Netflix「時の面影」ネタバレ感想 考古学の魅力に惹き込まれる名作!!

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Netflixオリジナル映画
1939年、イギリスの裕福な未亡人は自分の所有する土地の古墳を発掘しようと、アマチュア考古学者のバジル・ブラウンを雇うが…………

美しい映像と音楽、考古学のロマン
名作すぎてヤバい

実話に基づいた物語
心臓の病を患った未亡人を演じるキャリー・マリガン
変わり者のアマチュア考古学者を演じるレイフ・ファインズ
主演2人が非常に魅力的
イギリスの田舎の風景に心癒される
また遺跡をめぐるストーリーがとても興味深かった
テレビ画面で見たのが、もったいないぐらいのクォリティ
目と心の保養になる名作


予告編

キャリー・マリガン、レイフ・ファインズ出演『時の面影』予告編 – Netflix

作品情報
作品名「時の面影」(原題The Dig)
監督:サイモン・ストーン
キャスト:キャリー・マリガン、レイフ・ファインズ、リリー・ジェームズ、ジョニー・フリン、ベン・チャップリン、ケン・ストット
上映時間:112分
製作国:イギリス(2021年)

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ざっくりあらすじ

1939年、イギリスのサフォークの地主である未亡人のエディス・プリティは、自分の所有する土地の古墳を発掘しようと、アマチュア考古学者のバジル・ブラウンを雇う。最初は歴史的価値のない古墳だと思われたが…………

感想(ここからネタバレ)

考古学のロマンを存分に味わえる

古墳

1939年、第2次世界大戦が迫るイギリス
サフォークの地主である未亡人のエディス・プリティは、自分が所有する土地の古墳を発掘するため、アマチュア考古学者のバジル・ブラウンを雇った
地元の博物館は協力してくれなかったのだ

「ここには絶対に何かある」

エディスは何故か、そんな予感がしていた

ブラウンは学位もなく変わり者だが、経験豊富で掘削のプロだった
また独学で考古学の知識も豊かだった
そんなブラウンに、エディスの一人息子のロバートはよく懐いた

ブラウンは2人の助手と発掘を続けた
エディス以外は誰も成果を期待していなかった
博物館の職員もブラウンに、そんな無意味な作業はやめて、こちらの発掘を手伝ってくれとせっついてきた
それでもブラウンは頑として発掘をやめなかった

ある日、ブラウンが屋敷にエディスを呼びに来た
ひどく急いでいるようだ
発掘現場へ行きエディスが見たものは、大きな船だった
土の下から出てきたのだ

この塚はただの墓ではない
王族のような位の高い者の墓だ
しかも相当に古い
その大発見のニュースは、またたく間に世間に知れ渡り…………

作品解説

原作はジョン・プレストンによる小説

エディス役は最初はニコール・キッドマンがキャスティングされていたが、スケジュールの都合が合わず、キャリー・マリガンに変更された

キャリー・マリガン

裕福な未亡人エディス・プリティを演じる
夫を早くに亡くし、気丈だが孤独な女性
一人息子のロバートが生きがい
心臓の病を患い、人知れず苦しんでいる

キャリー・マリガンは「17歳の肖像」のヒロイン役が好評で、オスカーにもノミネート
「華麗なるギャツビー」ではレオナルド・ディカプリオと共演している

レイフ・ファインズ

アマチュア考古学者のバジル・ブラウンを演じる
祖父や父から技術を受け継いできた
発掘のことしか頭にない変わり者
子供がいなくて、エディスの息子ロバートを可愛がる

「シンドラーのリスト」、「イングリッシュ・ペイシェント」、「ナイロビの蜂」
様々な名作に出演しまくっているレイフ・ファインズ
最近では「007」シリーズにも出演
個人的にはロバート・レッドフォード監督の「クイズ・ショウ」が大好き
あれは名作だった

発掘

本作はイギリスでもっとも有名な遺跡「サットン・フー」を巡る物語である
歴史的価値がまるでないと思われていた古墳
その発掘を任されたアマチュア考古学者
ところが出てきたのは7世紀アングロサクソン時代の船葬墓
ブラウンは世紀の大発見を成し遂げたのだ

だが、そこからの展開がえぐい
大英博物館から考古学者フィリップスが現れ、発掘は全て自分たちが引き継ぐと宣言
そして発見者のブラウンを、チームから外してしまう
学者でもないアマチュアだからだ
ブラウンは手柄を横取りされた
世紀の大発見の裏で、こんな理不尽なことが行われていたとは驚きだ

エディスの介入で、ブラウンはチームに復帰した
最初はブラウンを見下していたフィリップス
しかし、次第にその技術、そして知識の確かさを認めざるを得なくなっていく
この辺りは痛快

本作では考古学の魅力が存分に描かれる
歴史のロマンを堪能することが出来た


ロマンス

エディスとブラウンのロマンス
本作ではそれが描かれるのかと思っていた
実際、序盤はそんな雰囲気を匂わせた

しかし、ブラウンの妻メイ
出番は少ないが、このメイが本当に魅力的な女性
エディスが入る余地など、どこにもなかった

代わりに描かれたのはエディスのいとこローリーと、考古学者で新婚のペギーのロマンス
2人の恋愛もそれなりに盛り上がるのだが、ぶっちゃけ不要だった気がする
ローリーは架空の人物で、史実とは違うようなので尚更だ
ほぼ完璧な本作で、唯一引っかかった部分である

戦争

本作では戦争が大きな影を落としている
開戦が間近に迫った状況で、なぜ遺跡を掘り続けねばならないのか?

それは歴史を未来に継承する行為だから
戦争などより、はるかに意義のあることだ

考古学の奥深さに唸らされた

病に侵されたエディス
このまま朽ちていくしかない
それは誰にも止められない

それでも残っていくものがある
この遺跡のように
エディスの満たされたような笑顔に、胸を打たれた

まとめ

美しい映像と音楽
役者陣の見事な演技
まさに名作の風格
考古学の魅力も知ることが出来た
満足度の高い一作


The Dig (2021) on IMDb


Rotten tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/the_dig_2021
allcinema
https://www.allcinema.net/cinema/375161

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