2026年7月10日、実写映画「モアナと伝説の海」が全米で公開された

2016年の長編ディズニーアニメ「モアナと伝説の海」を実写映画化
主人公モアナ役にはオーストラリア出身の新人俳優キャサリン・ラガイア、半神半人の英雄マウイ役はアニメ版で同役の声優を務めたドウェイン・ジョンソン
監督は「ハミルトン」のトーマス・ケイル
アニメ版が大ヒットした「モアナと伝説の海」
もちろん実写版も大ヒット間違いなし!
だが、興行的に苦戦しているというのだ
一体、何が起こったというのか!?
オープニング成績
実写版「モアナと伝説の海」はアメリカとカナダでは3,875館で公開され、初週末の興行収入は6,000万~6,500万ドル、全世界では1億3,000万ドルと予想されていた
しかし、実際の初週末興行収入はアメリカ国内で4,300万ドル、海外では5,200万ドルとなり、全世界で合計9,500万ドルという低調なスタートとなった
これはディズニーの実写映画では最低の部類のオープニング成績で、2019年のダンボ(4,600万ドル)を下回り、前年の白雪姫(4,220万ドル)をわずかに上回る程度だった
実写版「モアナ」の製作費は2億5000万ドルといわれている
これは最近爆死した「スーパーガール」の1億7000万ドルを上回る
少なくとも1億ドルのマーケティング費用を考慮すると、「モアナ」の損益分岐点は推定7億ドル
公開初週末の興行収入は、通常は映画の総興行収入の約40%といわれている
もしこの40%ルールが正しいとすれば、アメリカでの実写版の興行収入は最終的に約1億ドル
2016年のオリジナル版「モアナと伝説の海」の2億4800万ドルの半分以下という計算になる
一体、どうしてこのような爆死になったのか!?
ライバルたち
実写版「モアナと伝説の海」の公開日は2026年7月10日
ユニバーサルスタジオの「ミニオンズ&モンスターズ」、ディズニー自身の「トイ・ストーリー5」と、まさにファミリー映画がひしめき合っていた
特に「トイ・ストーリー5」はシリーズ史上最高の大ヒットを記録しており、ディズニーは自社の映画に「モアナ」を食われてしまった形となった
あるアナリストは「なぜトイ・ストーリー5にぶつけたのか理解できない」と語っている
「モアナ」は公開時期が悪すぎた
ドウェイン・ジョンソン
ドウェイン・ジョンソンはまさにハリウッドを代表するドル箱スター
そんな彼がアニメ版に引き続き、半神半人の英雄マウイ役を演じたのは当然と言えるだろう
しかし、「ジャングル・クルーズ」「ブラックアダム」「レッド・ワン」「スマッシング・マシーン」と、実はドウェイン・ジョンソンの近年の作品は興行的に失敗している
彼の輝く笑顔とたくましい筋肉だけでは、もはや客を呼ぶには不十分のようだ
ビジュアル
CGアニメ映画から実写映画へと生まれ変わった「モアナと伝説の海」
だが、実際には海の生物から波までCGが満載だ
「観客は中途半端なCGにうんざりし始めているようだ」
ボルチモア大学のカイル・メクル准教授はBBCにこう語った
「同様の『マスターズ・オブ・ユニバース』や『スーパーガール』も爆死しています。『トイ・ストーリー5』や『ミニオンズ』のように、完全にCGアニメに徹するか、実写に徹するかどちらかにすべきです」
「モアナと伝説の海」には数多くの超自然的な生物が登場するため、CGへの依存は避けられなかったのかも知れない
しかし、結果として2016年のアニメ版と代わり映えのしないものになってしまった
オリジナル版「モアナと伝説の海」はDisney+で気軽に再視聴できるため、実写版が観客にとって色褪せたコピー作品に映っても仕方がないのかも知れない
否定的な評価
実写版「モアナと伝説の海」のロッテントマトの批評家支持率は、現時点では34%
オリジナル版の支持率が96%であることを考えると、惨憺たる評価といえるだろう
ある批評家は「この実写版はオリジナル版がいかに優れていたかを改めて証明した」と評した
こういった批評家の低評価が、人々の足をさらに遠ざけたのは間違いないだろう
だが、一方で観客支持率は89%、シネマスコアは「A-」と、観客の評価は決して悪くない
こういった口コミによって、観客動員数が伸びる可能性はまだ残っているだろう
「モアナと伝説の海2」
2924年に公開された「モアナと伝説の海2」

実はこの作品は最初はテレビシリーズとして企画されていた
しかし、劇場公開の長編映画として作り直すとディズニーが発表
その目論見は的中し、全世界で10億ドルという大ヒットとなった
ところが別の問題が生じた
ディズニーは実写版「モアナと伝説の海」を2025年6月27日に公開する予定だったのだ
アニメ版の翌年に実写版では早すぎる
こうしてディズニーは実写版の公開日を、2026年7月10日に変更した
ディズニーの実写リメイク映画の成功のカギは、観客に「懐かしい」と感じさせることだ
「モアナと伝説の海」を懐かしいと感じさせるには、2年でも全然足りなかった
人々は「またモアナか…………」「この映画、前にやらなかったっけ?」という反応だった
どうせ映画館に行かなくても、Disney+でそのうち配信される
高額なチケット代を支払ってまでモアナを観たいと観客に思わせることに、ディズニーは失敗したのだ
ディズニー実写リメイク
ディズニーは過去10年間、オリジナル映画の製作を放棄し、愛されているアニメーション映画を実写版としてリメイクすることに注力してきた
「シンデレラ」「ジャングル・ブック」「ライオン・キング」「アラジン」「美女と野獣」「リロ&スティッチ」など、その中には批評的にも商業的にも成功を収めた作品があった
しかし、こうした成功作の影には、数々の失敗作も存在した
特に2025年公開の「白雪姫」では、ディズニーは1億7000万ドルの損失を出した
そして「モアナと伝説の海」も同様の損失を出しそうな状況だ
今後もディズニーは「塔の上のラプンツェル」や「ヘラクレス」などの実写リメイク作品を控えている
同じ失敗を繰り返さないためにも、ディズニーはもっと慎重にそれぞれの作品に取り組むべきだろう
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