Netflix「終わらない週末」ネタバレ感想 心底恐ろしい予測不能のスリラー!!

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Netflixオリジナル映画
のんびり休暇を過ごそうと豪華な別荘を借りた一家だが、次々と不穏な出来事が起こって…………

キャスト全員の演技が素晴らしい
心底恐ろしい予測不能のスリラー

人気ドラマ「MR. ROBOT ミスター・ロボット」で知られるサム・エスメイル監督作品
ジュリア・ロバーツ、マハーシャラ・アリ、イーサン・ホーク、ケビン・ベーコンと豪華すぎるキャスト
休暇を過ごそうと別荘へやってきた一家
しかし、次第に日常が非日常へと侵食されていく
ネットも携帯も通じない
何が起こっているのか分からず、見ているこちらまで不安になってくる
そして、事態は予想を超えたスケールになっていく
役者陣は皆が好演
不安をあおるカメラワークや音楽も見事だった
画面につねに漂う不穏な空気
情報が遮断され、孤立した状況
自分ならどうするかと、誰もが考えてしまうだろう
こけおどしではなく、心底恐ろしい作品
体験する価値のある一作だ

予告編

『終わらない週末』予告編 – Netflix

作品情報
作品名「終わらない週末」(原題LEAVE THE WORLD BEHIND)
監督:サム・エスメイル
キャスト:ジュリア・ロバーツ、マハーシャラ・アリ、イーサン・ホーク、マイハラ、ケヴィン・ベーコン
上映時間:141分
制作国:アメリカ(2023年)

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ざっくりあらすじ

週末をのんびり過ごそうと、豪華な別荘を借りた一家。しかし、ネットが通じなくなるなど、奇妙な出来事が起こる。真夜中、玄関のドアがノックされ、開けると見知らぬ男女が立っていて…………

感想(ここからネタバレ)

前情報なしで見たので、思いもよらない展開に驚いた…………

「終わらない週末」

ある朝、クレイが目覚めると、妻のアマンダが荷造りをしていた
彼女は今朝、突然思い立って別荘をレンタルしたというのだ
この週末は家族でそこで過ごそう
いきなりのことで、クレイは困惑を隠せなかった

クレイ、アマンダ、息子のアーチー、娘のローズは、車で別荘へ向かった
到着したそこは、非常に豪華な別荘だった
子供たちははしゃいでプールで遊んでいる
最高の週末になりそうだった

さっそく一家はビーチへ向かった
美しい砂浜にアマンダたちは満足だった
のんびり浜辺でくつろいでいると、遠くにオイルタンカーが見えた
そのタンカーは止まることなく、ビーチに突っ込んできた
騒然とする海水浴客たち
アマンダたちは急いでその場を後にした

携帯電話がつながらない
ネットも駄目だった
ローズが「フレンズ」の最終回が見れないと文句を言った

子供たちが寝静まった真夜中、いきなり玄関のドアがノックされた
顔を見合わせるアマンダとクレイ
ドアを開けると見知らぬ黒人の男女が立っていた
男の方はジョージ、女はその娘のルースだと名乗った
ジョージはその別荘の家主だと言うのだが…………

作品解説

原作はルマール・アラムの同名小説
2020年10月にアメリカで出版され、全米図書賞にノミネートされた

本作はオバマ元大統領とミシェル夫人の製作会社ハイヤー・グラウンド・プロダクションズがプロデュースする初のフィクション作品
監督は「MR.ROBOT ミスター・ロボット」や「ホームカミング」のサム・エスメイル
エスメイルは脚本について、オバマ元大統領からアドバイスをもらったと語った

アマンダ

広告業を仕事にしている
神経質で人間嫌いなところがある
家族のことは、とても大切に思っている
急に思い立って、豪華な別荘をレンタルするが…………

演じるのは人気女優のジュリア・ロバーツ
本作では他人を信用しない神経質な女性を熱演
異常な状況の中で、疑心暗鬼に陥っていくが…………

クレイ

アマンダの夫
大学教授
優しいが、ちょっと頼りないところがある

演じるのは実力派俳優のイーサン・ホーク
本作では珍しく少し頼りない夫を好演

ジョージ

別荘の家主
交響楽団の理事を務めている
娘のルースと共に、夜中に別荘を訪ねてくるが…………

演じるのは「ムーンライト」でアカデミー助演男優賞に輝いたマハーシャラ・アリ
ジョージ役は最初はデンゼル・ワシントンの予定だったが降板
マハーシャラ・アリが後任を引き継いだ
見事な演技で、デンゼルより役に合っていたと思う

日常から非日常へ

週末に家族で旅行
本作はありふれた光景から幕を開ける
タイトルからも小ぢんまりとした物語を予想した
しかし、少しずつ奇妙な出来事が起き始める

別荘の庭に鹿が現れる
携帯やネットが通じない
オイルタンカーがビーチに突っ込んでくる

そして、真夜中に見知らぬ黒人の男女が別荘に訪れたことで、不安はいっきに高まる
このジョージという男が、別荘の家主だというのは本当なのか?
ジョージの話では、街は大規模な停電に陥り、パニックになっているという
しかし、ネットも通じずテレビも映らないので、その話が本当なのかは分からない
アマンダとクレイの夫婦も視聴者も、疑心暗鬼に襲われる

この作品では劇中の人物が目で見て聞いたことしか、視聴者にも情報が与えられない
このジョージという男を信じていいのか?
見ている方もキャラクターと一緒に、自分ならどうするかを考えてしまう
その演出が非常に効果的で、嫌でもストーリーに引きずり込まれていく

侵食する恐怖

情報が一切遮断された状況
神経質でイライラしてばかりのジュリア・ロバーツ
不安をあおるようなカメラワークや音楽
本作を見ていると漠然とした恐怖が付きまとう

この作品を見て思い出したのは傑作スリラー「インビテーション」

元妻のパーティーに招待された主人公
だが、何か違和感があって…………
自分がおかしいのか、周りがおかしいのか?
この作品では終盤までほとんど何も起きない
けれど、漠然とした不安がずっとつきまとう

サイバーテロや他国の侵略
この「終わらない週末」ではそれらしい答えは匂わせているが、真相は最後まで明らかにならない
おそらく真実はそれほど重要ではないのだろう
何もわからない、先の見えないシチュエーションに投げ込まれた時、人はどう反応するのか
そんな人間の本性を、この作品は容赦なくあぶりだす

本作は基本的に救いがない
アマンダたちが今後どうなるのか、視聴者には分からない
しかし、絶望的な状況でも人と人とは支え合えるという、ささやかな希望も描かれる
そのバランスが絶妙

ずっと「フレンズ」の最終回を見たがっていた娘のローズ
ようやくローズが念願の最終回にありつけたところで、物語は幕を閉じる
「フレンズ」はもう戻らない日常の象徴
ドラマを見終えても、現実は続いていくのだ

まとめ

豪華なキャスト陣は好演
出番は少ないが、ケヴィン・ベーコンのキャラクターもインパクトがあった
非常にリアルな恐怖を感じられるスリラー
監督の演出も才気に溢れている
こんな状況に陥ったら、自分ならどうするか
色々と考えさせられた
今の時代だからこそ、見る価値のある一作だ


Netflixで「終わらない週末」が配信された 全米図書賞にノミネートされたルマール・アラムの同名小説を映画化 監督は人...

Leave the World Behind (2023) on IMDb

Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/leave_the_world_behind_2023
allcinema
https://www.allcinema.net/cinema/392464

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