Netflix「桜のような僕の恋人」ネタバレ感想 儚くて切ない恋愛…………

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Netflixオリジナル映画
カメラマンを目指す晴人は美容師の美咲と相思相愛になるが、2人を思いがけない運命が待ち構えていて…………

中島健人と松本穂香が共演
切なさを存分に味わえる恋愛映画

主役2人は好演
またヒロインの兄役の永山絢斗がいい味を出していた
前半はまばゆいほどの恋愛のトキメキが描かれる
しかし、中盤で急変
あまりに理不尽な展開に、かなり気が滅入った
とはいえクライマックスの感動のつるべ打ちにはやられた
桜や雪の美しさも印象的
そこまで突出した作品ではないが、恋愛映画として手堅い出来
このジャンルが好きな人なら、おおむね満足できるだろう


予告編

『桜のような僕の恋人』 予告編 – Netflix

作品情報
作品名「桜のような僕の恋人」
監督;深川栄洋
キャスト:中島健人、松本穂香、永山絢斗、桜井ユキ、栁俊太郎、若月佑美、要潤、眞島秀和、及川光博
上映時間:128分
製作国:日本(2022年)

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ざっくりあらすじ

美容師の美咲に恋をしたカメラマン見習いの晴人。やがて2人は恋人として付き合うようになるが、思いがけない運命が立ちはだかって…………

感想(ここからネタバレ)

前半と後半の落差が凄い…………

運命の出会い

朝倉晴人は美容院「ペニーレイン」に足しげく通っていた
彼の目当ては美容師の有明美咲だった
明るく生き生きとした美咲に、晴人はすっかり魅了されていた

その日、晴人は美咲をお花見デートに誘うつもりだった
意を決して晴人が振り向くと、耳に痛みが走った
隣の客が悲鳴を上げた
晴人が振り向いた拍子に、美咲がカットばさみで耳たぶを切ってしまったのだ
大量の血が溢れ、晴人は病院に運ばれた

耳に包帯を巻いた晴人に、美咲は泣きながら謝った
お詫びに何でもするという美咲に、晴人は「一緒に花見に行ってください」とお願いした
両親と死別した美咲は、居酒屋を営む兄の有明貴司と二人で暮らしている
貴司はデートの話に反対したが、貴司の恋人の吉野綾乃は美咲を応援した

約束の日、晴人と美咲は桜の下を歩いた
美容師になることが昔からの夢だったと、美咲は晴人に話した
今まで美咲にカメラマンを名乗っていた晴人
だが、本当はアシスタントの仕事が辛くて逃げだしたことを打ち明けた
すると美咲が急に怒り出した

「まだ何もしてないのに、夢を諦めるとかありえないんですけど!!」

帰ろうとする美咲に晴人は叫んだ

「変わります。あなたに好きになってもらえるように!!」

晴人は再びカメラマンのアシスタントとして働き始めた
美咲は誠実な晴人に次第に惹かれていき…………

作品解説

原作は宇山佳佑によるベストセラー小説「桜のような僕の恋人」

監督は「神様のカルテ」の深川栄洋

主題歌は本作のために書き下ろされたMr.Childrenの「永遠」

中島健人

カメラマンを目指して上京してきた朝倉晴人を演じる
晴人は自分に自信のない青年
カメラマンのアシスタントの仕事も、辛くて逃げだした
だが、美咲にふさわしい男になるために、もう一度夢を追うようになる

気が弱く頼りないが、誠実な晴人
中島健人(Sexy Zone)はそんな晴人を好演
その一途な姿には胸を打たれた

松本穂香

美容師の有明美咲を演じる
明るくて直情型の性格
子供の頃から美容師になることが夢だった
決して諦めないことを信条にしている
頼りないが優しい晴人に、次第に惹かれていき…………

「恋は雨上がりのように」「この世界の片隅に」など話題作に出演する松本穂香
本作では庶民派のヒロインを好演
しかし、本当の見どころは作品の後半
難病により人より急速に老いていく美咲
最後はまるで別人のようだった
改めてその演技力に驚かされた

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次第に惹かれ合う晴人と美咲
前半は恋愛のトキメキが描かれる
あまりに順調に進む2人の恋
このまま映画が終わるわけがない
かなり嫌な予感がしたのだが…………

難病

体調を崩していく美咲
この作品は難病ものだったのだ

個人的に難病ものは苦手だ
あまりに数が多すぎるのだ特に日本映画!!
過度に感傷的な作品は好きではない

けれど本作で扱っている病気は興味深かった

早老症

老化が早く進むという実在する病気だ
恋人の晴人を置き去りに老いていく美咲
愛し合う2人にはあまりに辛い試練

本作を見て思い出したのはこの作品

「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」
「セブン」「ファイト・クラブ」のデビッド・フィンチャーとブラッド・ピットが再タッグ
この作品では老人として生まれ、年を取るごとに若返っていく男が描かれる
そんな男を愛したヒロイン
愛する相手の歳が次第に離れていく
そんな姿が切なく描かれた

年老いていく美咲
こんな姿を晴人に見られたくない
今まで美咲は何事も諦めずぶつかってきた
しかし、病気になった美咲は晴人を諦め、美容師になる夢を諦めた
美咲は家にこもりっきりになった
そんな美咲を何とか支えようとする兄の貴司と恋人の綾乃の姿が印象的だった

切なさ

美咲のあまりに理不尽な運命に、中盤はかなり気が滅入った
だが、終盤は感動のつるべ打ち

美咲に振られたと思い込んでいた晴人
けれど貴司から真実を打ち明けられる
晴人は美咲のところへ行き、ふすま越しに話しかける
喜びを隠し切れない美咲

「晴人くんの声がまた聞けた。好きって言ってもらえた」

そして、クライマックスのあまりに切なすぎる展開
さすがにグッときた
切ない恋愛映画を求めている人なら、十分に満足できるだろう

まとめ

Netflixオリジナルの日本映画
正直、世界に日本映画の底力を見せつけるとまではいかなかった印象
けれど、恋愛映画としては手堅い出来
特に老いていく松本穂香の演技は良かった
次はNetflixオリジナルで、日本のアクション映画が見てみたい

Love Like the Falling Petals (2022) on IMDb

Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/love_like_the_falling_petals
allcinema
https://www.allcinema.net/cinema/381052

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