Netflix「スクルージ:クリスマス・キャロル」ネタバレ感想 あの名作がミュージカル・アニメに!!

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

Netflixが世界的に有名な「クリスマス・キャロル」をアニメ化
クリスマスイブの夜、冷酷な守銭奴スクルージの前に、かつて共同経営者だったマーレイの亡霊が現れて…………

あの「クリスマス・キャロル」をミュージカル・アニメ化
歌やアニメーションなどクォリティは高いのだが、少し子供向けの印象

クリスマス・ストーリーでもっとも有名といわれている「クリスマス・キャロル」
過去に何度も映像化されている
CGアニメのクォリティは高かった
劇場公開アニメと比べても遜色なし
ミュージカルシーンも魅力的
印象的なナンバーがいくつもあった
ストーリーは他の作品と同じなのだが、分かっていても感動的だった
総合的には高いクォリティの作品
だが、内容がかなりマイルド
暗さや怖さがほとんどない
個人的にクリスマス・キャロルはホラーに近い作品と捉えているので、かなりガッカリした
アニメとしては良作だが、クリスマス・キャロルとしてはイマイチ
出来自体は悪くないので、見て損はしないだろう
ただし子供にはいいかも知れないが、大人が見るには物足りない作品だ

予告編

Scrooge: A Christmas Carol | Official Trailer | Netflix

作品情報
作品名「スクルージ:クリスマス・キャロル」(原題Scrooge: A Christmas Carol)
監督:スティーヴン・ドネリー
キャスト:ルーク・エヴァンス、オリヴィア・コールマン、ジェシー・バックリー、ジョナサン・プライス、ジョニー・フリン
上映時間:101分
製作国:イギリス、アメリカ(2022年)

スポンサーリンク
PC レスポンシブ

ざっくりあらすじ

冷酷で守銭奴のエベニーザ・スクルージは、町の人々から嫌われていた。クリスマスイブの夜、スクルージが自宅に帰ると7年前に亡くなった共同経営者のマーレイの亡霊が現れて…………

感想(ここからネタバレ)

歌は良かったんだけどなー…………

クリスマス・イブ

エベネーザ・スクルージは冷酷な守銭奴ということで有名だった
ロンドンの下町にスクルージ&マーレイ商会という事務所を構え、貧しい人々から容赦なく金を取り立てた
人々はスクルージを忌み嫌った

寒いクリスマス・イブの夜だった
町は浮かれる人々で溢れていた
何もめでたくはない
スクルージはクリスマスが大嫌いだった

甥のハリーが夕食会を誘いに来たが、スクルージは例年通り断った
クリスマスだからと事務員のボブ・クラチットが、早上がりを懇願してきた
スクルージは代わりに明日、早朝に出勤するよう言い渡した

事務所を閉めて、スクルージは犬のプルーデンスと共に帰宅した
夜中、スクルージが暖炉の前にいると、不気味な鎖の音が鳴り響いた
それは7年前に亡くなった共同経営者のジェイコブ・マーレイの亡霊だった
驚愕し恐怖するスクルージ

生前、自分は欲望にまみれていて、人々に手を差し伸べようとしなかった
そのため死後もこうして鎖に繋がれている
マーレイの亡霊はそう語った

「お前も同じ運命だ。だが、今ならまだ変えられるかも知れない」

今夜、これから3人の精霊が訪れる
手遅れになる前に、彼らの話を聞いて学べ
そう言い残してマーレイは消え去ったのだが…………

作品解説

「クリスマス・キャロル」は英国の文豪チャールズ・ディケンズの小説
過去に何度も映像化されている

「スクルージ:クリスマス・キャロル」の原作は1970年のミュージカル映画「クリスマス・キャロル」
ミュージカルとして舞台にもなり、1992年にイギリスで初演
日本でも1994年から市村正親主演で上演されている

脚本・音楽・作詞のレスリー・ブリカッスは、2021年に90歳で亡くなった
本作もレスリー・ブリカッスに捧げられている

エベネーザ・スクルージ

冷酷な守銭奴
ロンドンにスクルージ&マーレイ商会を構えている
容赦なく金を取り立て、町の人々から嫌われている

クリスマスを忌み嫌うスクルージ
それにはクリスマスの辛い記憶があるようだが…………
演じるのは「美女と野獣」でガストン役を演じたルーク・エヴァンス
見事な歌声を披露している

3人の精霊


ロウソクのような姿をした過去の精霊
陽気でおしゃべり
演じるのは「女王陛下のお気に入り」のオリヴィア・コールマン

巨体で白髭の現在の精霊
豪快な性格
演じるのはトレヴァー・ディオン・ニコラス

黒いフードを被った未来の精霊
不気味で言葉を発しない

この3人の精霊たちが、スクルージを過去、現在、未来へと連れて行く

ミュージカル・アニメ

過去に何度も映像化されている「クリスマス・キャロル」
本作は1970年のミュージカル映画「クリスマス・キャロル」が原作(原題は「Scrooge」)
そのため序盤から歌いまくる

出だしの“Sing a Christmas Carol”など、印象的なナンバーが多い
未来でスクルージの葬儀を祝う人々が歌う“Thank You Very Much”は強烈だった
ミュージカル好きなら、十分に楽しめるだろう

またアニメーションのクォリティも高い
Netflixアニメといっても、劇場公開作品と遜色なし
ミュージカル・アニメとして、完成度の高い作品となっている

「クリスマス・キャロル」

今まで「クリスマス・キャロル」に全く触れたことがないという人は少ないだろう
子供の頃に本で読んだ「クリスマス・キャロル」は恐かった
特にマーレイの亡霊が鎖を引きずる音と共に現れる場面は、強烈に印象に残っている
もはやホラー
強欲に生きると死んだらこうなると、本気で怯えた
未来の精霊も恐ろしかった

その点で本作は物足りない
マイルドすぎるのだ
マーレイのシーンをコミカルに描くなど、ありえない
クリスマス・キャロルはもっと暗くて陰気でないと!!

とにかく全編そんな感じ
現在の精霊が従えているマスコットみたいなフワフワ浮かぶ生き物(?)など、頭が痛くなった
ディズニーアニメかよ!!(いやディズニー版クリスマス・キャロルはもっと暗くて大人向けだけど)

正直、大人が見るにはキツイ
とはいえ子供にはいいかというと、そうも思えない
恐ろしい場面を恐ろしく描いてこそ、子供たちにもテーマが身に染みて伝わると思うのだが
それこそトラウマになるぐらいでいい
そういうわけで本作は「クリスマス・キャロル」としてはぬるい、ぬるすぎる!!
かなり物足りない「クリスマス・キャロル」になってしまった
アニメ作品としては悪くないので、そこが残念

まとめ

ミュージカル・アニメとしては良作
でも「クリスマス・キャロル」としてはイマイチ
19世紀のロンドンも明るく描きすぎ
とはいえ歌は良かったので、割り切って見た方がいいだろう

Scrooge: A Christmas Carol (2022) on IMDb

Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/scrooge_a_christmas_carol
allcinema
https://www.allcinema.net/cinema/385864

スポンサーリンク
PC レスポンシブ

ブログTOP

関連記事
スポンサーリンク
PC レスポンシブ
PC レスポンシブ

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする