「銀河英雄伝説 新たなる戦いの序曲」は日本では、1993年12月18日に初公開された
田中芳樹による人気小説「銀河英雄伝説」
その全110話からなる長編OVAシリーズ「銀河英雄伝説」の外伝として作られた劇場版
本編序盤の「アスターテ会戦」に新たなエピソードを追加してリメイクした
若き大将ラインハルトが率いる銀河帝国軍は、自由惑星同盟軍とアスターテ星域で激突する
そして、同盟軍には准将であるヤン・ウェンリーの姿もあり…………
ラインハルトとヤン・ウェンリーの初めての本格的な激突を描いた「銀河英雄伝説 新たなる戦いの序曲」
果たして海外ではどういう評価をされているのか?
「銀河英雄伝説 新たなる戦いの序曲」
宇宙暦795年、第4次ティアマト会戦から帰還した自由惑星同盟の准将ヤン・ウェンリーは、士官学校時代からの親友ラップと再会する
ラップは2人の共通の友人であるジェシカにプロポーズすることを、ヤンに告げる
ヤンは自らのジェシカへの思いを隠して2人を祝福した
一方、銀河帝国の若き大将ラインハルト・フォン・ミューゼルは、第4次ティアマト会戦を勝利に導いた功績で、名門ローエングラム伯爵家を継ぐことに決定
その上、ラインハルトは上級大将に昇進した
しかし、そのことをこころよく思わない門閥貴族たちは、ラインハルトを戦場で殺してしまおうと企む
次に予定される同盟への進攻作戦を前に、ラインハルトのもとからミッターマイヤー、ロイエンタールなど有能な幕僚を転属させ、代わりに古参の頭の固い将官ばかりを配して…………
原作は田中芳樹の小説「銀河英雄伝説」
ラインハルトを演じるのは堀川亮
ヤンは富山敬
キルヒアイスは広中雅志
アッテンボローは井上和彦
ラップは田中秀幸
ジェシカは小山茉美
監督は清水恵蔵
海外の評価
アメリカでは「Legend of the Galactic Heroes: Overture to a New War」のタイトルで知られている
現時点でのIMDbのスコアは7.8/10
メディアの評価
The Land of Obscusion
この映画は銀河英雄伝説のOVAの最初の2つのエピソードを、90分で再現したものです
これはヤンとラインハルトの本当の最初の戦いだと言えます
最初の映画「わが征くは星の大海」を素晴らしいものにした要素の多くは、この映画にも当てはまりますが、時間が30分長くなっているという利点もあります
物語の焦点は依然としてヤンとラインハルトですが、もう1つの物語としてヤン、ラップ、ジェシカの三角関係が描かれます
明確には語られませんが、ヤンがジェシカを愛しているのは明白です
しかし、同時にヤンは自分よりラップの方が、ジェシカを幸せに出来ることを理解しています
この映画は銀河英雄伝説の始まりの物語の決定版とみなしていいと思います
OVAの最初の2話は戦いに焦点が当てられていますが、映画はその2倍の長さで物語をじっくりと描いているからです
もちろんペースが遅いと批判する人もいるでしょうが、銀英伝はただのアクションものではありません
その人間ドラマが最大の魅力です
アニメーションは本当に素晴らしく、ほぼ20年経った今でも非常に見栄えが良いです
作画監督はOVAに引き続き池田裕治が担当していますが、最初の映画の奥田万つ里のデザインの雰囲気をよく捉えています
この映画で使用されている音楽は全てクラシックであり、映像と見事にフィットしています
結論として「新たなる戦いの序曲」は最初の映画よりもはるかに優れています
ストーリーはより焦点が絞られ、キャラクターはよく描かれ、戦闘シーンは興味深くて驚異的です
あなたが本当の完璧主義者でないなら、まずはこの映画を見て、その後OVAシリーズの3話から見始めてもいいと思います
それでも、まだ108話残っているのですけどね
Nefarious Reviews
銀河英雄伝説シリーズの長さに圧倒されてしまう人は、まずはこの映画を見ることをお勧めします
アニメーションはOVAより優れており、壮大な音楽は完璧です
そのためOVAを視聴済みの人でも、この映画は楽しめると思います
Lower Mid-Table
この映画はOVAの最初の2話よりも、アスターテ会戦をはるかにじっくりと描いており、より洗練されています
ラインハルトは貴族たちと戦わなければならず、ヤンは自分の感情と戦わなけれなりません
そうしたドラマが、この映画を素晴らしいものにしています
5/5
観客のレビュー
「銀河英雄伝説シリーズ(1988-1997)は素晴らしい作品で、最高のスペースオペラの1つです。しかし、シリーズの最初の2話は少し急ぎ足な感じがして、主要なキャラクターや勢力の紹介があまり上手くいっていないようにも思っていました。初めて見る人はOVAの最初の2話ではなく、この完全版を見ることをお勧めします。そして、可能ならばさらに前の出来事を描いた『わが征くは星の大海』を見るとなお良いでしょう」
「これはシリーズの最初の2話のリメイクに過ぎませんが、非常に良く出来ています。ラインハルトとヤンはとても魅力的に描かれていました」
「史上最高のアニメシリーズの素晴らしい劇場版です。シリーズの名場面が、クォリティの高いアニメーションで描かれていて最高でした」
「前の映画よりも良かったです。冒頭近くのヤンのシーンは本当に素晴らしく、戦闘も迫力がありました」
「最後の30分は本当に魅力的でした。ヤンがついにラインハルトと直接対決します。とはいえ、そこに至るまでは少し退屈でした」
「『新たなる戦いの序曲』というタイトルが信じられないほど格好いい。こんな大人向けのアニメ映画が普通に劇場で上映されるなんて、日本が羨ましい」
「この作品は色々な意味でとても美しい。OVAシリーズは作画が不満だったが、映画になったおかげで背景は美しく、アニメーションもより生き生きとしている。戦闘もよりドラマチックだった」
「OVA版よりも、テンポが悪く感じた。追加キャラクターの扱いも下手だった」
「『わが征くは星の大海』は良かったけれど、いかにもアニメシリーズのパイロット版という感じだった。一方、この映画は上映時間が長いおかげで、登場人物をじっくりと描いていて、より見ごたえがあった」
「これはシリーズの素晴らしい始まりです」
「20世紀で最も優れたシリーズの1つ。戦争と人間と政治の本質を描いている。確かに長くて見るのは大変ですが、上質なワインのような作品です。まずはこの映画から始めることをお勧めします」
「素晴らしいスタートで、すでに名作としての風格があります。アニメーションは時代遅れですが、それが気にならないほど演出が素晴らしい」
「ヤン・ウェンリー、大好き」
「私がこの映画やシリーズをどれだけ愛しているか、とても言葉にはできない」
「これは必見です。『わが征くは星の大海』と同じように素晴らしい映像で、ラインハルトとヤンのもう1つの魅力的な物語を見ることが出来ます」
「原作を読んだ後に見ると、この映画はより楽しめます。小説にはなかった追加された部分も全てが完璧でした」
「ジェシカがヤンを見つめながらラップにキスするシーンほど、銀英伝で心を打たれるシーンはありません」
「3つの映画の中で、これが一番面白かったです。続きが気になるので、次はOVAシリーズを見るつもりです」
「ヤンとジェシカの新しい追加シーンは良かった。戦闘の結末も素晴らしかった」
「こんな映画があったなんて知らなかった。うわー、最高。最初の2話よりずっと良かった。ファンにはたまりません」
「最高の物語の美しい始まり。アスターテ会戦が再び見られて楽しかった」
「シリーズは途中で挫折したのですが、この映画は2回見ました」
「この映画はヤンのキャラクターを知るのに、非常に役立ちます」
「映画は良かったが、銀英伝初心者はOVAシリーズから見始めた方がいいと思う」
「これはまるで『デューン』のように、時代を先取りした作品です」
「OVAの最初の2話の方が良かった」
「シリーズの始まりを把握したいなら、この映画はあなたにピッタリです。アスターテ会戦について、より詳しく描かれています」
「完璧なアニメの完璧な始まり」
「シリーズの特徴である政治的陰謀は欠けているかも知れないが、この映画はキャラクターをよりじっくりと描いていて興味深い。110エピソードを視聴した者としては、様々な立場や責任を負うようになった主人公たちが、まだ元気で若々しかった頃を見られるのは魅力的だ」
「間違いなく私が見た映画の中で、最高の作品の1つ。皮肉抜きで」
「前の映画もこれも、どちらも素晴らしい」
「衝撃的なシリーズの良い導入部。銀英伝はアニメでもっとも政治を的確に描いた作品です」
「今見ても感心します。これぞ本物のスペースオペラ」
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