Netflix「アニマルクラッカー 〜まほうのサーカス〜」ネタバレ感想 魔法のクラッカーで変身!?

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Netflixオリジナルのアニメ映画
この作品は2017年に完成していたが、様々な事情でアメリカで公開されず、Netflixが権利を買い取った
食べたら動物に姿を変えられる魔法のクラッカー
それとサーカスの再建が描かれる
前半はストーリーがなかなか進行せず、ちょっと退屈だった
しかし、物語が本筋に入ってからは、なかなか楽しく見れた
動物に姿を変えられるクラッカーというアイディアが楽しい
ゴリラ、ライオン、ゾウ、ハムスター
ビジュアル的にもとてもアニメ向きだった
また暖かい家族愛にもほっこり
クライマックスはかなり盛り上がる
エミリー・ブラント、ジョン・クラシンスキー、ダニー・デヴィート、シルヴェスター・スタローン、イアン・マッケラン
キャストが驚くほど豪華
スターに興味ある人は、英語音声で見るといいだろう
ファミリー向けのアニメ映画が好きな人は、見て損はしない


予告編

Animal Crackers Trailer (Official)

作品情報
作品名「アニマルクラッカー 〜まほうのサーカス〜」(原題Animal Crackers)
監督:トニー・バンクロフト、スコット・クリスチャン・サヴァ
キャスト:エミリー・ブラント、ジョン・クラシンスキー、ダニー・デヴィート、シルヴェスター・スタローン、イアン・マッケラン
上映時間:105分
製作国:アメリカ、中国、スペイン、韓国(2017年)

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ざっくりあらすじ

愛する妻と娘。オーウェンは幸せだったが、仕事は辛く苦痛だった。そんな時、オーウェンは食べたら動物に姿を変えられる魔法のクラッカーを手に入れて…………

感想(ここからネタバレ)

3年間も公開が決まらなかったという本作
ただ作品自体は悪くない出来

サーカス

1962年、ホレイシオボブの兄弟が率いるサーカス一座は、それなりの成功を収めていた
ある日、団員であるジプシーのエスメレルダが、姪のタリアを連れてきた
美しいタリアに兄弟はすぐに心を奪われた
しかし、サーカスの花形である兄のホレイシオではなく、タリアは心優しい弟のボブに惹かれていった
ボブとタリアは愛し合うようになった
怒り狂ったホレイシオはサーカスを去った
エスメレルダはボブたちを祝福し、お祝いに魔法の箱を贈った
ボブたちのサーカスは、人気を博した
特に動物たちの見事なショーが話題を呼んだ

数年後、ボブの甥オーウェンはサーカスに夢中だった
しかし、恋人のゾイの父親は、サーカスを馬鹿にしていた
ボブはゾイとの結婚を許してもらうため、好きだったサーカスを辞め、ゾイの父親の会社に就職した

7年の月日が経った
妻のゾイと娘のマッケンジー
オーウェンは家族を愛していた
しかし、仕事は最悪だった
工場で犬のビスケットを味見する毎日
ゾイの父親からも嫌われていた

そんなある日、ボブのサーカスで火事があったと報せが入った
ボブもタリアもその火事で亡くなった
オーウェンたち家族は、葬式に参列した
そこへ長い間音信不通だった叔父のホレイシオが、仲間を連れて乱入してきた

「このサーカスは俺がもらう」

団員達は反発し、乱闘騒ぎになった
ボブは家族をそこから連れ出そうとした
そんな時、ボブは老犬のブルーから神秘的な箱を渡されて…………

豪華なキャスト

オーウェンを演じるのはジョン・クラシンスキー
妻のゾイを演じるのはエミリー・ブラント
2人は本当の夫婦で「クワイエット・プレイス」では共演している

「アニマルクラッカー」は「クワイエット・プレイス」より前である
ジョン・クラシンスキーがエミリー・ブラントに脚本を読ませたところ、彼女は気に入ってゾイ役を買って出た

ホレイシオ役には「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのイアン・マッケラン
ピエロのチェスターフィールドには「ツインズ」のダニー・デヴィート
ブレットマン役にはあのシルヴェスター・スタローン
普通では考えられない豪華キャストだ

家族

かつてはサーカスに夢中だったオーウェン
だが、ゾイとの結婚のため、オーウェンはサーカスの道を諦めた
娘のマッケンジーも生まれ、家族仲は良好だった

しかし、仕事は工場で犬のビスケットの味見役
社長であるゾイの父親には嫌われている
それはオーウェンにとって死んだような日々だった

だが、ボブの死がきっかけでサーカスの仲間たちと再会し、オーウェンはかつての情熱を取り戻す
叔父のサーカスを失わせない
ゾイやマッケンジーも支えてくれている
それにサーカスのみんなも
僕たちは家族だ

この作品の大きな主題は「家族」である
オーウェンは最後まで家族を守るために奮闘する
また娘のマッケンジーがとても可愛らしかった
家族や仲間たちとの絆
見終わって暖かい気持ちになった

兄弟

この作品では家族の負の一面も描かれる
傲慢で自己顕示欲が強いホレイシオ
穏やかで心優しいボブ
対称的な2人の兄弟

愛する女性とサーカス
弟に全てを奪われたホレイシオ
ボブのサーカスに出てくる魔法の動物の秘密
それを手に入れようと夜中に侵入し、ホレイシオは火災を起こしてしまう
その火事でボブとタリアは死んだ
ところが弟を死なせてしまったというのに、ホレイシオは全く反省しない
それどころか、これをチャンスとサーカスを手に入れようとする
その姿には寒気すら覚えた

オーウェンにとっても叔父であるホレイシオ
最後には心を入れ替えるのではないか
そんな思いもむなしく、ホレイシオは最後まで耳を貸そうとしなかった
家族というものの闇の部分
それを象徴するようなキャラクターだった

アニマルクラッカー

ジプシーの団員から贈られた魔法の箱
そこには動物のクラッカーが入っていた

ライオン、ゴリラ、サル、ゾウ、トラ、ハムスター

そのクラッカーを食べた人間は、動物に姿を変えられる
クラッカーは数が減っても、すぐにどこからか補充される
誰かがクラッカーを食べ、動物に変身すると、その人物のクラッカーが箱の中に出現する
そのクラッカーを食べると、人間に戻れる

この魔法のクラッカーのアイディアが面白い
様々なピンチを動物に変身することで切り抜ける
見ていて痛快だった
また自分のクラッカーは1枚だけで、もし失うと人間に戻れなくなるという制約も、物語に上手く活かされていた

長い道のり

監督のスコット・クリスチャン・サヴァは子供たちのために、「アニマルクラッカー」の物語を作った
そして、これをアニメ映画にしようと思った
サヴァは資金調達のため、様々な投資家から金をかき集めた

映画は完成し、2017年6月12日にアヌシー国際アニメーション映画祭で初上映された
そして2017年内に劇場公開される予定だったが、金を借りた投資家の1人が、この作品の権利は自分にあると起訴を起こした
公開は延期になり、裁判は長く続いた
そこをNetflixが800万ドルで、作品の配信権を買い取った
その中から投資家に550万ドル、サヴァに250万ドルが分配された

この「アニマルクラッカー」はスコット・クリスチャン・サヴァにとって、初めての映画だった
サヴァは最終的にNetflixでの配信となったことは「最善の解決策だった」と語った

まとめ

少し古めかしく感じる部分はある
前半は物語の進行が遅く、ちょっと退屈だった
だが、中盤からはなかなか楽しく見れた
アニマルクラッカーのアイディアが面白い
娘のマッケンジーが可愛い
豪華キャストの共演も楽しい
クイーンの「Do n’t Stop Me Now」がかかるシーンが最高
最後は家族愛で暖かい気持ちになれた
しかし、そんなファミリー・ムービーが、お金によるトラブルで公開(配信)まで、3年もかかっていたとは
調べてみて驚いた
そんな裏の事情は置いといて、家族向けとしてなかなかの水準
気になる人は見てみるといいだろう


Animal Crackers (2017) on IMDb


Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/animal_crackers_2020/reviews?type=top_critics
allcinema
https://www.allcinema.net/cinema/373328

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