Netflixで「ナイブズ・アウト：グラス・オニオン」が配信された
「ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密」に続くシリーズ第2弾
ダニエル・クレイグ扮する名探偵ブノワ・ブランが、今度は孤島での殺人事件に挑む
IT企業の大富豪がギリシャ海にあるプライベート・アイランドに、友人たちを招待した
その中には、ゲストとして招待された名探偵ブノワ・ブランの姿もあった
島ではミステリー・ゲームが開催されたが、本物の殺人事件が発生し…………
監督・脚本は前作に続きライアン・ジョンソン
米国の映画サイトIMDbの評価は7.3/10
ロッテントマトの批評家支持率は94％、観客支持率は93％
かなりの高評価となっている
大富豪とその友人たちが集まった島で起きた殺人事件
犯人と動機
そして、ラストシーンはどういう意味だったのか？
海外サイトなどを参考にして、自分なりの答えを出してみた
もちろん正しいかどうかは分からない
あくまで一つの解釈だと考えて欲しい
なお映画のネタバレ全開なのでご注意を！！
「ナイブズ・アウト：グラス・オニオン」
天才科学者のライオネル
知事のクレア
元モデルでファッション・デザイナーに転向したバーディ
人気ユーチューバーのデューク
彼らの元に奇妙な箱が届いた
パズルを解くと、その箱から招待状が出てきた
それは友人でIT企業アルファ社の大富豪、マイルズ・ブロンから送られてきたものだった
その招待状は名探偵ブノワ・ブランにも届けられた
週末、ギリシャ海のプライベート・アイランドで、ミステリー・ゲームを行うということだった
暇を持て余していたブランは、喜んで参加した
当日、ブランを始め、マイルズの友人たちとその連れが港に集まった
皆がバカンスにはしゃいでいた
その時、1人の黒人女性が遅れて現れた
彼女を見て、他の面々は顔色を変えた
それはアルファ社の共同創始者だったが、マイルズに追い出されたアンディという女性だった
アンディはマイルズを恨んでいるはずだ
微妙な空気が周囲に流れた
船で島に着くと、マイルズが出迎えた
マイルズはアンディを見るとギョッとしたが、表面上は平静を装った
ブランが挨拶をすると、マイルズは話があると言って、2人きりになった
「それで名探偵のあなたが、どうしてここにいるんですか？」
マイルズはブランを招待していないと言うのだが…………
名探偵ブノワ・ブランを演じるのは前作に続きダニエル・クレイグ
IT企業アルファ社の大富豪マイルズ・ブロンにエドワード・ノートン
マイルズの昔からの友人で、彼を恨む女性アンディにジャネール・モネイ
監督・脚本はライアン・ジョンソン
殺人
その夜、皆がくつろいでいる時だった
デュークが酒を飲んだ後、急に苦しみだした
驚く友人たち
ブランが助けようとしたが、どうすることも出来なかった
デュークはすぐに息を引き取った
「デュークは僕のグラスから飲んだ！」
そうマイルズが騒ぎ出した
狙われたのはデュークではなく、自分だというのだ
マイルズはすっかり怯え、友人たちを疑いのまなざしで見た
その時、ライオネルがいつもデュークが身につけていた拳銃が、なくなっていることに気付いた
屋敷の電気が全て消えた
殺人ゲームの一環として10時に停電になるように、マイルズが前もって仕掛けていたのだ
突然のことに皆はパニックになった
「死ぬもんか」
マイルズがどこかへ走っていった
仕方なくブランは彼を追いかけた
途中でブランは、アンディと遭遇した
ブランが事情を説明していると、いきなり何者かにアンディが撃たれた
ヘレン
アンディの正体は、実は双子の妹のヘレン・ブランドだった
ヘレンは胸に入れていたアンディの手帳のおかげで、命拾いした
数日前、ヘレンは箱を持ってブランを訪ねてきた
姉のアンディがガレージで、車の中で自殺したと連絡があった
ヘレンがアンディの家に行くと、中は荒らされていた
そこに呼び鈴が鳴り、マイルズから島への招待の箱が届いた
姉が自殺をするはずがない
そうヘレンは信じていた
アンディの遺体からは睡眠薬が検出された
殺したのは姉の友人の誰か
ブランにそれを突き止めて欲しい
ブランはヘレンに、自分と一緒に島へ行ってくれるように提案した
それも姉であるアンディのふりをして
彼女の死はまだ公表されていない
犯人の動揺を誘えるはずだ
ヘレンはさんざん迷った挙句、その提案を承諾した
真犯人
アンディを殺した犯人はマイルズだった
IT企業アルファ社の共同創始者だったアンディとマイルズ
ある時からマイルズは、新しい水素燃料クリアのアイディアに夢中になった
これによりエネルギー革命が起きる
マイルズは会社の資産を全てクリアに投入しようとしたが、アンディは反対した
そして計画を阻止するため、社の資産の半分と共に、会社を辞めようとした
ところがマイルズは弁護士たちを使い、アンディをクビにした
アンディは裁判で訴えた
争点は会社創設のアイディアの知的所有権
かつて仲間たちの前で、アンディが店のナプキンに書いたものだ
だが、そのナプキンは紛失していた
ライオネル、クレア、バーディ、デューク
仲間たちは裁判で、ナプキンに書いたのはマイルズだと証言した
その数日後、マイルズが自分が書いたナプキンが見つかったと発表
10億ドルのナプキンだと話題になった
絶望したアンディは怒り心頭で本棚を倒した
散らばった本の中から、あの時のナプキンが出てきた
ナプキンが見つかった
アンディは仲間たちにメールを送った
このことが知られれば、全員が偽証罪になる
マイルズはアンディの家へ駆けつけた
アンディは彼を中へ招き入れた
そんなアンディの飲み物に、マイルズは睡眠薬を入れた
そして今夜、アンディが死んだことを、デュークは携帯で知った
あの日、デュークはアンディの家へ行く途中、マイルズの車とすれ違っていた
全てを察したデュークは、マイルズを脅した
マイルズはデュークのウィスキーに、パイナップル・ジュースを混ぜた
デュークは極度のパイナップル・アレルギーだ
苦しみながらデュークは死に、マイルズは狙われたのは自分だと言い張った
それは他の友人たちを容疑者にするためだった
ラストシーンの説明
「あんたはもう終わりよ！」
ヘレンは証拠のナプキンを、マイルズに突きつけた
その時、マイルズは素早い動きで、ナプキンに火をつけた
ナプキンは床に落ち、完全に燃え尽きた
驚愕するヘレン
「誰かそのナプキンを見たか？」
マイルズは友人たちの方を見た
彼らは顔を伏せた
ナプキンが世に出れば、自分たちもまずいことになる
物的証拠を失ったブランに、やれることはなかった
彼は法を順守するただの探偵にすぎない
ただしヘレンにはまだやれることがある
「お姉さんが会社を去った理由を思い出せ。あとは君の勇気しだいだ」
そうヘレンに言って、ブランは部屋を出ていった
ヘレンは意を決してマイルズの方を向き、飾られていたガラスのトロフィを床に落としていった
次々と粉々になるガラス
マイルズは笑って見ている
ヘレンは床にアルコールをぶちまけ、火をつけた
そして、マイルズの方を振り返った
マイルズの顔色が変わった
ヘレンの手には、クリアの欠片があった
さっきブランにこっそり手渡されたものだ
水素燃料であるクリアは可燃性だ
そして、この屋敷のエネルギー供給は、クリアによって賄われている
ヘレンはクリアの欠片を、炎の中に投げ込んだ
大きな火の手が上がり、グラス・オニオンは爆発した
そして、屋敷と共に、マイルズがルーブル美術館から借り出していた「モナリザ」の絵も燃え落ちた
マイルズを法で倒すことは出来なかった
しかし、彼の会社を倒すことは出来た
水素燃料の危険性が知れ渡れば、会社は破滅だ
さらには燃え落ちたモナリザ
金銭的価値は計り知れない
いくらマイルズが裕福でも、財政的に破滅させるには十分だ
永遠にモナリザと共に名前を残したい
若き頃のマイルズの夢は図らずも叶った
モナリザを燃やした男として、永遠にマイルズの名前は語り継がれるだろう
もうマイルズをかばう理由はなくなった
ナプキンは燃え尽きたので、自分たちが偽証罪に問われる心配もない
仲間たちは口々に、マイルズに不利な証言をし始めた
ヘレンは浜辺にいたブランの隣に座った
「懲らしめてやりましたか？」
「ええ」
「では帰りますか」
たとえナプキンが燃やされていなかったとしても、マイルズは権力や優秀な弁護士たちを使って、罪を逃れた可能性はある
もし逮捕されても一時的なものになったかも知れない
マイルズがこれまで奪ったものを、全て破壊すること
これこそが真の報復
姉の仇を取ったヘレンの表情は満足げだった
続編は？
Netflixは少なくともあと1本は、ナイブス・アウト映画の続編の権利を保持している
2022年11月、ライアン・ジョンソンは3番目の映画の執筆に取り組む準備をしていると語った
ダニエル・クレイグも乗り気のようだ
遠くない内に、名探偵ブノワ・ブランの3度目の活躍が見られる
そう期待して待つとしよう
ブログTOPへ