Netflix「ホワイト・ノイズ」ネタバレ感想 奇妙で難解なダーク・コメディ!!

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Netflixオリジナル映画
大学教授のジャックは家族と平和に暮らしていたが、近所で化学物質流出事故が起きて…………

「マリッジ・ストーリー」のノア・バームバック監督最新作
奇妙で難解なダーク・コメディ

大学教授を演じるアダム・ドライバーが最高の演技
妻の秘密
化学物質流出事故
死の恐怖に囚われていく男を熱演している
他のキャストも好演
演出や映像もリアルだった
パニック映画かと思ったらそうでもなく、サスペンスかと思ったらそうでもない
何とも奇妙な味わいの映画
ストーリーがどこへ向かっているのか、全く予想がつかなかった
とりとめがなくて、合わない人には合わないだろう
とはいえ不思議な魅力を持った作品である
クライマックスの斜め上の展開には、ニヤリとした
それにしても2時間16分は長いが…………
ノア・バームバック監督やアダム・ドライバーのファンなら見る価値あり
過度な期待はせず、ゆるい作品だと思って見た方がいいだろう

予告編

『ホワイト・ノイズ』ティーザー予告編 – Netflix

作品情報
作品名「ホワイト・ノイズ」(原題White Noise)
監督:ノア・バームバック
キャスト:アダム・ドライバー、グレタ・ガーウィグ、ドン・チードル、ラフィー・キャシディ、サム・ニヴォラ、メイ・ニヴォラ、ジョディ・ターナー=スミス
上映時間:136分
製作国:アメリカ(2022年)

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ざっくりあらすじ

大学教授のジャックは妻のバベットと4人の子供たちと、それなりに楽しく暮らしていた。そんな時、近所で化学物質流出事故が起き、避難警報が発令されて…………

感想(ここからネタバレ)

不思議と退屈はしなかったが、見る人を選びそう…………

化学物質流出

ジャック・グラドニーは大学教授で、全米一のヒトラーの研究家だった
妻のバベットと4人の子供たち
騒々しいが、ジャックは家族と平穏な日常を送っていた

最近、バベットの様子がおかしかった
やけに物忘れが多い

「ママが隠れて妙な薬を飲んでいた」

娘のデニースがジャックに、そんなことを言ってきた
薬の空の容器には「ダイラー」と書かれていた

ある日、タンクローリーと貨物列車が衝突し、化学物質が流出する事故が起きた
二階から黒煙が上がっているのが見えた
子供たちは大騒ぎだったが、ジャックは落ち着いていた

「ここは大丈夫だ」

避難警報が出た
さすがのジャックもただ事ではないと気づいた
一家は車に乗り込み、慌てて出発した

道路は大渋滞だった
ガソリンが残りわずかしかない
ジャックたちはガソリンスタンドに寄った
そこは無人だった
ジャックは雨の中、ガソリンを給油した

避難場所には大勢の人たちが集まっていた
その時、アナウンスが入った

”10秒以上、雨に濡れていた人は集まってください”

ガソリンを給油する時、2分以上雨に濡れていた
ジャックは自分が迂闊なことをしたのだと気づいたが…………

作品解説

原作はドン・デリーロの小説「ホワイト・ノイズ」

アメリカでは2022年11月25日から、日本では12月9日から一部の劇場で公開された

音楽を手がけたのはティム・バートン作品の常連ダニー・エルフマン

ジャック・グラドニー

大学教授
全米一のヒトラー研究家として知られている
だが、実はドイツ語が話せず、隠れて練習している
バベットは4人目の妻

大学では教授や生徒から一目置かれているが、家では冴えない普通のパパ
毒雲の雨を浴びたことで、死の恐怖に囚われるが…………

演じるのは「スター・ウォーズ」シリーズのカイロ・レン役でも有名なアダム・ドライバー
ノア・バームバック監督と組むのは、「マリッジ・ストーリー」に続いて2度目
確かな演技力を披露している

バベット・グラドニー

ジャックの4人目の妻
夫婦仲は良好
デニースは連れ子で、ワイルダーはジャックとの子供
最近、物忘れがひどいが…………

演じるのは「レディ・バード」のグレタ・ガーウィグ
ノア・バームバック監督とは公私にわたるパートナー

マーレイ

ジャックの大学の同僚
エルヴィスの研究に夢中
ジャックの悩みを聞いてくれるが…………

マーレイがジャックに渡した拳銃が、思いもよらぬ結果を導く
演じるのはMCUのジェームズ・“ローディ”・ローズ/ウォーマシン役でおなじみのドン・チードル

ノア・バームバック監督

「イカとクジラ」、「フランシス・ハ」、「ヤング・アダルト・ニューヨーク」
Netflixでは「マイヤーウィッツ家の人々」、「マリッジ・ストーリー」を手がけている
役者の自然な演技を引き出す演出力
そこはかとないユーモア
不思議な魅力を持った監督だ

アダム・ドライバーとスカーレット・ヨハンソンが共演 一組の夫婦の離婚にまつわるエピソードが、赤裸々に語られていく 自然体の演技 深みの...

謎めいたストーリー

妻のバベットが飲む謎の薬「ダイラー」
化学物質の流出事故

この作品はミステリーか?
もしくはパニック映画か?
最初は誰もがそう考えるだろう
ところがこの作品はそれらの表層をかすめるだけ
深く掘り下げることはない

毒の雨を浴びてしまったジャック
自分はいつか死ぬかもしれない
そういった漠然とした不安だけが残る

新型コロナウイルス
食品添加物
ガンのような病気

現代でも誰もが感じている不安
死の恐怖
ジャックはその感情に囚われていく

スーパーマーケット

思いつめたジャックは、妻にダイラーを売った男を殺すことを決意する
ジャックは拳銃を持って、男が待つモーテルへ向かう
男は幻覚の中で、何度も現れた男だった
ジャックは男を撃って、自殺に見せかけようとする
そこへ心配したバベットが駆けつける
我に返ったジャックは、バベットと共に男を病院へ運ぶ
ジャックはギャングでも殺し屋でもない
殺人など無理だったのだ

ラスト、ジャックは家族と共にスーパーマーケットを訪れる
問題は何も解決していない
死の恐怖は付きまとったままだ
それでも人は平静を装って、スーパーへ行く
漠然とした不安と共に、日常は続いていく

まとめ

ノア・バームバック監督の新作
普通の男を演じたアダム・ドライバーが素晴らしい
ストーリーはとっちらかっている印象だが、全てが計算通りなのだろう
ちょっととっつきにくいが、人々が感じている不安を巧みにすくいあげた一作だ

White Noise (2022) on IMDb

Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/white_noise_2022
allcinema
https://www.allcinema.net/cinema/385616

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