「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」(はめふら)が面白い理由!!(ネタバレあり)

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アニメ「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」、通称(はめふら)が話題になっている

面白いとハマる人が続出しているようだ

実はタイトルから全く興味が湧かなかったのだが、人に勧められて1話を見てみた
思い切りハマってしまった!!
現在6話まで放送されているのだが、毎日リピートして見ている
さらにはコミックや原作小説まで読んでしまった
まさか、ここまでハマってしまうとは!!

そして、実際「はめふら」はかなり優れた作品だと感じた
一体、どこが魅力なのか?
この記事ではそれを語ってみたいと思う

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作品解説

「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」、通称(はめふら)は山口悟によるライトノベルである
一迅社より現在、9巻まで発売中


乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…: 1 (一迅社文庫アイリス)

また原作のイラストを担当するひだかなみ自身によるコミック版も、4巻まで発売されている


乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…: 1【イラスト特典付】 (ZERO-SUMコミックス)

クラエス公爵家の一人娘カタリナ・クラエスは、両親に甘やかされて育った我が儘なお嬢様だった
ところが8歳のある日、転んで頭に石をぶつけた拍子に、前世の記憶が蘇ってしまう
自分は交通事故で死んだ女子高生だったのだ
そしてカタリナはとんでもないことに気付いた
自分が現在、生きている世界は、前世で死ぬ前にプレイしていた「FORTUNE・LOVER」という乙女ゲームの世界だということに
しかもカタリナ・クラエスというのは、ゲームで主人公をいじめる悪役令嬢だったのだ

ゲームの中でカタリナは主人公がハッピーエンドだと、身一つで国外追放
バッドエンドだと殺されて死亡
待ち受けるのは破滅ばかりという最悪なキャラクターだった

何としても破滅を回避して、幸せな老後を過ごしたい!!

幸い乙女ゲームが始まるのは、8年後に魔法学園に入学してから
それまでに十分な準備をしなければ
カタリナはそれから簡単に殺されないように剣の腕を磨き、魔法の練習をして、1人でも立派に生きられるように農業の勉強をした
こうして時は過ぎ、とうとう運命の魔法学園入学の日がやってきた…………

異世界転生もの

「転生したらスライムだった件」「異世界はスマートフォンとともに。」「Re:ゼロから始める異世界生活」「八男って、それはないでしょう!」「賢者の孫」

最近、小説やアニメでは異世界転生ものが大流行である
中には優れた作品もある
しかし、うんざりするような稚拙な作品も多い

生まれ変わった主人公が異世界で女の子からモテモテ
魔力など特別な才能を有し「俺TUEEE」の大活躍
現代知識で文化レベルの低い異世界で無双

楽してチヤホヤされたいという妄想が駄々洩れの作品が多いのだ
よく出来た面白い作品もあるが、浅い作品が多すぎてうんざりするのも事実
おかげで最近では異世界転生ものには食傷気味だった
そもそも現代人が異世界に行ったら人気者になれるという発想がよく分からない
自分が中世ヨーロッパなどに転生したら、絶対に生き残れない自信がある!!

そういうわけでタイトルに転生と入った「はめふら」も、最初は全く期待していなかった
だが、見てみていわゆる「転生もの」とは、似て非なるものだと分かった

「転生もの」とは一般的には、異世界に飛ばされた主人公が前世の知識や特別な能力を生かし、そこで活躍するというものが多い
しかし、この「はめふら」で主人公が転生するのは、異世界というより乙女ゲームの世界
そのことが大きな違いを生んでいる

主人公カタリナは乙女ゲーム「FORTUNE・LOVER」を全てではないが、ある程度は攻略済み
そのため、この世界で未来に起こることを、おおよそはすでに知っている
このままでは自分が破滅するということも

悲劇的な未来を回避する

主人公の目的が最初から明確なのだ
この作品のメインテーマは、カタリナが誰と結ばれるかではなく、彼女が悲惨な結末から逃れられるかどうかなのである

バッドエンドを回避する
この物語の構造は異世界ものというより、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「バタフライ・エフェクト」「シュタインズ・ゲート」など、タイムトラベルものに近い

そして、そういった作品には名作が多い
転生ものであげるなら「織田信奈の野望」が近いだろう
確定しているバッドエンドを回避するために、主人公が奮闘する
ゴールが明確で分かりやすいのだ
ただ何となく異世界で活躍する凡百な作品に比べて、「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」は非常に優れた物語構造を持っているのが分かる

主人公の魅力

「はめふら」の主人公カタリナ・クラエス
公爵家の一人娘
このキャラクター造形も秀逸だ

底抜けのお人好し
単純
調子に乗りやすい
真っ直ぐな気性

前世ではいつも野山を駆け回り「野猿」と呼ばれていた
転生した今でも木登りが得意
趣味は畑仕事

元々はただの女子高生だったため、身分などへの偏見をまるで持たない
誰とでも対等に接する

ゲームの攻略対象である4人
第三王子のジオルド
ジオルドの双子の弟で第四王子のアラン
義理の弟、キース
伯爵家の長男、ニコル

そしてゲームではライバルキャラだった貴族令嬢
アランの婚約者メアリ
ニコルの妹のソフィア

さらにはゲームの本来の主人公マリア・キャンベル

誰もがカタリナを慕うようになる
カタリナは天然の”人たらし”なのだ
その威力は凄まじく、劇中でカタリナを慕う者は多い

カタリナはいつも相手を全力で褒める
素直に凄いと感心しているのだ
そこに打算は一切ない

初めてマリアのお菓子を食べた時、カタリナはこれでもかというぐらいに、その美味しさを褒めまくった
原作小説ではマリアは”嬉しくて恥ずかしくて、しばらく顔から熱が引かなかった”と語っている

アニメの第2話のアランとのエピソードで、カタリナは”人には向き不向きがある”と口にする
どうやらカタリナは根っからそう思っているようだ
そのためカタリナは相手の長所を妬まない
感心したら心から称賛する

ここまで自分のことを褒めて肯定してくれる相手に、誰だって好意を持たないわけがない
そのため誰もがカタリナにメロメロになる
だが、当のカタリナは他人からの好意に、全く気付かない

鈍感
難聴

ラブコメ作品の主人公にはよく見られる
こういったキャラクターは視聴者から反発を買うことも多い
ところが本作ではそういった落とし穴を、巧妙に避けている

このゲームの中では自分は脇役

当のカタリナがそう思い込んでいるからだ
それも無理はない

友人は皆が美少女で頭もよく魔力も高い
自分は頭も魔力もしょぼく、悪役顔

実際にはカタリナも十分な美少女なのだが、ゲームでの先入観がそれを邪魔している
自己評価が低いのだ
だからカタリナは他人に驕ることがない
自分は公爵令嬢という肩書の脇役で、ゲームの中ではただの悪役なのだから
なぜ他人からの好意に鈍感なのか
それが不自然ではないように、緻密に設定されている

チートな能力や現代知識ではなく、その人柄で周りを惹きつける
悪役令嬢でも主人公になれる
そんな爽快感を生み出すことに、この作品は成功している

ハーレム

「はめふら」はカタリナを中心としたハーレムものとしての一面もある
ハーレムもの
よくあるものでは、主人公が美少女たちにモテモテ
男の妄想が駄々洩れという感じである
ちょっとドン引きする人もいるだろう

しかし、「はめふら」のハーレムはそれほど嫌な感じはしない
それは何故なのか?

一つにはメンバー構成がある
現時点でのメンバーはジオルド、アラン、キース、ニコル、メアリ、ソフィア、マリア
男4人に女3人
男女のバランスが見事に取れている
意外とそういった作品は少ない

また主人公のカタリナが無自覚なこと
皆がカタリナを慕って集まっているのだが、本人は全く気付いていない
今日もみんな仲良し
本気でそう思っている

もう一つはハーレムがコメディとして、上手く機能していること
よくアニメやマンガで見かけるのが緩いハーレム
女の子同士が仲が良く、誰かが主人公とくっついても心から祝福
これでは面白くない
本当は主人公をそんなに好きじゃなかったんじゃないの?と、疑うレベルだ(個人の意見です)

「はめふら」のメンバーも仲はいい
しかし、ガチでカタリナを自分のものにしようと狙っている
そのために相手を出し抜こうと必死
特にGHLことメアリはカタリナを婚約者のジオルドから奪い、どこか遠くで二人きりで暮らそうと野望を抱いている(笑)

他のメンバーも似たり寄ったり
そのことがコメディとしての面白さに弾みをつけている

救済

何もかもが退屈だったジオルド
優秀な兄にコンプレックスを抱いていたアラン
貴族と娼婦の間に生まれ、家族の愛を知らなかったキース
家族のことで可哀想だと同情されたニコル

自分に自信を持てなかったメアリ
髪と目の色のことで「呪われた子」と呼ばれ、引きこもっていたソフィア
平民なのに光の魔力を持っていることで、周囲から遠巻きにされていたマリア

「はめふら」の主要キャラクターは誰もが陰を背負っている
そんな彼らの心は、真っ直ぐで裏表のないカタリナに接することで救われていく
主人公による救済
人気作「フルーツバスケット」に通じるものがある
カタリナによって孤独を癒されていくキャラクターたち
それが見ていて、とても心地いいのだ

またカタリナ本人が全くの無自覚なのが面白い
脇役の自分に他人を救うことなんて、出来るわけがない
本気でそう思っているのだ
救ってやろうなどという思い上がりはさらさらない
カタリナがやっていることは下心のない、本人にとってはあくまで自然なこと
それが分かるから、誰もがカタリナを心から信用して、好意を持つ

カタリナ本人の認識と周囲の人間の認識
そのギャップがコメディとして機能しているのも素晴らしい
特にカタリナの心情の後に、その時のキャラクターの心情が語られる原作小説では顕著
カタリナが出会ったばかりのマリアに、手作りお菓子をおねだりするシーン

(カタリナ)やったーっ!! マリアちゃんのお菓子が食べられる!!
(マリア)カタリナ様はとても優しくて素敵な方だから、平民の私を気遣ってくれたんだわ

そのギャップに思わず笑ってしまう

トゥルー・エンド

カタリナはマリアと攻略キャラとのフラグを、無自覚に片っ端から奪ってしまう
そのせいで攻略キャラに向くはずのマリアの好意が、カタリナに向く
いわば本来の「FORTUNE・LOVER」のシナリオが、大きく狂ってしまうのだ
これではゲームが滅茶苦茶になってしまう

ところがカタリナが介入したことによって、ずっと抱いていた孤独や母親との不和など、本来は解決しないはずだったマリアの悩みが、全て解消してしまう
最終的にはマリアは本当の幸せを手に入れ、「FORTUNE・LOVER」の”トゥルー・エンド”といえる結末になってしまうのが凄い
作者がどこまで計算していたのか分からないが、実に見事な作劇だ

まとめ

今期のダークホース
こんなにハマるとは自分でも思わなかった
設定や物語が非常によく出来ている
特にカタリナのキャラクターが秀逸
アニメ制作のSILVER LINK.の仕事も素晴らしい
アマゾンプライムやNetflixで、アニメは配信中
原作小説やコミックもおすすめ
見たらきっとカタリナにたらしこまれてしまうだろう


「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」 Blu-ray vol.1

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