Netflix「先に愛した人」感想 愛する者を失った悲しみ 号泣必至の傑作!!

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Netflixの台湾映画である
2018年の台北フィルム・アワードで主演男優賞(ロイ・チウ)、主演女優賞(シェ・インシュエン)など5部門に輝いた文句なしの傑作
死んだ父の恋人の自由気ままな若い男を演じるロイ・チウが魅力的
ヒステリックな母親を演じたシェ・インシュエンの演技も凄い
人を愛することの尊さ
愛する者を失った悲しみ
クライマックスは号泣必至
最後には笑顔になれる快作だ


予告編

作品情報
作品名「先に愛した人」(原題Dear Ex)
監督:シュー・チーイエン、シュー・ユーティン
キャスト:ロイ・チウ、シェ・インシュエン、ジョセフ・ホアン
上映時間:99分
製作国:台湾(2918年)

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ざっくりあらすじ

死んだ父親の保険金の受取人は知らない若い男だった。彼は父の愛人だったのだ。激怒した母親は息子を連れて乗り込んでいくが………………

感想(ここからネタバレ)

本作は2018年11月2日に台湾で公開された
金馬奨などいくつもの賞に輝いている

父の恋人

死んだ父の保険金の受取人は知らない若い男だった
父には男の恋人がいたのだ
母のリウは怒り狂って、思春期の息子ソンを引き連れ、男のところへ怒鳴り込んでいった
男の名前はジェイといい、パジャマ姿でバイクで街をうろついている軽薄そうな男だった
ジェイは迷惑そうに、保険金のことなんて知らないと言い、リウたちを追い返した

「一週間以内に保険金を渡さないと、家庭を壊したゲイだと世間に暴露してやる!!」

リウはそう言い捨てて出ていった

リウは神経質でソンに健康にいいものだけを食べさせた
学校の成績に文句を言い、自分の苦労が分からないのかと責め立て、最後には泣き出す
ソンはそんな生活が息苦しくてたまらなかった
ある日、リウはソンの部屋に勝手に入り、父親の物を全て捨てた
それに怒ったソンは家を飛び出した
行く当てのないソンは、ジェイのところへ転がり込んだ
リウとジェイは説得したが、ソンは家に帰ろうとしない
とうとうリウも根負けして、しばらくソンを預けることになった
ジェイは心底、迷惑そうだった

ジェイとソンの共同生活が始まった
ソンはジェイが小劇団の演出家兼ね役者であることを知る
お気楽に好きなように生きているジェイ
父の死を悲しんでいないジェイを、ソンは悪人に違いないと思うのだが………………

登場人物

ジェイ
ソンの父の内縁の夫
小劇団で演出家兼ね役者をやっている
悩みもなく好きなように生きているように見えるが………………
演じるのはロイ・チウ

リウ
ソンの母親
ヒステリックで神経質
息子を優等生にして留学させることに情熱を燃やしている
演じるのはシェ・インシュエン

ソン
思春期で反抗期
母親の勧めでカウンセリングを受けている
演じるのはジョセフ・ホアン

ロイ・チウ

父の内縁の夫を演じるロイ・チウが素晴らしく魅力的
最初は誰が見ても軽薄でいい加減な男に見える
ソンは考える
やばいドラッグでもやっているに違いない

だが、少しずつ観客もソンも気づく
愛する者を失って、ジェイはいまだに立ち直れていないのだ
それでも普段通り振る舞おうとする姿が痛々しく思えてくる

ジェイとソンの印象的な会話がある

「お前は頭がいいみたいだが、1万年ってどれぐらいか分かるか?」
「1万年は1万年だろ」
「違う。愛する者を失ってからの日々だ。毎日が1万年だ………………」

ロイ・チウはこの作品で台北フィルム・アワードで主演男優賞に輝いた

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シェ・インシュエン

神経質でヒステリックな母親リウを演じるシェ・インシュエンの演技は圧巻
シェ・インシュエンはこの演技で台北フィルム・アワードと金馬獎二つで主演女優賞に輝いた

息子に一方的な期待を押し付け、縛り付けるリウ
夫の恋人のジェイから何としてでも保険金を取り返そうとする

「金のことしか頭にないのか!?」

そう息子からも罵られてしまう
誰からも嫌な女に見えるリウ
だが、彼女の内面はずっと深く傷ついていた
それまで良妻賢母であろうと努めてきたリウ
しかし、夫から自分がゲイだと告げられる
そして夫は家を出ていった

リウは苦悩する

今までの生活は全て偽りだったのか?
本当に愛はこれっぽちもなかったのか?

リウがカウンセラーの前で心情を吐露する場面は圧倒された

ジョセフ・ホアン

この作品はジョセフ・ホアン演じるソンのモノローグで綴られる
思春期真っただ中のソンは大人たちを馬鹿にしている
その心象が時々、画面にとして現れる
とてもコミカルな演出である
どこか冷めていて生意気なソン
そんなソンがジェイと生活することで、人間は一面的ではないことを知っていく
この物語はソンの成長物語でもある

真相

なぜ父は自分たちを捨てて家を出ていったのか?
なぜ父は保険金の受取人を自分たちではなくジェイに変えたのか?
それらの謎は終盤に解き明かされる

父とジェイはその小劇団で出会い惹かれ合った
しかし、父は普通に女性と結婚し家庭を持ちたいと、ジェイと別れた
リウと結婚しソンが生まれ、平穏な日々
そんな時、父は自分がガンで余命いくばくもないことを知る
残されたわずかな時間だけでも、本当に愛する人と過ごしたい
父は全財産を置いて、家を出ていった

父とジェイは残された時間を寄り添いながら過ごした
だが、父の病気は進行し、やつれていった
ジェイは闇金から大金を借り、手術代を用意した
この手術でもしかしたら生き残れるチャンスがあるかも知れない
最初は拒んだ父だったが、ジェイの想いを汲み取り手術を受けた
手術は失敗だった
父は大量の血を吐き、そのまま亡くなった

保険金の受取人をジェイに変えた理由
それは自分のために闇金から金を借りているジェイの身を案じてのことだった
ジェイは保険金のことを全く知らなかった

現在と過去

この物語ではじょじょに現在と過去が入り混じってくる
そして少しずつ隠されていたジェイの内面が明らかになる

劇団での初めての出会い
惹かれていく気持ち
温かい感情
切ない感情
愛する者を永久に失った苦しみ

そんな様々な心情が折り重なりピークに達するクライマックスの舞台のシーンは圧巻
号泣必至である
その後に訪れる救済も素晴らしい
激しく感情を揺さぶられた

まとめ

この作品では普遍的な「人を愛すること」とは何かが描かれている
役者陣の好演
過去と現在を織り交ぜた絶妙な演出
クライマックスの感動
爽やかな後味
見逃すのがもったいない傑作である


Dear Ex (2018) on IMDb


rotten tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/dear_ex

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