普通に怖い
そして面白い
恐怖演出が巧みで、大きめのボリュームで鑑賞したらかなり心臓に悪かった
さらにストーリーが凝っている
先が読めない展開でのめり込んでしまった
イーライ役の少年も迫真の演技
かなり恐怖を盛り上げてくれる
Netflixオリジナルのホラーとしてはかなり上位
ストリーミングでこのレベルのホラーが見れるのなら文句なし
少々強引な展開はあったが、個人的にはかなりお気に入り
ホラー映画好きなら見て損はなし
予告編
作品情報
作品名「ELI/イーライ」(原題Eli)
監督:キアラン・フォイ
キャスト:ケリー・ライリー、マックス・マーティーニ、チャーリー・ショットウェル、リリ・テイラー
上映時間:98分
製作国:アメリカ(2019年)
ざっくりあらすじ
自己免疫疾患に苦しむ11歳の少年、イーライ。彼は病気を治すため両親と共に、人里離れた隔離クリニックを訪れたが………………
感想(ここからネタバレ)
低予算で作れるし、Netflixとホラーって相性バッチリだと思う
今後も続々と作ってほしい
隔離クリニック
11歳の少年イーライは4年前に病気を発症した
外の空気やホコリに触れると、全身が炎症を起こすのだ
そのためイーライは防護服がないと外にも出られず、いつも密閉された室内で過ごした
両親に連れられて、イーライは人里離れた古い屋敷へやって来た
そこは見た目は古いが、中は最新の設備の隔離施設だった
イーライは年配の女性、ホーン博士を紹介された
彼女がイーライの病気を治してくれるという
屋敷の中を案内されたイーライ
そこは外気を遮断し、清廉な空気と水が保たれていた
しかし、屋敷の一部は空気が汚れているので、絶対に入らないように釘を刺された
その夜、一人でイーライが寝ていると、窓の外から音がした
窓に近づくと、暗闇の中で誰かの呼吸音が聞こえた
声をかけても返事はない
イーライは窓に息を吹きかけ「ELI」と自分の名前を書いた
しばらくすると誰かが窓の外から、その文字を書き直した
「LIE(嘘)」と………………
幽霊屋敷
この物語は序盤はオーソドックスな幽霊屋敷ものとして展開する
イーライの周囲に起こる異変
少女の幽霊
次第にイーライは身の危険を感じるようになる
この辺りの恐怖シーンがかなり怖い
鏡や窓ガラスなどの使い方が抜群で、大いに怖がらせてくれる
効果音も絶妙
大きめのボリュームで鑑賞したら飛び上がるだろう
ホラー映画の醍醐味を味合わせてくれる
「死霊館」など幽霊屋敷ものが好きな人は楽しめるだろう
イーライは幽霊のことを訴えるが、両親も医師も誰も信じてくれない
薬の投与による副作用で、幻覚だというのだ
この辺りの設定が秀逸
イーライも観客も幽霊が現実なのか幻覚なのか、確信が持てなくなる
病気
この作品はマッドサイエンティストものとしての一面も持っている
自己免疫疾患の治療で屋敷に来たイーライ
ホーン博士を演じるのは「死霊館」のリリ・テイラー
曲者を演じたら抜群の女優だ
イーライの治療もどこか胡散臭い
この医師を本当に信じていいのだろうか?
イーライは幽霊とホーン博士に苦しめられる
両親は博士を完全に信じ切っている
病気のため外に脱出も出来ない
この辺のイーライの絶望感は凄まじい
ホーン博士こそ、この映画の黒幕ではないか?
イーライの前に現れる少女の幽霊は博士の被害者で、イーライに危険を知らせようとしてくれているのだ
………………と物語の全貌が分かった気になっていたら、さらに衝撃のどんでん返しが!!
悪魔祓い
イーライの病気のことは全て嘘だった
ホーン博士は教会のエクソシストで、イーライを隔離して彼の中の悪魔を追い払うことが目的だったのだ
かなりの力業である
だが、面白い!!
ホラー映画好きほど、裏をかかれるだろう
幽霊屋敷もの
難病もの
マッドサイエンティストもの
そう思っていた作品のジャンルが、終盤にひっくり返ったのだ
最後は家族の愛で救われるんだろうと思っていたら、全く違った!!
途中まで幽霊屋敷ものとしてかなり面白かったため、この展開に難色を示す人も多いかも知れない
ハッキリ言ってトンデモ展開である
ツッコミどころも多い
しかし、クライマックスのパワフルな展開と演出で、何だか清々しい気分になった(笑)
イーライ役のチャーリー・ショットウェルは素晴らしい熱演
病気に苦しむ姿、怯える表情、そして悪魔として覚醒した姿
大人顔負けの演技を見せてくれる
この「イーライ」の脚本は注目の作品として、2015年のブラックリストに載ったらしい
それも納得
面白い切り口のホラー映画だった
まとめ
ホラー映画としてなかなかの良作
終盤の展開は賛否があるだろう
しかし、ホラー映画に見慣れた観客の度肝を抜くストーリーに、素直に感服した
負けを認めざるを得ない
こういう意欲的な作品は大好きだ
allcinema
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=370095
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