「夜は短し歩けよ乙女」感想 夜の京都を舞台にしたノンストップ恋愛アドベンチャー

自由奔放でくだらなくて摩訶不思議でピュアな恋愛ファンタジー
がっつり掴まってないと振り落とされるぞ!!


予告編

作品情報
作品名「夜は短し歩けよ乙女」
監督:湯浅政明
キャスト:星野源、花澤香菜、神谷浩史、秋山竜次、中井和哉、甲斐田裕子、吉野裕行、麦人
原作:森見登美彦
上映時間:92分
製作国:日本(2017年)

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ざっくりあらすじ

後輩である黒髪の乙女に恋をしている先輩
彼は「なるべく彼女の目に留まる」略してナカメ作戦により、外堀を埋めることに腐心していた
だが、そんな先輩の想いに気づくこともなく、好奇心旺盛な黒髪の乙女は自由奔放に夜の京都をさまよう
そこで出会う奇妙な人々や様々な出来事
長い長い夜はまだ始まったばかりだった

感想(ここからネタバレ)

「詭弁踊り」とは
「夜は短し歩けよ乙女」に登場する詭弁論部の踊りである
体勢を低くしてうなぎのように体をくねらせ闊歩する

詭弁踊りが脳裏に焼き付いて離れない!!
ヒロインたちが詭弁踊りを披露するシーンはまさに圧巻
魂の束縛から解放され、人間の尊厳とは何かを考えさせられる名シーンだった(そこまで!?

はしご酒

夜の先斗町でヒロインがひたすら飲み歩く
こんなに酒ばかり飲んでるアニメ、初めて見た!!
のんべなら我慢できなくなること請け合い

どんな会合にも躊躇なく飛び込んでいき仲良くなってしまうヒロイン
でもセクハラにはおともだちパンチを容赦なく食らわせる( おともだちパンチとは親指をほかの4本の指でくるみ込むように握り、招き猫のようにした手で繰り出す愛のあるパンチのことである)
そんな自由奔放で天真爛漫な黒髪の乙女の魅力が存分に描かれる

一方みみっちくて度胸がなく保守的な主人公の先輩は、恋する黒髪の乙女を探し求めて、様々なトラブルに巻き込まれる

古本市

そして物語(ほぼ飲んでただけだったけど)の舞台は古本市へ
黒髪の乙女は子供の頃に読んでいた絵本「ラ・タ・タ・タム」を探し求める
一方、先輩も彼女と急接近するためにその絵本を手に入れようとしていた
だが、そのためには大きな試練が…………………

古本市で起こる摩訶不思議な出来事の数々
もはやこれが現実の出来事なのか疑わしくなってくる
ここでは生意気なガキの姿をした古本市の神様が登場
全ての本はつながっているとヒロインに諭す

学園祭

これも同じ夜の出来事なの!?
もはや時系列が何の意味も持たなくなってきたエピソード
学園祭で盛り上がっている大学で、ゲリラ演劇「偏屈王」が開幕
人手不足で何故かヒロインに抜擢される黒髪の乙女
珍妙なミュージカルが披露される

この学園祭パートでの主役はパンツ総番長!!凄いネーミングだな
ある女性に一目惚れし、もう一度彼女に会えるまでパンツを替えないと誓った男である!!

ここで外堀を埋めることばかり腐心していた先輩が一念発起
黒髪の乙女と急接近する
彼女も初めて先輩のことを異性として意識するのだった

キャラクター

黒髪の乙女
天真爛漫で自由奔放で前向きでひたすら真っ直ぐ突き進んでいく黒髪の乙女
とても魅力的なヒロインとして描かれている
演じるのは人気声優の花澤香菜
さすがの安定感で黒髪の乙女にピタリとはまっていた
話題作りとかで下手な芸能人とかを起用しなかったのも好感

先輩
ヒロインとは対極的にけっこうネガティブで自分に自信が持てない主人公
ナカメ作戦とかいうまどろっこしい作戦で、ヒロインとの距離を縮めようとする
演じるのは「逃げるは恥だが役に立つ」などでおなじみ星野源
プロの声優たちの中で違和感ない奮闘ぶり

湯浅政明

その尖ったセンスで日本のアニメ界でも異彩を放つ鬼才
「夜明け告げるルーのうた」でアヌシー国際アニメーション映画祭のグランプリを受賞

好きな作品

「ピンポン THE ANIMATION」
松本大洋原作アニメの最高峰
あの独特の世界観を壊すことなく、さらには原作の補完まで行っている
スポーツものとしても面白く、ライバルたちとの熱い戦いにテンションが上がる

「DEVILMAN crybaby」

あの永井豪の名作「デビルマン」を完全アニメ化
Netflixオリジナルということもあり、地上波では絶対に不可能な表現の限界に挑んでいる
ファンなら絶対に抑えるべき一作

四畳半神話大系

そしてこの「夜は短し歩けよ乙女」の姉妹作とも言っていい「四畳半神話大系」

京都の大学生の私が最初の選択によりどういう学園生活を送ったかを、各エピソードそれぞれ並行世界として描く

同じ京都が舞台で、ヒロインが後輩の黒髪の乙女という設定も似ている
また「夜は短し歩けよ乙女」のキャラクター樋口涼子もレギュラーとして登場
原作も森見登美彦でスタッフもほぼ同じ
もはや「四畳半神話大系」の劇場版が「夜は短し歩けよ乙女」という印象である

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お見舞い

「夜は短し歩けよ乙女」の終盤のエピソード
京都の街で風邪が蔓延し、黒髪の乙女は今まで知り合った様々な人々のお見舞いに行く
そして先輩も風邪で寝込んでいることを知る

騒々しかったこれまでのエピソードと異なり、落ち着いた重苦しい雰囲気
自分は孤独だと嘆く病床の老人に、あなたも誰かとつながってますと諭す黒髪の乙女
その言葉の通り、ヒロインが訪ね歩く人々の顔ぶれで、どれだけ多くの人と彼女がつながりを持ったかが実感できる
そして最後に黒髪の乙女は先輩のところを訪れる

これまでに起こった様々な摩訶不思議な出来事や、出会った奇妙な人々
それらが最後に先輩と黒髪の乙女のピュアなラブストーリーに帰結する
鑑賞後は嬉しいような前向きな気持ちになった

まとめ

世界がどう見えるかは自分の捉え方次第
この世はこんなに面白い人々や活気にあふれている
自分も外の世界に飛び出したくなる快作である
そのエネルギッシュな世界と奔放なイマジネーションに振り落とされそうになるかも知れないが、最後まで楽しめたならこちらの勝ち
極上の余韻が待っている


Yoru wa mijikashi aruke yo otome (2017) on IMDb


allcinema
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=359118

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