「オンリー・ザ・ブレイブ」ネタバレ感想 男泣き間違いなしの必見作!!

「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」「デッドプール2」「ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー」
派手な大作に挟まれて、ひっそりと公開されたこの「オンリー・ザ・ブレイブ」
このまま話題にもならず埋もれてしまうのか
だが、これがまさかの大傑作だった
熱い男たちが人々の暮らしを守るために、大自然の脅威に立ち向かう魂の作品だったのだ


予告編

作品情報
作品名「オンリー・ザ・ブレイブ」(原題ONLY THE BRAVE)
監督:ジョセフ・コジンスキー
キャスト:ジョシュ・ブローリン、マイルズ・テラー、ジェフ・ブリッジス、ジェニファー・コネリー
上映時間:134分
製作費:$38,000,000(imdb推定)
製作国:アメリカ(2017年)

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ざっくりあらすじ

エリック・マーシュはアリゾナ州プレスコット市の森林消防隊を率いていた。任務は過酷で、隊員たちは普段から厳しく鍛えられていた。そんな消防隊にヤク中で、窃盗罪で保護観察中の若者マクドナウが入隊を希望してくる。他の隊員たちは反対するが、マーシュは彼の「生まれた娘のために心を入れ替えたい」という決意を信じて採用する。厳しい訓練に必死に食らいつくマクドナウ。彼は危険な任務を経て徐々に仲間たちの信頼を得ていった。そんな時、マーシュはこのまま地方自治体の消防隊ではなく、現場での大きな裁量権を持つ精鋭部隊ホットショットの認定を受けようと考えるのだが…………………

感想(ここからネタバレ)

初日だというのに数人しかいない客席
それなのにエンドロールが流れると、周囲から鼻をすする音が
やれやれ、みんな大げさだな
そう思いつつ自分の頬に触れると、何か熱いものが
こんなもん、泣くに決まってるだろ!!(逆ギレ!?

二人の主人公

「守護神」のケヴィン・コスナーとアシュトン・カッチャー
「アルマゲドン」のブルース・ウィリスとベン・アフレック
プロフェッショナルの世界を描く時、ベテランと若手の二人を主人公にするのは1つのお約束である
この「オンリー・ザ・ブレイブ」も例に漏れない
消防隊隊長のジョシュ・ブローリン
新入りのマイルズ・テラー
だが、異色なのはマイルズ・テラー扮するブレンダン・マクドナウがヤク中で窃盗犯というとんでもない最低男だということ

娘が生まれたことで奮起して森林消防隊に志願するマクドナウ
最初は訓練にもついていけず、周りからも信頼されない
だが、様々な過酷な任務を経て、少しずつ仲間との絆が深まっていく
この作品はマクドナウの成長物語でもある
最初は顔色も悪く、ジャンキーで人間の屑だったマクドナウが、肉体的にも精神的にも成長していく姿はすがすがしい

キャスト

ジョシュ・ブローリン
経験豊富で隊の皆から信頼されている消防隊隊長エリック・マーシュ
しかし、恐妻家で夫婦喧嘩しても、いつも先に謝ってしまう
「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」
「デッドプール2」
最近見る映画、いつもこの人が出てくるんだけど!?
どちらかというと名脇役という印象だが、今回は久々の主役
相変わらずの渋さと存在感

「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」の感想はこちら
「デッドプール2」の感想はこちら

マイルズ・テラー
元ヤク中で窃盗犯で森林消防隊の新人ブレンダン・マクドナウを演じる
全然知らない役者だと思っていたら「セッション」のドラマーだった!!
別人としか思えない

出演作品

「セッション」
凄まじい緊迫感
音楽への情熱と狂気
もはやサイコスリラー
強烈なインパクトを与えた一作

ジェフ・ブリッジス
市の消防署長でマーシュの親友のデュエイン・スタインブリンクを演じる
今では数少ない西部の男を演じられる俳優
この人が出ていると映画が引き締まる

出演作品

「トゥルー・グリット」
コーエン兄弟の傑作西部劇
隻眼の凄腕連邦保安官を演じる

ジェニファー・コネリー
マーシュの妻アマンダを演じる
夫を愛し、彼の帰りを信じて待つ気丈な女性を好演

出演作品

「ビューティフル・マインド」
アカデミー作品賞受賞
天才だが心を病んでいく数学者の夫を支える妻を演じる

監督

ジョセフ・コジンスキー
「オブリビオン」「トロン・レガシー」
主にSF映画を撮ってきた監督
こんな骨太な人間ドラマも描けるのかと驚いた
「トップガンjの続編の監督にも決定している

代表作

「オブリビオン」
トム・クルーズ主演のSF大作
荒廃した地球に取り残された男の衝撃の真実とは!?

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森林消防とは

この「オンリー・ザ・ブレイブ」では森林消防隊の活躍が描かれる
湿度の高い日本では山火事はあまりなじみがないかもしれない
だが、アメリカ西海岸から中西部の州では、地球温暖化の影響もあって気温が上昇、空気も乾燥するため、夏から秋にかけて山火事が多く発生する
出火原因は木々の摩擦や落雷など様々である

緑の山々、美しい森林
それらの大自然がこの映画を見た後だと、炎を燃え広げる燃料に見えてくる
それほど森林火災とは規模が大きくて予測が難しく、街にまで被害が及ぶ脅威的なものである

消防隊というと頭に浮かぶのは、大きなホースで水をかける姿だろう
だが、森林消防隊は水を使わない
使うのはである
炎が木々に燃え移る前に、自分たちで燃やしてしまうのだ
火を制するために、自ら火を使うのである
消防士を描いた作品は多くあるが、森林消防隊を描いたものは珍しい
その点だけでも、とても興味深い作品だ

ホットショット

ホットショットとは米国農務省森林局の管轄下に置かれる選りすぐりの森林消防士である
いわば森林消防隊のネイビーシールズ
彼らのチームは20人のメンバーで構成され、厳しい訓練を耐え抜いてきた者たちである
ホットショットの任務はきつい
各地で山火事が発生すると現場に赴き、山火事の燃料源になる雑木林、木々、草木などを取り除く
土を掘り起こし、チェーンソーで伐採し、地面を削り取って運んだりしなければならない
ホットショットは20kgの荷物を背負って3マイル(4.8km)の距離を45分以内で歩くだけの体力が必要だという
なまじの覚悟で出来る仕事ではない

主人公のマーシュが率いるのは地方自治体の森林消防隊である
そのためホットショットのような現場での権限はない
だが、マーシュは自分の消防士としての力量と、厳しく鍛え上げた部下たちの能力に自信があった
マーシュは親友のデュエインの力を借り、ホットショットの認定審査に挑む
それは実際の山火事の現場で審査官が立ち会うものだった

印象的だったのはマーシュが鎮火の方法で揉めて審査官を怒鳴りつけるシーン
「俺の方法が正しい!! お前は黙って見てろ!!」
おかげで火事は無事に食い止められたのだが、帰ってマーシュは落ち込む
「次に同じことがあれば、俺は同じことをする。でも、審査には落ちただろうな」
しかし、審査官はマーシュとその部下たちの働きを高く評価し、ホットショットに認定する
地方自治体の森林消防隊がホットショットに昇格するのは史上初だった
こうしてマーシュ率いるグラニット・マウンテン・ホットショットが誕生した

仲間たちの絆

グラニット・マウンテン・ホットショットのメンバーは陽気で馬鹿騒ぎが好きで、冗談ばかり言ってる連中だ
だが、マーシュを慕い、チームの仲間を家族だと思っている
過酷な現場では互いを信じて命を預け合うのだ

ヤク中で前科持ちのマクドナウ
彼を嫌う隊員のマッケンジー
関係は最悪だった
でも、危険な任務をこなすうちにお互いを認め合う
やがて、一緒に暮らすまでの親友となる

いがみ合っていた同士が熱い友情で結ばれる
男なら大好きなシチュエーションである!!
グラニット・マウンテン・ホットショットのメンバーは本当に仲が良くて、家族ぐるみで付き合い助け合う
そして自分たちがホットショットの一員で、街を守っていることに誇りを持っている
街の人々も同じでグラニット・マウンテン・ホットショットは自分たちのヒーロー

映画の冒頭ではヤク中で、店からも叩き出されていたマクドナウ
それがいつの間にか仲間たちにも受け入れられ、街でもヒーローとして扱われる
マクドナウの人生は今までにないほど充実していた
だが、そんな時、運命の火災が発生する

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ヤーネルヒル火災

2013年6月28日、アリゾナ州のヤーネルヒルで落雷が原因とみられる山火事が発生した
最初は小規模なものだった
「夕方には帰るよ」
マーシュは妻のアマンダにそう言って家を出た
アリゾナ史上最大の山火事はこうして始まった

「アリゾナ州の巨大山火事に、たった20人の男たちが挑む!!」
映画の宣伝文句はこうなっているが、実際には多くのチームが参加していたので200人以上の消防士がいた
もちろん映画の中でも同じ
この巨大山火事も映画の終盤で描かれるだけである
そしてグラニット・マウンテン・ホットショットのメンバー20人の内、19人が犠牲になった
たった一人生き残ったのはマクドナウである

実際の当時の画像

過酷な結末

宣伝から「海猿」のようなヒロイックな作品を想像していた僕はまさに茫然自失だった
いったい何故こんな結末になったのか
あのことがなければ
あそこでああしていれば
経験豊富で十分に注意も払っていた精鋭のメンバーがいったい何故………………

炎に囲まれて逃げ場を失ったグラニット・マウンテン・ホットショットの19人
火災の拡大を防ぐことも出来ず、なすすべもなく火に包まれる
フィクションでは絶対にありえない実話の重みである
そこには英雄的な最期などない

一人だけ生き残った者

そして生き残った者にも重い現実が押し寄せる
悲報を聞いて中学の体育館に集められた遺族たち
自分の夫は、息子はどうなったのか………………
何かの間違いではないのか
不安と悲しみに暮れる妻や家族たち
一人だけ生き残った者がいる
その知らせに藁にも縋るようにしがみつく
その一人が自分の愛する人かも知れない

体育館に入ってきたマクドナウを見て絶望した人々の表情
強烈で忘れられない場面である
マクドナウはいたたまれずにその場を飛び出す
「俺が死ねば良かったんだ!!俺のような屑が………………」

この映画の印象

消防士を描いた映画というとロン・ハワード監督の名作「バックドラフト」がある

だが「オンリー・ザ・ブレイブ」の印象はどちらかというと「八甲田山」や「エベレスト」の方が近い


どちらも大自然に果敢に挑んでいった者たちの物語である

まとめ

人々を守るために大自然の脅威に立ち向かったプロフェッショナルたち
そんな男たちの友情、絆、誇り
そして、そんな人間をあざ笑うような山火事の恐怖
見ごたえのある骨太な作品である
これぞ男が見るべき映画
埋もれさせるにはもったいなさすぎる傑作だ!!


Only the Brave (2017) on IMDb


rotten tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/only_the_brave_2017
allcinema
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=363639#4

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