ディズニープラスでオリジナルドラマ「キャシアン・アンドー」が3話まで配信された
いかにしてキャシアン・アンドーは反乱軍の英雄となったのか?
渋くてハードでダークなスター・ウォーズ
かなり大人向けのドラマとなっている
「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」に登場した反乱軍の情報将校キャシアン・アンドー
その「ローグ・ワン」の5年前から物語は始まる
結論から言うとかなり面白かった
ディズニーが関わってからの「スター・ウォーズ」はあまり好きではないが、これは今のところ当たりの方だろう
とはいえ第1話と第2話はかなり地味
これが本当に「スター・ウォーズ」かと驚くほどだった
3話でようやく物語が動き、派手な見せ場も登場する
ディズニーが初回で3話を一挙に配信したのも頷ける(最初が地味すぎだから)
「ローグ・ワン」から続投のキャシアン役のディエゴ・ルナは渋い演技を披露
またトニー・ギルロイが引き続き脚本を担当しているのも嬉しい
映像もかなり金がかかっている印象
「スター・ウォーズ」好きなら、今後も期待が持てそうな仕上がりだ
予告編
作品情報
作品名「キャシアン・アンドー」(原題Andor)
企画:トニー・ギルロイ
キャスト:ディエゴ・ルナ、カイル・ソーラー、ジュネヴィーヴ・オライリー、ステラン・スカルスガルド
製作国:アメリカ(2022年)
ざっくりあらすじ
いかにしてキャシアン・アンドーは反乱軍の英雄となったのか。若き日のキャシアンが描かれる
感想(ここからネタバレ)
キャシアン・アンドーって誰やねん!?
…………と最初は思った
トラブル
ヤヴィンの戦いの5年前、キャシアン・アンドーは惑星モーラーナ1を訪れていた
キャシアンは行方不明の妹を探していた
売春宿で惑星ケナーリの女が働いていなかったか聞き込みをしていると、バーで2人組の男に絡まれた
彼らは帝国の警備員だった
店を出たキャシアンを彼らは追いかけてきた
そして因縁をつけて、金を請求してきた
キャシアンはとっさに反撃し、誤って男の1人を殺してしまう
「命は助けてくれ」と懇願するもう1人を、キャシアンは射殺した
全て自分を守るためだった
惑星フェリックスに帰ったキャシアンは、すぐに身を隠す準備を始めた
キャシアンは友人のブラッソに、昨夜のアリバイを作る手伝いをしてもらった
そして知人であるビッグスの元を訪れ、非常に貴重なレアアイテム「スターパスユニット」を買ってくれる売人を紹介してくれるように頼んだ
逃亡資金を用意するためだ
ビッグスは明らかに様子のおかしいキャシアンのことを勘ぐったが、依頼を引き受けてくれた
一方、モーラーナ1では警備員2人の死が騒ぎになっていた
警備主任は帝国に自分たちの警備に問題があったと思われたくないため、事故として処理するように副官のシリル・カーンに伝えた
しかし、野心の強いカーンはその命令を無視して、犯人を捜し始めた
そして店の女の聞き込みから、犯人はケナーリ出身の可能性が高いと睨んだのだが…………
作品解説
ショーランナーを務めるのは「ボーン・レガシー」を監督したトニー・ギルロイ
トニーは「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」でも脚本と再撮影の監督を担当した
本作は第1シーズン12話、第2シーズンも12話が予定されている
第1シーズンでキャシアンが反乱軍の一員となる最初の1年間が描かれ、第2シーズンで「ローグ・ワン」までの4年間が描かれる予定とのこと
「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」
「ローグ・ワン」はスター・ウォーズの「アンソロジー・シリーズ」の第1作品目
「エピソード4 新たなる希望」でレイア姫がR2-D2に託した「デス・スター」の設計図を、いかにして反乱軍は手に入れたのか?
そんな名もなき戦士たちのドラマが描かれる
キャシアン・アンドーはヒロインであるジン・アーソを支える反乱軍の情報将校
クライマックスが熱い展開で、「スター・ウォーズ」のスピンオフとしてはかなり良い出来
ドニー・イェンの兄貴が出演しているのも嬉しかった
世界中で大ヒット
これで「ハン・ソロ」がコケなければ(爆
キャシアン・アンドー
惑星フェリックスで養母であるマーヴァとドロイドB2EMOと暮らしている
フェスト出身と周囲には言っているが、本当は惑星ケナーリ出身
生き別れた行方不明の妹を探している
帝国からは時々、盗みを働いている
誤って帝国の警備員を殺したことで、追われる羽目になってしまい…………
「ローグ・ワン」の時より、暗くて思いつめている印象
自分の身を守るためなら、殺人も辞さない
「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」に引き続き、ディエゴ・ルナが演じている
シリル・カーン
帝国の警備組織の副官
融通の利かない性格
上官の命令を無視して、殺人犯としてキャシアン・アンドーを追う
そして、惑星フェリックスでキャシアンを追い詰めるが…………
現時点でのキャシアンの天敵
演じるのは「モンスターズ 新種襲来」などのカイル・ソーラー
大人向けのスター・ウォーズ
キャシアン・アンドーって誰それ!?
タイトルを聞いても、最初はそんな感想だった
「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」に出てきた奴と聞いて、そんなのいたかもと思い出せたレベル
どうしてそんなマイナーなキャラを主役にするのか?
正直、あまり興味は湧かなかった
物語の序盤でキャシアン・アンドーは、命乞いする帝国の警備員を躊躇なく射殺する
これにはかなりぶっ飛んだ
何だか今までの「スター・ウォーズ」とは雰囲気が違う
まるでフィルム・ノワールを見ているかのようだ
その後は地味でリアルな展開が続く
身を隠そうとするキャシアン
少しずつキャシアンに迫っていくシリル・カーン
時折、挿入されるキャシアンの過去
次回への引きも弱くて「えっ。もう1話終わり?」と思った
けれど、妙に見ていて落ち着く
登場人物の誰もが地に足がついている感じなのだ
本当にこの世界が存在しているかのようなリアルさ
従来のスター・ウォーズ色もかなり抑えてある
まさに渋い大人向けのドラマといった印象だ
これはアリかも知れないと、見終わって思った
さすが「ボーン」シリーズの脚本を多く手掛けたトニー・ギルロイだけある
スター・ウォーズの今後
「フォースの覚醒」
「最後のジェダイ」
「スカイウォーカーの夜明け」
「スター・ウォーズ」エピソード7から9
シークエル・トリロジーと呼ばれる3部作
ハッキリ言って大嫌いだ
ジョージ・ルーカス不在の3部作は、支離滅裂で蛇足なシリーズとなってしまった
「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」、「ハン・ソロ」、「マンダロリアン」、「ボバ・フェット」、「オビ=ワン・ケノービ」
ディズニーはその後も、次々と「スター・ウォーズ」の関連作品を作り続けている
「マンダロリアン」など面白い作品もあったが、さすがに食傷気味
どこまで「スター・ウォーズ」で稼ごうというのか
いい加減にしてほしいというのが本音だ
とはいえ「キャシアン・アンドー」はこれまでと作風が変わり、見ごたえのあるドラマとなっている
今回は当たりかも知れない
このクォリティを維持してくれることを願うばかりだ
まとめ
「キャシアン・アンドー」はまさに大人向けのスター・ウォーズという印象だった
これは渋くて好み
ここからどう「ローグ・ワン」に繋がるのか
今後が期待できそうなシリーズだ
Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/tv/andor/s01
allcinema
https://www.allcinema.net/cinema/383086
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