4月14日にNetflixで配信された「The Soul: 繋がれる魂」
オカルト、SF、ミステリー
様々な要素が融合した非常に見ごたえのある一作だった
そして、そのラストシーンは衝撃的だった
一体、何が起こったのか?
海外サイトなどを参考にして、自分なりの答えを出してみた
もちろん正しいかどうかは分からない
あくまで一つの解釈だと考えて欲しい
なお映画のネタバレ全開なのでご注意を!!
「The Soul: 繋がれる魂」
2032年、大企業であるワン・コーポレーションのワン会長が自宅で殺された
現場には妻のリ・イェンが気を失って倒れていた
意識が戻ったイェンに警察が話を聞いたところ、会長を殺したのは前妻の息子のティンヨンだということだった
1年前、前妻のスージェンは自宅から飛び降り自殺した
ワンはすぐに若いイェンと再婚した
ティンヨンは母親が死んだのは、父親のせいだと恨んでいた
しばらく行方不明だったティンヨンは、急に夜中に実家に戻ってきて、奇妙な儀式の後、父親を撲殺したのだ
ガンで余命僅かな検察官のチャオは、事件を担当させてくれと、上司に願い出た
死ぬ前に少しでも働いて、妻とお腹の中の子供に金を残したい
刑事である妻のアバオは、そんなチャオが心配だった
自殺した前妻のスージェンのことを調べるうちに、彼女が精神を患い、ある黒魔術に没頭していたことが判明した
それは死んで魂だけ現世に残り、恨みを持つ相手に復讐するという呪いだった
実際、スージェンが死んだ後、ワン会長は脳腫瘍になり、会社の経営も傾いた
非科学的だとチャオは相手にしなかったが…………
主演の検察官のチャオには「グリーン・デスティニー」や「グランド・マスター」など、話題作に多数出演する台湾の人気俳優、チャン・チェン
チャオの妻で刑事のアバオには台湾の人気女優、チャン・チュンニン
監督は「目撃者 闇の中の瞳」のチェン・ウェイハオ
原作は江波の短編SF小説「移魂有術」
ラストシーン
ワン会長の前妻であるスージェンの自殺
母親が死んだのは父親のせいだと恨んだ息子のティンヨンが、ワン会長を殺した
最初はそう考えられていた
だが、真犯人は後妻のリ・イェンだった
スージェンは死ぬ前、黒魔術にハマっていた
それは死んでも魂は残り、復讐を果たすというものだった
イェンはティンヨンの前で、スージェンの魂が自分に乗り移っているように振る舞った
そして、父親であるワン会長を殺すようにそそのかした
ところがティンヨンはとどめを刺すことに失敗
仕方なくイェンは、自らワン会長の息の根を止めた
その時の音声が、スマホに記録されていた
アバオ刑事はその証拠を隠ぺいした
夫であるチャオ検察官
彼はガンで余命僅かだ
ワン・コーポレーションが開発している新しいガン治療「RNA修復技術」
実用化はまだ先だ
アバオは夫にその治療を受けさせることと引き換えに、イェンが犯人だという証拠をもみ消すことを、ユーファン博士と約束した
後日、ユーファン博士がチャオのところを訪れた
博士が語る事件の真相は驚くべきものだった…………
リ・イェン
ワン会長の後妻であるリ・イェン
児童養護施設から引き取られてきた若い女性
ワン会長の莫大な遺産を受けつぐ第一相続人である
その正体はワン会長本人だった
魂の移植計画
ガン治療のためのRNA修復技術を利用して、思考や記憶を他人に移植
もう1人の自分を作り上げる
リ・イェンはそのために選ばれた
移植は無事に成功
脳腫瘍に侵されているワン会長が死んでも、コピーであるイェンが会社を引き継ぐことになる
だがその後、ワン会長の精神は不安定になり、リ・イェンを相続人から外すと言いだした
そのことを知ったイェンは、ワン会長を殺害
つまりワン会長を殺したのは、ワン会長本人だったのだ
ユーファン博士
元々、女性の心を持っていたワン会長
ワンとユーファン博士は若い頃から愛し合っていた
身も心も女性になることを望んでいたワン
しかし、大企業のトップにそんなことは許されない
2人は魂だけを女性に、移植することを計画する
魂を移植したイェンが、ワン会長を殺した
イェンは本当に自分が愛したワンなのか?
苦悩したユーファンは、イェンを殺そうとするが失敗
逆に警察に追われる身となる
ユーファンはチャオと共にイェンのところを訪れる
「かつてはユーファンのことを愛していたが、それは間違いだった」
イェンの言葉を聞いたユーファンは、彼女に何らかのスプレーを吹きかける
全てを処理した後、ユーファンはベッドの上で自殺した
チャオ
ガンに侵されていたチャオ
彼はRNA修復技術で一命を取り留める
しかし、体は麻痺したままだった
チャオはユーファン博士から、事件の真相を知る
全てを明るみにして、ワン会長の野望を阻止したい
けれど全てを白日の下にさらすと、妻のアバオも罪に問われる
妻と子供は守りたい
チャオはユーファン博士とリ・イェンのところを訪れ、彼女をスプレーで眠らせる
そして、イェンの中からワン会長の魂を取り除く(なおイェンは人工授精でワン会長の子供を妊娠していたが、ここで処分された)
すでにリ・イェンの魂は、証拠隠滅のために消去されてしまっている
チャオは自分の魂をイェンに複製
イェン(チャオ)はワン会長を殺したことを告白し、CEOの座から降りる
チャオ(オリジナル)は妻の証拠隠滅の罪を、自分が被る
そして、我が子にメッセージを残し、病気でそのまま亡くなる
刑務所で罪を償うリ・イェン
しかし、その中身はチャオ検察官だった
そのイェンをアバオが赤ん坊を連れて訪ねる
涙ぐむアバオ
そんなアバオを、イェンは笑わせようとするのだった
まとめ
オカルトかと思ったら、オカルトを利用した殺人で、そう思ったらSFだった
完全に翻弄された
衝撃のラストも凄い
もはや映画史に残るレベル
見逃せない一作だ
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