Netflilxオリジナル映画
不慮の事故で明るさを失った母親は、怪我を負った一羽の鳥との出会いによって、希望を見いだしていく…………
前向きな気持ちになれる良作
ペンギンは出てこないのでペンギン好きな人は注意!!
実話に基づいた作品
主演のナオミ・ワッツが下半身不随になった母親を熱演
それを支える家族の姿も良かった
瑞々しい映像と美しい自然が印象的
そして何よりペンギン(カササギ)が愛らしかった
人は絶望から立ち直ることが出来るのか?
こじんまりとしていて驚きの展開はない
しかし、とても丁寧な演出で好感が持てた
明日への活力をもらえる一作
予告編
作品情報
作品名「ペンギンが教えてくれたこと」(原題Penguin Bloom)
監督:グレンディン・イヴィン
キャスト:ナオミ・ワッツ、アンドリュー・リンカーン、ジャッキー・ウィーヴァー、レイチェル・ハウス
上映時間:95分
製作国:オーストラリア、アメリカ(2020年)
ざっくりあらすじ
不幸な事故で下半身不随になったサム。夫や3人の息子たちも、過酷な現実をなかなか受け入れられないでいた。そんなある日、長男のノアが怪我をしたカササギを拾ってきて…………
感想(ここからネタバレ)
ペンギンが出てこないことにビックリ!!
事故
サム・ブルームは海が大好きな女性
昔からサーフィンに熱中していた
心優しい夫、キャメロン
元気な3人の息子、ノア、ルーベン、オリ
ブルーム家はとても仲がよく、全ては完ぺきだった
あの事故が起きるまでは…………
家族でタイへ旅行へ出かけた
サムたちはとても楽しい時を過ごした
だが、悲劇は起こった
サムが寄り掛かった柵が腐っていたのだ
墜落して地面に叩きつけられたサムは、病院へ運ばれた
彼女は下半身不随となった
退院してオーストラリアの自宅へ戻ってきたサム
しかし、全ては事故の前と一変していた
1人でトイレにも行けない
子供たちを学校へ送れない
看護師の仕事も続けられない
もう浜辺を歩くことも走ることも出来ない
サムの表情から笑顔が消えた
彼女は友人とも会わず、家に引きこもるようになった
そんな時、長男のノアが傷ついたカササギフエガラスを拾って帰った
浜辺で見つけたらしい
家で世話をしたいというノアに、サムは難色を示した
今はそんな鳥を構っている余裕はない
だが、他の家族の後押しもあり、怪我が治るまでという条件で、そのカササギを飼うことになった
ノアはそのカササギを「ペンギン」と名付けたが…………
作品解説
原作はキャメロン・ブルームとブラッドリー・トレヴァー・グリーヴのノンフィクション「ペンギンが教えてくれたこと ある一家を救った世界一愛情ぶかい鳥の話」
ペンギンが教えてくれたこと ある一家を救った世界一愛情ぶかい鳥の話
オーストラリアでは2021年1月21日に劇場公開された
ナオミ・ワッツ
事故で下半身不随になったサム・ブルームを演じる
海やアウトドアが大好きだった女性、サム
ところが事故により生活が一変
子供どころか自分の身の回りの世話もロクにできない
他人と会うのを拒み、塞ぎこむようになるが…………
今までに2度、アカデミー主演女優賞にノミネートされているナオミ・ワッツ
本作では体の自由を失った女性の苦悩や憤りをリアルに熱演
さすがの貫禄だった
アンドリュー・リンカーン
サムの夫、キャメロン・ブルームを演じる
写真家で心優しい夫
献身的にサムを支えるが…………
アンドリュー・リンカーンといえば、「ウォーキング・デッド」のリック
「ラブ・アクチュアリー」での演技も良かった
本作では良き夫で良き父親を好演
元々演技は上手い人なので、今後も期待できそうだ
下半身不随
不慮の事故で下半身不随になったサム
ずっとアウトドアが生きがいだった
もう一生、歩くことも走ることもできない
家では子供たちの世話をすることもできない
ただの役立たず
絶望
怒り
苦悩
ナオミ・ワッツはサムの心情をリアルに演じている
それだけに序盤は見ていて辛かった
家族
ノア、ルーベン、オリ
子供たちの演技が自然で素晴らしい
まるでドキュメンタリーを見ているかのようだった
本作は長男のノアのナレーションで幕を開ける
タイで塔に登ろうとママを誘ったのは自分
ママが怪我したのは自分のせいだ
ノアがラストで心情を吐露するシーンは胸を打たれた
アンドリュー・リンカーン演じるキャメロンも印象的だった
サムの良き夫
だが、自暴自棄なサムに苛立ちを見せることもある
夜の庭でのサムとキャメロンの会話が印象的
「こんな体でごめんね」
「僕は世界一幸せな男だ」
「どうして?」
「あの夜、君との別れを覚悟した
でも、こうして毎日、君と会える」
非常にグッとくるシーンだった
ペンギン
ノアが拾ってきた怪我をしたカササギ
最初はサムは家で飼うことに反対だった
自分のことで精いっぱいだ
鳥なんかにかまっている余裕はない
最初は重苦しい雰囲気だった本作
だが、ペンギン(カササギ)が家にやって来たことで、じょじょに空気が軽くなる
サムが不貞腐れてベッドで横になっていると、リビングで鳴き続ける
家中を勝手に歩き回る
餌をなかなか食べようとしない
ペンギンは不幸なサムの事情など、全く配慮しない
好き勝手に暴れまわる
サムはペンギンの世話にてんてこ舞いで、いつの間にか怪我のことなど忘れていた
歩けないサム
飛べないペンギン
サムはペンギンとの間に絆を感じ始める
いっきに問題が解決するわけではない
元気になれたと思ったら、落ち込むようなことが起きる
しかし、サムは少しずつ前進し始める
怪我を克服し、ついに大空へはばたいたペンギン
どんな困難も乗り越えられる
サムと同じく、非常に前向きな気持ちになれた
まとめ
小品だがなかなかの良作
ナオミ・ワッツや役者陣の演技が素晴らしい
家族の絆に暖かい気分になれた
そして、何よりペンギンが可愛い
映画から元気をもらいたい人にはおススメ!!
Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/penguin_bloom
allcinema
https://www.allcinema.net/cinema/375218
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