Netflix「私というパズル」ネタバレ感想 心揺さぶられる一作!!

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Netflixオリジナル映画
自宅出産の末に起こった悲劇
マーサは夫や家族にも心を閉ざしてしまうが…………

気が滅入るし、娯楽性も薄い
だが、かなり見ごたえのある一作

キャストは皆が好演
特に主演のヴァネッサ・カービーは見事な演技を披露
彼女は本作で、ヴェネツィア国際映画祭にて最優秀女優賞に輝いた
冒頭の出産シーンが圧巻
憂鬱な展開が続き、中盤は見ていて辛かった
しかし、クライマックスは深い感動
人は大きすぎる悲しみと、どう向き合えばいいのか?
心揺さぶられる一作である


予告編

『私というパズル』予告編 – Netflix

作品情報
作品名「私というパズル」(原題Pieces of a Woman)
監督:コルネル・ムンドルッツォ
キャスト:ヴァネッサ・カービー、シャイア・ラブーフ、エレン・バースティン、モリー・パーカー
上映時間:126分
製作国:カナダ、ハンガリー、アメリカ(2020年)

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ざっくりあらすじ

自宅出産の末に起こった悲劇。とてつもない悲しみに、マーサは夫や家族にも心を閉ざしていく。やがて事故の原因をめぐって、マーサは法廷に立つことになり…………

感想(ここからネタバレ);

気が滅入るが、見る価値あり

自宅出産

ボストン
マーサは初めての出産を間近に控えており、自宅での出産の準備を進めていた
橋の建設作業員である夫のショーンは、不器用ながらも懸命にマーサのサポートをしていた

マーサの陣痛が始まった
ところがいつもの助産師バーバラは、その日は他の出産に立ち会っていた
動揺するマーサたち
バーバラは急遽、代わりの助産師をよこしてくれるという

しばらくして、ようやく助産師のイヴが訪れた
マーサは顔なじみのバーバラではないことに、不安を隠せなかった
だが、イヴは誠実な女性で、手際よくマーサの世話をしてくれた
そのまま出産は上手くいくかと思われたが…………

ヴァネッサ・カービー

ヒロインのマーサを演じる
マーサは自立したキャリアウーマン
夫のショーンとの仲は良好
病院を嫌い、自宅での出産の準備を進めるが…………

ヴァネッサ・カービーはこれまでに「ミッション:インポッシブル フォールアウト」「ワイルド・スピード スーパーコンボ」などに出演
初主演の本作で、見事にヴェネツィア国際映画祭の最優秀女優賞に輝いた

シャイア・ラブーフ

マーサの夫、ショーンを演じる
橋の建設作業員であるショーン
娘の誕生を心待ちにしていた
ところが思いがけぬ悲劇に、立ち直ることが出来ず…………

シャイア・ラブーフは妻と心が離れていく男を熱演
最近は恋人への虐待疑惑など、私生活でトラブル続きのラブーフ
せっかく演技の才能があるのに、もったいない
心を入れ替えて欲しいところだ

冒頭

冒頭の20分以上も続く、出産シーンが凄い
あまりにリアルなので、ドキュメンタリーかと思ったほどだ
子供は無事に生まれるのか?
思わず手に汗を握ってしまった

ちなみに主演のヴァネッサ・カービーは、実生活では出産未経験
そのため演技の参考に数多くのドキュメンタリーやビデオを見て、実際の出産にも立ち会ったという
おかげで本物の迫力を見事に生み出している

亀裂

思いがけない悲劇
そのことで順調だったマーサの人生が狂ってしまう

気の毒そうに自分を見る知人たち
街を歩いていても、どうしても子供に目がいってしまう
夫のショーンとの仲もギクシャクしていく

マーサの母親エリザベスを演じるエレン・バースティンの存在感が凄い
高圧的なエリザベスはいつもマーサの人生を縛り、学歴のないショーンとの結婚も反対していた

「私の言うとおりにしていれば、今ごろ赤ん坊を抱いていたのに!」

母親の言葉に激高するマーサ
子供の死が、今まで抑えていた母親との確執も浮き上がらせていく

裁判

赤ん坊の死
マーサの見る世界は全て空虚なものに変わってしまった
それはまるで凍えるような冬のボストンの風景と同じ
コルネル・ムンドルッツォ監督は決して感傷的にならず、冷徹にマーサの姿を追っていく

そして、物語は法廷劇へとなだれ込む

赤ん坊の死は助産師が原因か?
すぐに救急車を呼んでいれば、助かったかも知れないのだ

裁判を請け負ったスザンヌは「あの女を刑務所行きにし、多額の賠償金をむしり取れる」と息巻く
本当にそれで正しいのか?
マーサには分からなくなってしまう

だが、赤ん坊を自分が抱いている写真を見て、マーサは土壇場で気付く
助産師のイヴは手を尽くしてくれた
病院を拒んだのは自分だ
彼女には何の責任もない

賠償金や法の裁き
娘はそんなことのために生まれてきたんじゃない

ずっと自分を見失っていたマーサ
彼女は我が子の死と向き合うことから逃げていたのだ
マーサは最後に本当の自分を取り戻す

まとめ

深い人間ドラマ
コルネル・ムンドルッツォ監督の演出は巨匠の風格
ラストの余韻も素晴らしかった
見て楽しい作品ではないが、見ごたえのある一作だ


Pieces of a Woman (2020) on IMDb


Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/pieces_of_a_woman
allcinema
https://www.allcinema.net/cinema/375164

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