「機動警察パトレイバー the Movie」はアメリカでは、DVDでリリースされた
日本では1989年7月15日に劇場公開された
1988年のOVAから始まった「機動警察パトレイバー」シリーズの劇場版アニメ第1作
監督は押井守
1999年、東京湾岸部では多数の工事用レイバーを稼動させた「バビロン・プロジェクト」が進行していた
そんな折、首都内でレイバーが暴走する事件が多発
警視庁特車二課第2小隊は、その裏にある恐ろしい計画的犯罪の存在を知るが…………
インターネットも普及していなかった時代にコンピューターウイルスの犯罪を予見した「機動警察パトレイバー the Movie」
果たして海外ではどういう評価をされているのか?
「機動警察パトレイバー the Movie」
近未来の東京、汎用多足歩行型作業機械「レイバー」は急速に普及し、あらゆる分野で使用されるようになった
一方、レイバー犯罪も多発して、社会問題となっていた
警視庁はそれに対抗するため、本庁警備部内に特殊車輌二課、通称特車二課パトロール・レイバー中隊を設立
パトレイバーが誕生した
1999年、バビロン・プロジェクト遂行のために、東京湾上に建築された巨大建造物“方舟”から、1人の男が投身自殺した
彼の名は帆場暎一で、レイバー用OSをほとんど1人で作り上げた天才プログラマーだった
そんな折、都内ではレイバーが暴走する事件が多発
特車二課第2小隊の篠原遊馬は、その異常事態に疑問を抱き、独自に調査を開始した
その結果、遊馬は事件が全て帆場暎一の開発したOSの搭載機で起きていることを知り…………
原作は「ヘッドギア」
コミック版はゆうきまさみが担当
泉野明を演じるのは冨永みーな
篠原遊馬は古川登志夫
太田功は池水通洋
進士幹泰は二又一成
山崎ひろみは郷里大輔
香貫花クランシーは井上瑶
南雲しのぶは榊原良子
後藤喜一は大林隆介
メカニックデザインは出渕裕
キャラクターデザインは高田明美
脚本は伊藤和典
監督は押井守
アニメーション制作はスタジオディーン
海外の評価
アメリカでは「Patlabor: The Movie」のタイトルでリリースされた
現時点でのIMDbのスコアは7.0/10
ロッテントマトの観客支持率は82%となっている
メディアの評価
THEM Anime Reviews
アクセル全開のアクション映画を期待して見ると、ひどくガッカリするでしょう
この映画のペースは意図的に遅く、雰囲気は陰鬱です
最後の方にスマートなアクションがありますが、全体的にパトレイバーはアクション映画を目指していません
その代わり、メカが登場する思索的なミステリー映画が手に入ります
そういうものが好きなら、この作品は最高に楽しめます
ただし、アクションを求めるなら、他の作品を探した方がいいでしょう
4/5
The Anime Review
長く続いているアニメシリーズの映画は初心者にはとっつきにくいですが、ありがたいことに「パトレイバー 劇場版」はそれだけでも十分に理解できる素晴らしい映画です
そして、これは本当に見逃せない映画です
パトレイバー1は決して普通のロボット映画ではありません
映画には3つのアクションシーン(冒頭近くに2つ、終盤に1つ)がありますが、残りは全て議論と謎の解明です
アニメのミステリー作品はめったにないので、これは非常に新鮮でした
アニメーションは非常に優れており、キャラクターは実在の人間のようにリアルです
音楽もよく合っていて、ストーリーも強力です
この作品の評価がA+に届かなかったのは、シリーズを見ていないと分からない部分があったのと、映画が唐突に終わったからです
ミステリアスなハードSFを楽しみたいなら、ぜひ「パトレイバー 劇場版」を手に取ってください
評価:A
The Stranger
パトレイバー劇場版は攻殻機動隊の押井守監督が手がけた、シリーズの中でも傑出した作品です
犯罪と戦うロボットアニメでありながら、この映画には驚きがあり、哲学的で、非常に興味深いです
Laramie Movie Scope
映画のアートワークの一部はかなり良いが、大部分は平均的だ
アニメーションはギクシャクしていて、これはこの年代のアニメによくあることだ
アメリカのアニメ映画は1秒あたり12から24のセルが使われているが、日本のものははるかに少ない
キャラクターが口だけ動いているシーンが多すぎる
セリフが非常に長く、映画のペースが遅い
その一方で最後のアクションシーンはかなり緊迫している
ストーリーは少し複雑で、環境問題、企業の腐敗、そして日本人お気に入りの暴走技術の驚異にまで踏み込んでいる
また聖書からの引用など、キリスト教への言及もある
しかし、これらのテーマはどれもあまり深く掘り下げられていない
これは子供向けの映画としてはまあまあだが、映画好きの大人には物足りない内容だ
評価:C+
Blu-ray.com
すでにパトレイバーの世界にどっぷりつかっている人なら、この劇場版は間違いなく楽しい体験となるでしょう
このシリーズに馴染みのない人、特に最初から最後までロボットの激しい戦闘を期待している人は、押井作品はアクション要素と同じくらい、長い会話シーンや雰囲気作りに重きが置かれていることを、前もって理解する必要があります
3.5/5
MyReviewer
「パトレイバー 劇場版」はアニメーションの新境地を拓いた偉大な作品であり、1989年の作品であるにもかかわらず、20年経った今でも色褪せることなく、時代を超越した作品という表現がふさわしい
細部の描写、未来の技術、ありふれた道具としてのレイバーの偏在性により、この世界は生活感に満ち、よりリアルに感じられる
ただ、このストーリーに99分は長すぎた
テレビシリーズのエピソードの拡大版という印象で、コンセプトとしては45分の方が適している
7/10
観客のレビュー
「メカと素晴らしいアニメーションを駆使した楽しい警察ドラマ。当時の日本のアニメの最高傑作の1つです。このジャンルのファンなら必見です」
「このジャンルでもっとも面白い映画の1つです。続編ほどではありませんが、奥が深い。お勧めです」
「なんて酷い映画だ。ロボットアニメでこれほど退屈でストレスを感じたことはなかった」
「最初は本当にゆっくり始まりますが、終盤は凄いです。アニメ予算の半分以上が、映画の後半に費やされたに違いありません。名作です」
「脚本は一流で近未来の日本とミステリーが完璧に調和していますが、アニメーションは現代の基準からすると時代遅れ」
「素晴らしい音楽と押井守による見事な演出」
「面白いストーリーですが、子供向けではありません。80年代の作品ですが、アニメーションは美しかった」
「これは間違いなく私が今まで見た中で、もっとも抑制されたロボットアニメです。知的で好感が持てる映画であり、押井作品にしては過小評価されていると思います。ゴースト・イン・ザ・シェルほどではありませんが非常に優れた作品であり、リアルロボットアニメのひとつの到達点です」
「ガンダム、コードギアスなどのロボットアニメと比較すると、この作品には戦闘シーンがほとんどなく、ストーリーのペースが遅い。アクション満載のアニメに慣れているなら、パトレイバーはあなたに向かないでしょう」
「素晴らしい。ストーリーがしっかりしていて、緊張感があって、ユーモアもある。音楽も素晴らしい。キャラクターも魅力的」
「23年前の作品ですが、今でも十分に通用します。攻殻機動隊で完成させた押井守の素晴らしいスタイルが、すでに見られます」
「パトレイバー1は押井守の最高の作品ではないかも知れませんが、それでも力強い作品です。押井の映画はどれもそうですが、これは非常に分かりにくく、初めてだと退屈に感じるかも知れません。しかし、哲学や聖書への言及には驚かされます。完全に理解するには数回の鑑賞が必要です」
「アニメファンには特におすすめです。ペースが少し遅いですが、後半は面白い」
「アクションシーンは意外に少ないですが、始まると凄いです。ロボットアニメというより、刑事ドラマに近いですが悪くありません」
「強力なストーリー、素晴らしいメカ。聖書の引用も興味深かった」
「ああ、パトレイバーは私の一番好きなアニメです…………」
「OVAの人気シリーズの劇場版。知的でエキサイティング、そして印象的なアニメ映画」
「近未来の警察のロボットアニメで、一風変わっているがとても良い。続編も良かった」
「これはアニメ映画の最高傑作の1つです。最後の20分までロボットは活躍しませんが、ロボット抜きでも力強いストーリーが展開して退屈しません」
「押井守の初期の非常に優れた作品。ただし、第3幕の突然の香貫花クランシーの登場はシリーズ初心者を困惑させ、単独の映画としてはマイナス」
「素晴らしいアニメーションと見事な脚本。見て良かったです」
「とても気に入りました。ロボットアニメは嫌いなのですが、この映画は傑作です。雰囲気やムードが格別でした」
「ドラマチックで緊張感があり、アクションと政治の要素が加わった作品。強くお勧めします」
「私はシリーズを見たことがありませんが、この映画にはまいりました。これほど知的なロボットアニメは初めてです。何度見ても飽きません」
「素晴らしい映画です。アニメーションは最高で、この映画のミステリー要素は、西洋の最高のミステリー映画に匹敵します」
「大好きです。1989年にこのストーリーを思いつくだなんて信じられません。凄いです」
「良い作品だが、物語のテンポが悪い」
「私はパトレイバーの1と2が大好きです(3のことは忘れました)」
「間違いなく、私が見たアニメ映画の中で最高の作品です。一流のストーリー、陰謀、アクション、ミステリーが、CGに過度に依存することなく、優れたセルアニメーションと完璧に融合されています。見逃せない傑作です」
「私はこの映画が本当に大好きです。私が日本のアニメにハマるきっかけとなった作品です」
「アクションは少ないが、レイバーはクールだし、ストーリーと風景は息を呑むほど美しい」
「続編の方が評価が高いですが、ユーモアとロボットアクションが豊富なこちらの方が好きです」
「押井監督は珍しいカメラアングルを巧みに取り入れる優れた能力を持っており、それが雰囲気に大きく影響しています。他の監督作品ほど哲学的な要素はありませんが、キャラクターが良くて非常に楽しく見ることが出来ます」
「テレビシリーズよりずっとシリアス。この映画は時々ダラダラしすぎだが(押井作品ではいつものことですが)、終盤でアクションが始まると止まらない」
「従来のロボットアニメではなく、本質的には刑事ドラマであり、引き込まれる物語です」
「アガサ・クリスティーがストーリーを考えたようなロボットアニメ」
「子供の頃に見て夢中になりました。何よりもまず、ミステリーとして優れていて、登場するロボットには現実に存在するような信憑性がありました」
「世間の評価と違うかも知れませんが、パトレイバー2よりも優れていると思います。ストーリーを理解するために、テレビシリーズを見る必要すらありません」
「よくできたスリラー」
「3つの映画の中では、これが断然最高です。聖書の引用が多く、非常に奥深いストーリーがあります。英語の吹き替えよりも字幕版をお勧めします」
「最初、この映画は好きではありませんでした。他のアニメに比べて退屈に感じたからです。しかし、もう一度見たら考えが変わりました。東京の日常をゆっくりと映し出す映像は印象的です。悪役も想像を超えていました。他のシリーズを見ていませんがキャラクター、特に後藤は適切に描かれていると感じました。見ごたえのある作品です」
「押井守は神」
「パソコンやコンピューターウイルスが普及する前に、このストーリーを思いついたのが凄い。最近、ブルーレイ版を見る機会がありましたが、本当に素晴らしいです」
「テクノロジーへの過度の依存に焦点を当てた作品。押井守監督の最初のパトレイバー映画は、攻殻機動隊などの将来の映画の土台となりました」
「アクションよりも会話の方が見ごたえがあるロボットアニメ」
「エキサイティングでアクション満載。ストーリーも素晴らしかった。文化を超えて通用する名作です。続編2作がそれほど良くなかったのが残念」
「この映画はあまりにペースが遅いと言う人がいるが、私は全く退屈しなかった。キャラクターは魅力的で、ストーリーは非常に興味深い。この映画は一貫したストーリーを確立するために必要な時間をかけ、観客は最後の大掛かりでスリリングなアクションで十分に報われる。何回見ても私は映画が終わる頃には完全に満足し、知的な刺激も得られた。腕力と頭脳が見事に融合した素晴らしい作品だ。この映画の素晴らしさを理解できない人間が、こんなに多いことを知って驚いている」
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コメント
意外だな。当時から今でも、めちゃめちゃエンターテイメントに振った映画作ったじゃん!って感想だった
一般人に勧めるなら、攻殻よりこっちの方が理路整然で面白いと思ってたがそうでもないのかな
個人的には評価の高い2よりもこの作品の方が、話的にパトレイバーらしくて好きです。
>インターネットも普及していなかった時代にコンピューターウイルスの犯罪を予見した
コンピュータウイルスって当時のSF作品では結構当たり前に描かれていた物だけどな。インターネットが普及するってのも分かってたことだし。インターネットの概念って60年代からあって、70年代には大学で実験的に実現してたからな。
最近クラークやハインラインの小説を読んだら50年代から60年代に
ハッキングによる情報戦とかバーチャルなオンラインゲームを描いてて
あの時代に攻殻みたいなことやって読者はついてこれたのか?と驚いたわ
アクションシーンが少ないと言うけど、漫画もテレビも作品全体としてアクションそんなに多くないよね
本編よりもインターミッションのほうが面白かった
「火の七日間」とかめっちゃ好きだった
パトレイバー作品としてアクションが少ないってんじゃなくて、
他のアニメと比べてアクションが少ないって言ってるだと思うよ
まだまだアクション、アクションうるさい時代のコメントだと思うし