の身より切手コレクションが優先されるヘムレンさんを観るだけでも価値がある映画
すべてが無駄であることが信念のジャコウネズミ哲学者もいい
1970年代の最初の「ムーミン」は原作者に怒られるような改変をやらかしてしまっており、一方1990年の「楽しいムーミン一家」は原作準拠