2026年4月24日にマイケル・ジャクソンの伝記映画「Michael/マイケル」が、全米で公開された
初週末の興行成績は9700万ドルという大ヒットを記録
2026年では「ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー」に次ぐ2位、伝記映画史上歴代No.1となるオープニング記録となった
一方で同じ日に、「キャプテン・アメリカ」のアンソニー・マッキー主演の最新作「デザート・ウォリアー(原題Desert Warrior)」が公開された

製作費1億5000万ドルという大作である
ところがこの映画が歴史的な爆死となっているというのだ
一体、何が起こっているのか?
「デザート・ウォリアー」
7世紀のアラビア、冷酷な皇帝キスラはヒンド王女を無理やり側室にしようとする
王女はそれを拒否して、砂漠に逃亡した
生き残るために王女は、伝説の盗賊の助けを借りる
その盗賊によって逃亡者から強靭な戦士へと鍛えられたヒンド王女は、争い合う部族を団結させ、最後の決戦へと挑む…………
監督は「猿の惑星: 創世記」のルパート・ワイアット
出演はアンソニー・マッキー、アイーシャ・ハート、シャールト・コプリー、ベン・キングズレー
興行成績
それでは「デザート・ウォリアー」の興行成績はどうだったのか?
「デザート・ウォリアー」は全米1000館以上で上映され、初週末の興行収入はわずか48万7848ドル
スクリーンあたり483ドルという計算になる
これは映画史上最悪のオープニング成績の一つであり、同じ日に公開された「Michael/マイケル」の約200分の1の成績だ
1億5000万ドルという巨額の製作費をかけた大作としては惨憺たる結果であり、週末ランキングのトップ10にも入れなかった
評価
そして映画の評価の方も、悲惨な結果となっている
現時点でのIMDbのスコアは2.0/10
ロッテントマトの批評家支持率は29%、観客支持率は61%
精彩を欠く演技、支離滅裂な筋書き、独創性のない演出と、批評家からも観客からも酷評されている
サウジアラビア
「デザート・ウォリアー」がこのような否定的な評価を受けている理由のひとつは、主にサウジアラビアが資金提供していることにある
本作はサウジアラビア初のハリウッドスタイルの大作映画となるはずであり、文化変革構想「ビジョン2030」の重責を担っていた
しかし、そのことがアメリカの批評家や観客には、サウジアラビアのプロパガンダ映画だと映ったようだ
そして、残念なことには、本作はサウジアラビアの観客からも評価が芳しくない
歴史的な不正確さ
自分たちの国の歴史物語なのに全編英語
主要キャストはアメリカ人
我が国への侮辱だと憤る評価も見られた
膨らむ製作費
「デザート・ウォリアー」の撮影は非常に困難を伴った
サウジアラビアのスタジオは準備が整っておらず、スタッフはタブークのホテルの駐車場に巨大な扇風機を設置し、摂氏49度にも達する砂漠の暑さをしのぐための臨時の撮影スタジオを建設せざるを得なかった
新型コロナウイルスによる遅延だけでも、2000万ドルの損失が発生
完成までにかかった期間は4年以上
当初は7,000万ドルと見込まれていた製作費は、最終的には1億5000万ドルにまで膨らんだ
作品の方向性
「猿の惑星: 創世記」で有名なルパート・ワイアット監督は、サウジアラビアのスタジオの幹部と衝突した
スタジオは「ブレイブハート」のような壮大な叙事詩を求めたのだ
「映画の内容を変えようとする動きがあったんです。でも、それは私が当初作ろうとしていた映画ではありませんでした。だから私は抵抗したのですが、結局は蚊帳の外に置かれてしまったんです」
こうしてワイアット監督は2023年4月に映画から離脱
「ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー」で知られる編集者のケリー・ディクソンが、編集を担当した
最終的にルパート・ワイアット監督の意見は一切反映されずに、映画は完成した
しかし、その後の試写会は惨憺たる結果に終わり、大手の配給会社やNetflixやAmazonはこの作品の買取を拒否した
結果としてVertical Entertainmentという小規模なインディーズ配給会社が米国配給権を獲得した
史上最大の爆死映画となるか?
「デザート・ウォリアー」は史上最大の爆死映画の座を争っている
エディ・マーフィ主演の「プルート・ナッシュ」は1億ドルの製作費に対し、興行収入はわずか710万ドルだった
「13ウォーリアーズ」は1億6000万ドルの製作費で、興行収入は6200万ドルにも満たなかった
「デザート・ウォリアー」がアメリカで300万ドルを稼ぎ出せれば、健闘したと言えるだろう
残された希望は海外市場しかない
アンソニー・マッキーたちのスターパワーと、迫力あるアクションシーンで観客を獲得できる可能性はある
それまでは史上最大の爆死映画の最有力候補として、人々の記憶に残るだろう
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