Netflix「ウォーターマン」ネタバレ感想 少年のひと夏の冒険譚!!

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Netflixオリジナル映画
11歳の少年ガンナーは病気の母親を救うために、不死の存在だというウォーターマンを探しに行くが…………

小粒で地味だが少年の冒険を誠実に描いている
良質なジュブナイル

永遠に死ぬことはないというウォーターマンは実在するのか?
バリバリのファンタジーかと思ったら、かなりリアル寄りだった
主人公の少年ガンナーの母親を想う気持ちに胸を打たれた
ギクシャクする父親とのドラマも見どころ
かなり丁寧に描かれた少年の成長ドラマ
ただ派手なシーンはなくて全体的に地味
退屈に感じる人も多いかも知れない
「スタンド・バイ・ミー」などが好きな人なら楽しめそうだ


予告編

The Water Man Trailer #1 (2021) | Movieclips Trailers

作品情報
作品名「ウォーターマン」(原題The Water Man)
監督:デヴィッド・オイェロウォ
キャスト:デヴィッド・オイェロウォ、ロザリオ・ドーソン、ロニー・チェイヴィス、アマイア・ミラー
上映時間:92分
製作国:アメリカ(2020年)

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ざっくりあらすじ

11歳の少年ガンナーは病気の母親を救うために、不死の存在ウォーターマンを探しに行くが…………

感想(ここからネタバレ)

良作なのは間違いないが、退屈に感じる人も多いかも…………

伝説

11歳の少年ガンナーは両親とオレゴン州の町パイン・ミルズに引っ越してきた
絵を描くことが好きなガンナーは、長編の探偵もののコミックを描くことに夢中だった
軍人である父親のエイモスは口うるさく、そりが合わなかった
そして、大好きな優しい母親メアリーは、白血病に侵されていた

夏休み、母親の容態は日増しに悪くなった
心配したガンナーは、病気を治す方法を調べるため書物を漁った
そして、この町には「ウォーターマン」という謎の男の伝説があることを知った

ウォーターマンの本名はエドワード・シャール
彼は鉱山で働いていて、奇妙な光を放つ鉱石を見つけた
その夜、ダムが決壊し、エドワードと妻のサラは洪水に流された
大勢の死者が出た
ところが間違いなく死んでいたはずのエドワードが目を覚ました
そして長い年月が経った今でも、エドワードは妻のサラを探して森や湖をさまよっているという

不死の生命を持つというウォーターマン
彼を見つけ出せば、母親の病気は治るかも知れない
ガンナーはウォーターマンを見たという家出少女のジョーと、森の奥の湖まで行くことを決心した

翌日、エイモスは息子の姿がないことに気付き…………

作品解説

本作は2021年5月7日に全米で公開された
週末興行収入ランキングは初登場13位だった

米国以外の国々ではNetflixで配信された

ロニー・チェイヴィス

11歳の少年ガンナーを演じる
絵を描くのが好きで、「ノックス刑事と消えた死体」というコミックを製作している
体育会系の父親のことは苦手
母親の病気を治すため、父親の日本刀を持って、森の奥へ出発するが…………

デヴィッド・オイェロウォ

ガンナーの父、エイモスを演じる
軍人でかつては日本の基地にいた
愛する妻の身体を心配し、苦しんでいる
その余裕のなさから、息子のエイモスに厳しく接してしまい…………

デヴィッド・オイェロウォは「大統領の執事の涙」や「ミッドナイト・スカイ」などに出演
本作では初めて監督に挑戦している

アマイア・ミラー

家出少女のジョーを演じる
ガンナーをウォーターマンのところへ案内する代わりに、金を要求する
他人を信用していない
しかし、ガンナーと苦難を乗り越える内に、彼のことを信頼するようになり…………

アマイア・ミラーは「ライト/オフ」や「猿の惑星: 聖戦記」などに出演

ジュブナイル

本作は少年の冒険物語であり成長譚である
病気の母親を救うため、森の奥へ伝説のウォーターマンを探しに行く
どこか名作「スタンド・バイ・ミー」を思い出させた

演出

初監督であるデヴィッド・オイェロウォの演出は、とても丁寧な印象
もともと役者であることもあり、キャラクターの心情の機微を上手く引き出している
これが監督デビュー作とは思えない手腕だった

また、ところどころでアニメーションが挿入される演出もユニーク
ガンナーが描いていたコミック「ノックス刑事と消えた死体」
その結末がエンディングで見られるのも面白いアイディアだった

家族の絆

白血病の母親を助けたい
ガンナーは藁にも縋る思いで、ウォーターマンを探しに行く
その母親を想う気持ちには胸を打たれた

ガンナーの父親エイモス
愛する妻の身体のことが心配でたまらない
そのため、どうしてもガンナーのことは、そっちのけになってしまう
2人の間はギクシャクする

ガンナーが行方不明になった
エイモスは皆の制止を振り切って、森へ探しに行く
この家出騒動を通して、エイモスは初めて息子と向き合えるようになった

ウォーターマン

不死の存在、ウォーターマン
本作は見る前は、バリバリのファンタジーなのかと思っていた
ところが超常現象の類はほとんど起きない
描かれるのはどれもリアルで起きそうなことばかりである

だがクライマックス、ついにガンナーはウォーターマンと遭遇する
ここは非常に見ごたえがあった
ウォーターマンは妻のサラを探して、いまだに森をさまよっていた
彼は永遠の命を持っていた

母親を助けたい
ウォーターマンはガンナーが縋り付いた希望
心が生み出した幻影だった

本作では母親の病気のことは、何も解決しない
奇跡は起きなかったのだ
しかし、ガンナーは悟った

短いが愛する者と過ごす人生
永遠だが愛する者のいない人生

自分にとって、どちらが幸せなのか
とても苦いが少年の成長を感じさせる結末だった

まとめ

少年の冒険物語
上手くまとまっている
親子の絆にも感動
地味だが悪くない作品だ

The Water Man (2020) on IMDb

Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/the_water_man

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