
「さよなら絶望先生」は日本では、2007年7月から9月まで全12話が放送された
久米田康治の漫画「さよなら絶望先生」をテレビアニメ化
監督は新房昭之
アニメーション制作はシャフト
糸色望は高校教師だが、絶望の末にすぐ死にたがる困った癖を持っていた
そんな望が受け持つ2のへ組も、強烈な個性を持つ問題児ばかりで…………
テレビシリーズが3作、OVAが2作制作された「さよなら絶望先生」
果たして海外ではどういう評価をされているのか?
「さよなら絶望先生」
糸色望はどんなことでもネガティブに受け取る青年で、ことあるごとに「絶望した!!」と死にたがる
でも、本当は死ねない困った人間だ
そんな望が高校教師として、二のへ組に赴任した
しかし、二のへ組はどんなことでも前向きに捉える風浦可符香、超几帳面で粘着質な性格の木津千里、別れた相手につきまとうストーカー少女の常月まといなど、強烈かつ個性的な生徒たちが揃っていた
こうして絶望先生の絶望的な学校生活が始まろうとしていた…………
原作は久米田康治の漫画「さよなら絶望先生」
糸色望を演じるのは神谷浩史
風浦可符香は野中藍
木村カエレは小林ゆう
木津千里は井上麻里奈
日塔奈美は新谷良子
常月まといは真田アサミ
シリーズ構成は金巻兼一
監督は新房昭之
アニメーション制作はシャフト
海外の評価
アメリカでは「Goodbye, Mr. Despair」のタイトルで知られている
現時点でのIMDbのスコアは7.5/10
メディアの評価
THEM Anime Reviews
この作品は高校コメディアニメですが、取り上げるネタは「らき☆すた」のような日常系/オタクネタよりもかなりバラエティに富んでいます
それが「さよなら絶望先生」の魅力だと思います
様々な日本社会や文化の特定の側面に焦点を当て、アニメとしては珍しく見終わった後、しばし考えさせられます
また女の子のキャラは最近のアニメに登場する女子高生キャラクターと比べて、かなり異色です
この作品がシリーズの大部分で日本の社会や文化を風刺していることを考えると、これは妥当な設定だと思います
そして、自殺ネタなどユーモアはかなりダークなものもあります
不満点としてはキャラクターの見分けがつかないことが多かったです
それにアニメーションは驚くほど動きません
しかしながら、作品全体の色使いや背景がそれを補っています
端的に言うと「さよなら絶望先生」は完成度に多少不満はあるものの、本当に好きです
面白くて、奇妙で、そして少し不気味なところが気に入っています
4/5
japanesense
「絶望した! この金にまみれた世界に絶望した!!」
主人公の糸色望(横書きにすると絶望になります)は、とても面白い人物です
その名の通り、極度の被害妄想、ネガティブ思考、憂鬱、悲観的な性格をしています
ヒロインの風浦可符香は望とは正反対で、常に物事をポジティブに捉える楽天的な少女です(例えば、首を吊る=背を高くすること、といった具合に)
この作品の第1期は2007年に制作されましたが、今でも私が今まで見たアニメの中で最高の作品の一つです
アニメや漫画をここまで褒めることは滅多にないのですが、本当に素晴らしいストーリーです
これほど脳を刺激されるアニメは初めてでした
「さよなら絶望先生」を見ると、全ての常識を疑いたくなります
これはまさに風刺コメディです
Medium
死、自殺、ストーカー、引きこもり
社会問題を風刺するアニメはこれが初めてではありませんが、「さよなら絶望先生」は本来は深刻な問題にナンセンスな解釈を加えることで、より深く掘り下げています
そして、ほとんどのハーレムアニメはヒロインたちに視聴者を引き付けるような魅力を注入しますが、「絶望先生」では逆にネガティブな特徴をキャラクターに与えています
この作品はくだらないギャグだけに頼った安っぽいパロディのようには感じられません
それは日本文化について、様々な機知にとんだ批評で面白おかしく語っているからです
残念ながらこの日本の社会へのニッチな言及は、我々西洋の視聴者にはほとんど理解できません
また1カットごとに黒板のテキストが変わり、それを目で追うのは少々疲れます(シャフトではよくあることですが)
しかし、これらの問題はせいぜい些細な不満に過ぎません
結局のところ、コメディの真の魅力はキャラクターにあるからです
そして、本作のキャラクターは強烈で欠点を抱えていますが、十分に魅力的です
単に笑いたいというのであれば「あずまんが大王」のような作品の方が向いているかも知れません
けれど、「さよなら絶望先生」も第2期を見たいと思うぐらいには、独自の魅力を放っています
視聴者のレビュー
「この作品は完璧なコメディ作品で、過小評価されています。暗さと不条理さを絶妙なバランスで融合させ、最高のコメディアニメになっています」
「不条理コメディとして『さよなら絶望先生』は、間違いなく成功している。コメディのタイミングは完璧で、多くのジョークはかなり面白い。それに加えて、アートスタイルはスタイリッシュで、作風によく合っている。しかし、自殺ネタなどは私は笑えなかった」
「全体的に『さよなら絶望先生』は、本当に楽しく見ることができました。何が起こるか全く予測できないので、ただ座って物語を楽しんでください。ただし、この作品は一気見には向いていません」
「こんなに面白いアニメとは思いませんでした。私のお気に入りのキャラは音無芽留と小節あびるです」
「この番組は奇妙で、ほとんどの人は好きになれないでしょう。笑いのネタは明らかに日本の視聴者をターゲットにしていて、この番組が海外でこれほど多くのファンを抱えていることに驚いています。それでも私は楽しめたので、同様の人が多いのかも知れません」
「笑いはほとんど生徒の精神的な問題や不健康な習慣/強迫観念を中心に展開し、どれもこれも本当に面白い。時折、文化や言語に関するジョークで理解できないものもあるが、全体的には損なわれない。このシリーズのアートは驚くほど抽象的で、色彩も本当に美しい」
「この作品はシンプルで楽しい設定と魅力的なキャラクターたちで構成されていますが、その根底には究極の日本への風刺が隠されています。きらめきと辛辣さを兼ね備えたウィットはこの番組の最も優れた点の一つであり、素晴らしいアニメーション、魅惑的な音楽、そして実力派の声優陣によって見事に支えられています。しかし、ユーモアの多くは日本文化に基づいているため(例えば、糸色望という名前)、日本に馴染みのない人には理解するのは難しいでしょう。ましてや笑うことなど困難です。それでも風刺ものが好きなら、この作品はあなたにピッタリです。良質であるにもかかわらず、この作品がほとんど知られていないことに絶望した!」
「『さよなら絶望先生』はシャフトの魅力を示す好例であり、巧みな編集やポップカルチャーへの言及、そして制作者にしか理解できないような内輪のジョークなどが見られます。独創的でスタイリッシュなアニメを探している人なら、間違いなくお勧めです」
「このアニメは完全に奇妙でした。大部分はギャグで、筋書きはほとんどありません。しかし、他のギャグアニメと違うのは、ユーモアが社会風刺的でかなりダークなことです。理解しにくい日本のネタもありましたが、全体を通してかなり面白かったです」
「私はこの番組を気に入りましたが、ユーモアに関しては当たりはずれがあります」
「『さよなら絶望先生』はアメリカ人が理解できるネタ(不法移民、インターネット、携帯電話など)もありますが、さっぱり分からないネタもあります。そのため、ほとんどのアメリカの視聴者(アニメファンを含む)を遠ざけるでしょう。しかし、私が何度も見返したくなるのは、個性的なキャラクターたちのおかげです。マンガも読みましたが、私はアニメの方が好きです。新房監督のスタイルはまさに天才的です。メインの声優3人(神谷浩史、野中藍、井上麻里奈)も本当に驚異的でした。そして、オープニングは最高です。とにかく一度、見てください」
「このアニメが多くの人に好まれる理由は分かりますが、私にはちょっと合いませんでした。おそらく私は単純すぎるのでしょう。それでも一度見てみる価値はあると思います」
「『さよなら絶望先生』は、紛れもなく史上最高のアニメです。地球に生きる全ての人間は、久米田康治先生による美しくも複雑な社会批評を称賛すべきです。どのエピソードも、人間社会のどこかで『奇妙』とみなされている側面に迫り、望は絶望に陥ります。その絶望は社会を構成している私たち自身に向けられています。このアニメを通して久米田先生が伝えた教えを人類全体がようやく理解した時、私たちは別の次元へと進むでしょう。人類は絶望の海から抜け出し、希望の地へと進むはずです」
「この作品のユーモアは日本を揶揄しており、それを理解するには日本の文化や日本人の考え方をある程度理解している必要があります。また登場人物の1人は典型的な『外人』で、すぐに訴えようとするギャグなど、人によっては腹立たしく思えるかも知れません。個人的にはかなり面白いシリーズだと思いました」
「これは私が思いつく限り最高のアニメシリーズの一つです。生徒はそれぞれとても面白く、毎回笑ってしまいました。見ようか迷っているなら、ぜひ見てください」
「『さよなら絶望先生』が大好きです。魅力的なキャラクターたちが支えてくれて、物語がうまく流れていると思います。またストーリーが一つの筋書きに固執していないのも気に入っています。次に全てのキャラクターと彼らの声が大好きです。私は神谷浩史の大ファンなので、糸色望のセリフを初めて聞いた時、めちゃくちゃ興奮しました。とても面白く、社会についても教えてくれる作品です」
「きっとこういうアニメを楽しめる人はたくさんいるでしょう。でも残念ながら私はそうではありません。正直言って退屈でした。笑いに関しては、『銀魂』に遠く及びません」
「絶望した! この作品をよく理解せずに否定するレビュアーたちに絶望した!」
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