Netflix「真夜中のミサ」ネタバレ解説 ラストシーンの説明!!

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9月24日に配信されたNetflixオリジナルのドラマ「真夜中のミサ」
「ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス」のマイク・フラナガン監督の新作ホラーである

本作はかなり高い評価を得ている
米国の映画サイトIMDbで7.9/10
ロッテントマトの批評家支持率は92%、観客支持率は74%
アメリカでは「イカゲーム」に続いて2位になっている

謎めいた若い神父が現れたことにより、崩壊していく島の日常
難解な部分もあったが、見ごたえのあるドラマだ
クライマックスも壮絶だった
あのラストシーンは何を意味しているのか?

海外サイトなどを参考にして、自分なりの答えを出してみた
もちろん正しいかどうかは分からない
あくまで一つの解釈だと考えて欲しい

なおドラマのネタバレ全開なのでご注意を!!

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「真夜中のミサ」

ライリー・フリンは飲酒運転で事故を起こし、少女を殺した
彼は有罪になり、刑務所に入った
今でも横になると、血まみれで顔にガラスの破片が刺さった少女の姿が見える

4年後、出所したライリーは故郷であるクロケット島に戻ってきた
漁業が主な産業で、人口127人の小さな島だ
信心深い母親はライリーを歓迎したが、父親と弟のウォーレンはよそよそしかった

熱心な信者であるベヴ・キーンはプルーイット神父の帰りを、港で待っていた
プルーイット神父は高齢だが、巡礼の旅に出かけており、今日ようやく帰ってくるのだ
しかし、神父はフェリーに乗っていなかった

あの事故以来、ライリーは神を信じなくなった
そのため日曜日のミサに行くつもりはなかったが、父親に強制的に連れ出された
教会でライリーはエリン・グリーンを見かけた
エリンはライリーの元恋人で、今では島の学校の教師をしていた

その日は、プルーイット神父が巡礼から帰ってくるはずだった
しかし、入ってきた神父に誰もが驚いた
それは見知らぬ若い男だった

その神父はポールという名前で、プルーイット神父は巡礼中に体調を悪くし、本土で療養中のため代わりに派遣されたというのだが…………

ライリー・フリンに「パージ:アナーキー」のザック・ギルフォード
ライリーの元恋人のエリン・グリーンに、マイク・フラナガン監督の奥さんであるケイト・シーゲル
謎めいたポール神父に「レギオン」のハミッシュ・リンクレイター
監督は「ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス」や「ドクター・スリープ」のマイク・フラナガン
シーズン1は全7話である

Netflixオリジナルのドラマ 小さな島に謎めいた若い神父が現れて以来、次々と不可解な出来事が起こり………… 島に住む人々の日常が...

天使

謎めいた若い神父、ポール
島の人々のことを、誰よりもよく知っている
その正体は巡礼に出ていた年老いた神父であるプルーイットだった

プルーイットは巡礼の最中に、一行からはぐれ砂漠をさまよった
そして、古代遺跡の入り口に迷い込んだ
そこでプルーイットは鋭い牙と翼を持つ怪物に襲われた

怪物は血を吸った後、プルーイットに自らの血を与えた
その血によりプルーイットは若返った
プルーイットは”それ”を、聖書に出てくる「天使」だと思った
天使をプルーイットは、島へ連れ帰った

人間の血を吸う
太陽の光で消滅
血を与え同胞を増やす

この天使とは明らかに吸血鬼である
しかし、劇中では一度も吸血鬼とは呼ばれない
この世界では吸血鬼という概念そのものが、存在しないようだ

ライリー

4年前、飲酒運転で交通事故を起こし、少女を殺したライリー
その事故以来、神を信じられなくなった
全てを失ったライリーは、刑務所を出て故郷であるクロケット島に帰ってきた
だが、島でもライリーの居場所はなかった
幼馴染で元恋人のエリンが、暖かく迎えてくれたことだけが救いだった

島に現れた若い神父であるポール
彼は様々な奇跡を起こした
島の人々はポール神父に心酔していった
しかし、ライリーだけはポールに不審なものを感じていた

ある夜、ポール神父のところを訪れたライリーは、そこで天使を目撃する
逃げる間もなく天使はライリーに襲い掛かった
そして、目覚めるとライリーは吸血鬼になっていた

ライリーが行方不明で、ずっと心配していたエリン
その夜、いきなりライリーが家を訪ねてきた
ライリーはエリンを連れて、ボートで夜の海に出た
そこで今まであったことを全て話した

「その目で見ないと、君は信じないだろう」

朝日が昇った
ライリーの全身が燃え上がった
悲鳴を上げるエリン
ライリーの身体は灰となって消えた

主人公が物語の中盤で退場
衝撃の展開である
ライリーは何故、自らの死を選んだのか?
以下の理由が考えられる

愛するエリンや島の人々を救うため、吸血鬼が本当にいるという証拠を見せなければならなかった

事故で少女を殺したライリー
吸血鬼となった彼は、血を吸わなければ生きられない
ライリーはもう二度と他人を犠牲にしたくなかった

気が付くとライリーの目の前には、自分が殺した少女がいた
彼女は穏やか笑みを浮かべ、ライリーの手を取った
ライリーは自分が犠牲になり他者を救うことで、ようやく許しを得たのだ

ポール神父

天使に噛まれて若返ったプルーイット
彼はその奇跡を、神からの贈り物だと信じた
同じ奇跡を島の人々にも贈りたい
プルーイットは天使を連れて、島へ帰った

若返ったプルーイットはポール神父と名乗った
彼は聖体拝領のワインに、天使の血を混ぜた
そして、島の人々に飲ませていった

ライリーの父親の腰が治る
下半身不随だったリーザが歩けるようになる
認知症の老女ミルドレットが正気になり、さらには若返る

天使の血は次々と島民に、奇跡を起こしていった
島民たちはポールを崇拝するようになった

島の人々に奇跡を授けたいというポール
だが、彼の本当の動機は利己的なものだった
かつてポール(プルーイット)ミルドレットと愛し合っていた
そしてサラ(現在は町医者)という娘を授かった
けれど、それはカトリックの司祭にとって許されないことだった

老いたミルドレットに天使の血を与え若返らせて、家族3人で暮らしたい
島の人々に奇跡を授けたいというのは、自分への言い訳に過ぎなかったのだ
ポール神父たちの陰謀を知ったサラたちは、教会に火をつけようとする
ガソリンをまいているサラを目撃したポールは、彼女を教会の裏から逃がそうとする
そこにやってきた信者の1人が、サラをライフルで撃つ
胸を血に染めて倒れるサラ
駆け寄ったポールは嘆きながら、自分の血をサラに飲ませようとする
しかし、サラはそれを拒んだ

全ての元凶であるポール神父
だが、単なる悪役とも言い難い複雑なキャラクターだ
ポールは愛する者の死という悲劇で、自分の罪を償うことになる

ベヴ

島の人々に天使の血で、奇跡を授けたいと願っていたポール神父
だが、狂信的な信者であるベヴの考えは違った
吸血鬼たちを本土へ連れていき、神からの贈り物を世界に広める

「教会を箱舟にする」

そんな狂った理由で、島中の建物に次々と火をつけるベヴ
人々は教会に集まればいい
ところが教会はエリンやサラたちによって燃やされてしまう
吸血鬼となった島の人々
全ての建物が燃え、朝になったら隠れる場所がない
それでもベヴだけは、見苦しく生き残ろうとする

本作の最大の悪役といえるベヴ
その最期は惨めなものだった

エリン

ライリーの元恋人で、学校の教師であるエリン
彼女は妊娠していて、我が子が生まれてくるのを楽しみにしていた
しかし、天使の血を知らずに飲んだことにより、胎児はお腹の中から消えてしまう

愛していると打ち明けたライリーは、朝日を浴びて消滅してしまった
エリンはポール神父やベヴの陰謀を止めようとする
サラたちと協力し、吸血鬼が島から出られないように、全ての船を燃やした
そして次は教会を燃やそうとした時、エリンは天使に襲われた
エリンは血を吸われながらも、ナイフで天使の翼をズタズタにした

死ぬ間際、エリンは自分が世界の一部なのだと気づく

失ったあの娘やライリーのところへ行ける

星空を見つめるエリンの表情は穏やかだった

ラストシーン

教会も家も、全ての建物が燃えてしまった
もうすぐ夜が明ける
島の人々はようやく自分たちの過ちに気付く
彼らは愛する人を自ら殺したのだ
自分たちは世界から取り除かれなければならない

最期の時を迎え、人々は讃美歌「主よ御許に近づかん」(タイタニック号で船が沈む時に、演奏されたと伝えられる曲)を歌った
ポール神父はミルドレットと、サラの死体を彼女のお気に入りの橋へ運び、太陽が昇るのを待った

クロケット島で生き残ったのは、ライリーの弟ウォーレンと事故で下半身が麻痺した市長の娘のリーザだけだった
2人は隠していたカヌーで海の上から、クロケット島に朝日が昇るのを待った
その時、島から天使が逃げるのを見た
エリンによって翼がズタズタになり、上手く飛べていない
もっとも近い陸までは50キロある
天使はそのまま飛び去っていった

空が明るくなり、島に朝日が降り注いだ
気づくと周囲に灰が舞っていた

「足の感覚がない」

リーザが驚いたように言った
下半身不随だった足は、天使の血によって再び動かせるようになった
その足の感覚がまたなくなった
それは彼女にとっては残酷な事実だが、世界が救われたことを意味していた

Netflixオリジナルのドラマ 小さな島に謎めいた若い神父が現れて以来、次々と不可解な出来事が起こり………… 島に住む人々の日常が...
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