Netflix「ゼイ・クローン・タイローン/俺たちクローン?」ネタバレ感想 予測不能のSFミステリー!!

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Netflixオリジナル映画
ドラッグの売人であるフォンテーンはある不審な出来事から、恐るべき陰謀に巻き込まれていき…………

予測不能のSFミステリー
独創的でかなり完成度の高い一作

ジョン・ボイエガ、ジェイミー・フォックス、テヨナ・パリス
主演3人の演技と掛け合いが本当に素晴らしい
ストーリーは予測不能
次々と明らかになる衝撃の真相に驚かされた
社会派ドラマとしての一面もあるが、ユーモアやミステリーが満載でエンターテイメントとして一流
B級SFとしても楽しめる
クライマックスの盛り上がりも良かった
今までに見たことがないようなエンターテイメント
映画好きには特にお勧め!!

予告編

They Cloned Tyrone | Official Trailer | Netflix

作品情報
作品名「ゼイ・クローン・タイローン/俺たちクローン?」(原題They Cloned Tyrone)
監督:ジュエル・テイラー
キャスト:ジョン・ボイエガ、ジェイミー・フォックス、テヨナ・パリス、デヴィッド・アラン・グリア、キーファー・サザーランド
上映時間:122分
制作国:アメリカ(2023年)

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ざっくりあらすじ

ドラッグの売人であるフォンテーンは競合相手であるアイザックに撃たれるが、翌日無傷で目を覚ます。不審に思ったフォンテーンは真相を探るうちに、恐るべき陰謀に巻き込まれていき…………

感想(ここからネタバレ)

予測不能のエンターテイメント!!

グレンの町で

グレンの町は低所得の黒人が多く住み、麻薬がはびこっていた
麻薬の売人であるフォンテーンは冷酷な男で、容赦なく金を取り立てた
その夜、フォンテーンはポン引きのスリックのところへ押しかけた
懇願するスリックを無視して、フォンテーンは金を奪っていった

外に出て、車に乗り込んだ時だった
真後ろに見知らぬ車が止まった
縄張り争いの相手、アイザックだった
フォンテーンは迎え撃とうとしたが、6発の銃弾を浴び倒れた

翌朝、目覚めると自分の部屋のベッドの上だった
身体は何ともない
昨夜の記憶がフォンテーンにはなかった
金を取り立てに行くと、スリックはフォンテーンを見て驚愕した
昨日、フォンテーンは確かに撃たれて死んだというのだ

フォンテーンはスリックと一緒に、昨日現場にいたという売春婦のヨーヨーに話を聞きに行った
ヨーヨーの目撃証言を頼りに、3人は古びた一軒家を訪れた
その家には誰も住んでいないようだった
家の中を探索すると、不審なドアがあった
ドアを開けると、そこは地下へのエレベーターだった
どう考えても普通じゃない
フォンテーンたちはエレベーターに乗り込んだが…………

作品解説

監督は「クリード 炎の宿敵」の脚本などを手掛けたジュエル・テイラー
これが監督デビュー作となる

この作品はブラックリスト(ハリウッドの業界人が選んだまだ映画化されていない優秀な脚本のリスト)の1本に選ばれた

フォンテーン

冷酷な麻薬の売人
誰からでも容赦なく金を取り立てる
不愛想でほとんど笑顔を見せたことがない
亡くなった弟ロニーのことを忘れられずにいるが…………

演じるのはジョン・ボイエガ
「スター・ウォーズ」シリーズのフィン役で有名だが、本作では別人のような凄みのある演技を披露
最初は誰だか分からないほどだった

スリック

町のポン引き
売春婦たちを束ねている
お調子者で、厄介ごとには関わらないようにしているが…………

演じるのはアカデミー主演男優賞を獲得した「Ray レイ」など、多くの作品に出演するジェイミー・フォックス
ジェイミー・フォックスというとこわもての役者というイメージがあったが、本作では軽くてお調子者のポン引きを見事に演じている
Netflix映画では「プロジェクト・パワー」や「デイ・シフト」に出演

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ヨーヨー

売春婦
仕事を辞めて、グレンの町を出ようと思っている
ひょんなことからフォンテーンたちと行動を共にすることになるが…………

演じるのは「ワンダヴィジョン」などのテヨナ・パリス
明るいムードメーカーを好演

独創性

麻薬の売人、ポン引き、売春婦
こんな3人が主役のSF映画がかつてあっただろうか?
特にフォンテーンはジョン・ボイエガのリアルな演技もあって、最初は本物の売人みたいだった
ギャングたちの町の抗争を描いた「シティ・オブ・ゴッド」のような作品
そう言われても納得してしまいそうなドキュメンタリーのようなリアルさで、映画は幕を開ける
SFコメディだと思って観ると、誰もが面食らってしまうだろう

そんなリアルなドラマが、徐々に予想外の展開へ
まさか、ここまでスケールが大きくなるとは
ひねりのきいた脚本がかなり見事
かつて見たことがないようなSF映画になっている

SF

死んだはずなのに生きている自分
フォンテーンは自分がクローンであることを知る
だが、それはフォンテーンだけではなかった
グレンの町のほとんどの人々が、クローン人間だったのだ

人々を思い通りにコントロールする実験
全てが政府の陰謀だった
グレンの町の黒人たちは、そのために利用されていた

麻薬がはびこり、ギャングや売春婦がのさばる町
グレンは誰からも見向きもされない町だった
実験には最適だったのだ

マインドコントロール

人間を意のままにコントロールする実験
作品内でも言及されているが、本作はスタンリー・キューブリックの「時計じかけのオレンジ」を彷彿とさせる

マインドコントロールを人種差別と絡める発想が秀逸
荒唐無稽ではあるが、鋭い風刺のきいた作品となっている

「俺たちはワルだが、町を守れるのは俺たちだけだ!」

クライマックスの盛り上がりも見事
エンターテイメントとしても見ごたえのある作品になっている

タイローンとは誰なのか?

「ゼイ・クローン・タイローン(原題They Cloned Tyrone)」
”彼らはタイローンのクローンを作成しました”

このタイトルにもあるタイローンとは誰なのか?
それは映画の一番最後に判明する
思わずニヤリとするシーンである
作り手のセンスに脱帽した

まとめ

予測不能のSFミステリー
キャストの演技が素晴らしかった
ひねりにひねった脚本も見事
通好みだが、非常に刺激的な作品である

They Cloned Tyrone (2023) on IMDb

Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/they_cloned_tyrone
allcinema
https://www.allcinema.net/cinema/389988

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