Netflix「ブロンド」ネタバレ感想 伝説的スター、マリリン・モンローの悲劇!!

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Netflixオリジナル映画
ハリウッドの伝説的存在、マリリン・モンローの生涯を新たな視点で描いたフィクション

マリリン・モンローを演じるアナ・デ・アルマスの演技が圧倒的!
かなり尖った作品で、普通の伝記映画を期待すると困惑するだろう

ハリウッドの頂点に上り詰めたマリリン・モンロー
その栄光の裏での波乱に満ちた人生が描かれる
アナ・デ・アルマスのヌードも辞さない熱演が凄まじかった
また「七年目の浮気」や「お熱いのがお好き」など名作の舞台裏も見ることが出来て楽しかった
当時を再現した雰囲気もいい
マリリン・モンローという名前が独り歩きして、自分の素顔とのギャップに苦悩するドラマも興味深い
モノクロとカラーの使い分けも効果的だった
とはいえ問題点も多い
まずシンプルに2時間47分というのが長すぎる
特に後半は気が滅入るエピソードの目白押しで、見ていて辛かった
またシーンが飛びまくって見づらかった
伝記映画というよりアート映画
かなり意識高い系で、とっつきにくい作品なのは間違いない
個人的な評価はありよりのなし
映画ファンやマリリン・モンローに興味がある人は、それなりに楽しめるだろう

予告編

『ブロンド』予告編 – Netflix

作品情報
作品名「ブロンド」(原題Blonde)
監督:アンドリュー・ドミニク
キャスト:アナ・デ・アルマス、エイドリアン・ブロディ、ボビー・カナヴェイル、ゼイヴィア・サミュエル、ジュリアンヌ・ニコルソン、リリー・フィッシャー、エヴァン・ウィリアムズ
上映時間:167分
製作国:アメリカ(2022年)

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ざっくりあらすじ

ハリウッドの伝説的存在、マリリン・モンロー。たぐいまれなる名声と波乱に満ちた私生活は、彼女に何をもたらしたのか?

感想(ここからネタバレ)

吹き替え版のマリリン・モンロー役は水樹奈々

スター誕生

幼いノーマ・ジーンは母親と2人暮らしで、ロサンゼルスで暮らしていた
父親はいなかった
母親はノーマに、父親は遠くにいるとだけ伝えた

日に日に母親の様子がおかしくなり、ノーマに暴行をふるうようになった
父親が自分の元を去ったのは、ノーマのせいだと言うのだ
ついにノーマは耐え切れなくなり、隣に駆け込んだ
母親は精神病院に収監されて、ノーマは孤児院に入れられた

長い年月が経った
駆け出しの女優だったノーマは「マリリン・モンロー」という芸名を名乗るようになった
マリリンが映画会社を訪れると、重役から性的暴行を受けた
そして、次の映画の主役に抜擢された

いくつかの映画に出演して、マリリンはあっという間にトップスターに駆け上った
群衆は彼女に熱狂した
しかし、子供時代に受けたトラウマは、次第にマリリンの精神を不安定にさせていき…………

作品解説

原作はジョイス・キャロル・オーツによるベストセラー小説「Blonde」
オーツはこの作品をフィクションだと断りを入れている

監督はブラッド・ピット主演の「ジェシー・ジェームズの暗殺」のアンドリュー・ドミニク
ブラッド・ピットは「ブロンド」でも製作を担当

本作は1995年の「ショーガール」以来のNC-17指定(18歳未満・17歳以下鑑賞禁止)となった

本作でジャック・レモンを演じているのは、実の息子のクリス・レモン

マリリンが映画会社の重役から性的暴行を受けたというのは事実ではないと、ファンから批判を受けた

マリリン・モンロー

本名はノーマ・ジーン
母親は精神を患い入院し、父親は誰かも分からない
ハリウッドで一躍トップスターになる
しかし、素顔は内向的で精神的に不安定
次第にマリリンとノーマとのギャップに悩むようになる
アルコールとドラッグに依存し、破滅へと向かっていくが…………

演じるのは「ブレードランナー 2049」や「ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密」、Netflix映画「グレイマン」などのアナ・デ・アルマス
本作では憑りつかれたような熱演を見せ、本物のマリリンかと見まごうばかりだった
アナ・デ・アルマスはキューバ出身で、アメリカ訛りを完璧にするため9ヵ月かかったという

キューバの女優がマリリン・モンロー役に抜擢された時、アメリカのファンは激怒した
だが、アナ・デ・アルマスはモンローと同じく、れっきとしたヨーロッパ系の白人女性である
キューバなどのラテンアメリカ諸国に白人が存在することは、あまり知られていない

Netflix史上最も高額なオリジナル映画 CIAの凄腕の暗殺者グレイマンは、ある重要機密を知ってしまったことにより、組織から命を狙われて...

アーサー・ミラー

マリリン・モンローの3番目の夫
ニューヨークの劇作家で知識人
最初はマリリン・モンローに偏見を持っていたが、彼女の思慮深い一面を知り惹かれていく
しかし、マリリンが流産したことで、結婚生活が破綻していき…………

アーサー・ミラーは「セールスマンの死」などで有名
演じるのは「戦場のピアニスト」のエイドリアン・ブロディ
クズのような男性キャラが多い中、比較的まともに描かれている

ハリウッド

ハリウッドの伝説的存在であるマリリン・モンロー
当時の熱狂ぶりを知ることが出来るのも、本作の魅力の一つ
どこまで当時を再現したのか分からないが、見渡す限りの群衆がマリリンを取り囲むシーンは圧巻だった

「ノックは無用」、「紳士は金髪がお好き」、「七年目の浮気」
様々な出演作の舞台裏が見られるのも見どころ
鉄板ではあるが、あの有名な「七年目の浮気」の地下鉄の風でマリリンのスカートがめくれる場面の再現は、当時の衝撃を垣間見ることが出来た
また名作「お熱いのがお好き」の撮影現場が、こんなにギスギスしていたとは驚き
ビリー・ワイルダーも(ちょっとだけ)登場し、映画ファンなら楽しめるだろう

伝記映画

本作はノーマ・ジーン(マリリン・モンロー)の幼少期からスタートする
伝記映画として王道といえるだろう
ところがそのシーンが終わると、次はもうノーマ・ジーンはマリリン・モンローとなっていて、あっという間にスターへと昇り詰める
これには面食らった
てっきり下積み時代やマリリン・モンローという名前が決定するまでのエピソードなどが、描かれると思ったからだ

それ以外にも本作は、伝記映画としては尖りすぎている部分が多い

アーサー・ミラーといつの間にか離婚していたり説明不足
シーンが飛びまくる
終盤は夢か現実か見ている方も分からなくなる

またモノクロとカラーを使い分けるなど、映像的にもかなり斬新
意欲的で面白いと思う反面、独りよがりのようにも感じられた
伝記ドラマというより、もはやアート
普通にマリリン・モンローの生涯を描いたドラマを見たかった気もする
この辺りは好みが分かれるだろう

悲劇

母親に虐待され、父親は誰かも知らない
トップスターとなっても、その暗い記憶がマリリンについて回る

2番目の夫で元野球選手のジョー・ディマジオ
3番目の夫で劇作家のアーサー・ミラー

どちらもマリリンは「パパ」と呼ぶ
マリリンにとっては2人とも父親の代わりだったのかも知れない
ちなみに最初の夫はジェームズ・ドハティという男性だが、映画では触れられていない

ハリウッドのスターだったマリリン・モンロー
けれど実際には男たちに都合よく利用され、搾取されている存在だった
マリリン・モンローに熱狂する群衆の姿を捉えたカットが印象的
その姿は醜くおぞましく描かれていた

スターのマリリンを演じる暗い過去を引きずる女性ノーマ
誰もノーマを救うことは出来なかった
救いのないまま映画は幕を閉じた

まとめ

かなり意欲的な作品
アナ・デ・アルマスの演技も素晴らしい
でも、さすがに長すぎ!!
意識高い系なのも鼻についた
好みが分かれそうな作品だ

Blonde (2022) on IMDb

Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/blonde
allcinema
https://www.allcinema.net/cinema/384469

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