ハリソン・フォード主演のアドベンチャー映画「野生の呼び声」が、2月28日に日本で公開される
この「野生の呼び声」の海外での評価や興行成績はどうだったのか?
作品解説
ジャック・ロンドンが1903年に発表した冒険小説「野生の呼び声」
過去に何度も映画化されている名作だ
その伝説の作品が最新のテクノロジーで、新たに映画化された
主人公ソーントンを演じるのは「スター・ウォーズ」のハン・ソロやインディー・ジョーンズなど、多くのヒーローを演じてきた名優ハリソン・フォード
共演はダン・スティーヴンス、オマール・シー、カレン・ギラン
監督を務めるのは「リロ&スティッチ」や「ヒックとドラゴン」など、数々の名作アニメを手掛けてきたクリス・サンダース
主人公の相棒となる犬のバックはCGによって生み出された
それ以外にも大自然など、多くのものがCGで描かれている
そのため製作費は1億3500万ドルと高額なものとなった
上映時間は99分
あらすじ
犬のバックは裕福な家のペットとして、平和に暮らしていた
ところが4歳の時に、男に誘拐された
その後は様々なところを転々として、そり犬として働かされた
過酷な環境で重労働を強いられるバック
心身ともにバックは弱っていった
そんな時、秘境を目指して1人で旅をするソーントンという男に出会う
ソーントンは弱っているバックの面倒を見てくれた
いつしかソーントンとバックは、固い友情で結ばれて…………
興行成績
「野生の呼び声」は2020年2月21日に、全米で公開された
初登場2位
1位は2週目の「ソニック・ザ・ムービー」だった
1. 「ソニック・ザ・ムービー」
2. 「野性の呼び声」
3. 「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 Birds of Prey」
4. 「Brahms: The Boy II」
5. 「バッドボーイズ フォー・ライフ」
6. 「1917 命をかけた伝令」
7. 「Fantasy Island」
8. 「パラサイト 半地下の家族」
9. 「ジュマンジ ネクスト・レベル」
10. 「The Photograph」
オープニング成績は2480万ドル
事前の専門家の予想は1700万〜2000万ドルで、それを上回った
この「野生の呼び声」は「アベンジャーズ」のようなメガヒットを狙ったイベント映画ではない
2480万ドルというのは堅実な数字だ
順調なスタートを切ったと言っていいだろう
本来ならば
問題は上記の通り、制作費が1億3500万ドルと高額なこと
CGによりコストがかかりすぎた
専門家はスタジオは1億ドルの損失を出すだろうと予想している
「野生の呼び声」が利益を出すためには、長い道のりが待っている
どこまでヒットを維持できるか
今後が注目される
評価
「野生の呼び声」の海外の評価
シネマスコアは「C」
IMDbのスコアは6.8/10
ロッテントマトの批評家支持率は62%、観客支持率は90%
主な批評家のレビュー
L.A. Weekly
「かわいい犬と魅力的なキャラクターのおかげで、ジャック・ロンドンの古典小説の決定版が誕生した」
オブサーバー
「普段の私はこんなテクノロジーは嫌いなのですが、犬のバックはとても魅力的でした」
シカゴ・サンタイムズ
「ハリソン・フォードは原作に忠実な文句なしの仕事をしていますが、CGの共演者は奇妙に見えます」
フィルム・ウィーク
「スリリングなシーンもありますが、安っぽいシーンが多すぎる」
デトロイト・ニュース
「最近はCGで素晴らしいことが出来る。しかし、ハリソン・フォードとデジタル犬がアラスカの荒野で冒険するこの映画は、明らかに失敗だ」
ウォールストリート・ジャーナル
「私たちは本物の犬に自分の感情を投影する。デジタルの犬には何の感情も湧かない」
ローリングストーン
「ハリソン・フォードは最高の演技を披露しているが、デジタル犬が台無しにしている」
ウェルドン・ジョンソン
「荒野の呼び声はアドベンチャー映画のファンや愛犬家、その両方にアピールします」
モーニング・ヘラルド
「ハリソン・フォードはハン・ソロなど、不機嫌な男を演じさせると最高だ。この映画の彼も凄くいい」
ニュースデイ
「スリリングで感動的で、巧妙に作られたファミリー向けアドベンチャー映画」
ハリウッド・レポーター
「犬のバックは決して本物に見えない。今に歌いだすのではと思ってしまうほどだ」
USAトゥデイ
「CGで描いた人間のことを不気味の谷と表現することがある。これは不気味の犬」
エンターテイメント・ウィークリー
「斬新なものはないが、昔ながらのファミリー映画も必要です」
観客のレビュー
「映画はとても楽しかった。ハリソン・フォードが好きです」
「とても良い映画。来週も見ます」
「こんな映画をもっと作って欲しい」
「バックは間違いなく映画の主役」
「映画は素晴らしかった」
「時々退屈だが、悪くはない」
「素晴らしいストーリー。力強い演技。美しい風景」
「映画はとても気に入りました。間違いなくファミリー向きです」
「CGはそんなに悪くない」
「笑ったり泣いたり、感情のジェットコースター」
「映画はとても面白かったし、昔原作を読んだ時のことを思いだした」
「とても楽しい映画で、犬がCGであることを忘れた」
批評の総括
主に多かった意見
ハリソン・フォードは文句なしに素晴らしい
笑いとスリルのバランスがいい
家族で楽しめる
そして批評家のレビューで圧倒的に多かったのが…………
犬のバックをCGで描いたのは失敗
明らかに浮いている
すごく不自然
とにかくデジタル犬への不満が多かった
それに反して観客のコメントはほとんど好意的なものばかり
楽しい映画だと圧倒的に支持されていた
批評家と観客で評価に差が出たようだ
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