「イカゲーム」の快進撃が止まらない！
9月17日にNetflixで配信された韓国ドラマ「イカゲーム」が、全世界で爆発的なヒットを記録している
韓国コンテンツとしてアメリカで初めて1位を記録
それどころか90ヵ国で1位
日本でもずっと1位をキープしている
「イカゲーム」は韓国以外では、それほど宣伝はされなかった
ところが口コミとSNSで、世界的な大ヒットにつながった
まさに作品の面白さが評価されたのだ
このままいくとNetflix史上、最高のヒット作になる可能性もあるという
本作の人気は凄まじく、セビョク役のチョン・ホヨンのフォロワーは「イカゲーム」配信後、3週間で約40万人から1300万人以上に増加
さらにはドラマの主要キャストであるイ・ジョンジェ、パク・ヘス、チョン・ホヨン、ウィ・ハジュンは、アメリカの人気番組「ザ・トゥナイト・ショー」への出演まで果たした
またアメリカではハロウィンで、「イカゲーム」の衣装を着るのが大流行しているという
アジア発のコンテンツとして、かつてない偉業を成し遂げた「イカゲーム」
それだけ、このドラマは面白かった
2021年最大の話題作と言っていいだろう
ただ文句なしに面白かったのだが、見ていて引っかかる部分もあった
それでこの作品の評価が損なわれるとは思わない
ほとんど重箱の隅をつつくような行為で、非常に野暮なことである
だが、気になったのは事実
無粋ではあるが、「イカゲーム」のツッコミどころを取り上げてみた
なお「イカゲーム」を貶めるつもりはないが、不快に思う人もいるかも知れない
この先を読む場合はご注意を！！
秘匿性
「イカゲーム」では456人の参加者が、高額な賞金を得るために最後の1人になるまでゲームを競う
敗れた者は死
参加者が自主的にやっているとはいえ、法的に考えればもちろんアウトだ
このイベントの秘密を守るため、ゲームの主催者は周到に準備している
ゲームは離島で行われる
スタッフは全員がマスクを着用
また主催者やVIPは強大な権力を持っていて、警察や法的機関の口封じも行っていると思われる
しかし、これらを考慮しても、秘密が守られる可能性はかなり低いと言わざるを得ない
ゲームのための大規模な建築物
関わった作業員もかなりの数のはずだ
ゲームのことは知らされてなくても、島で何かを行っていることは、どこかから漏れるだろう
さらに第2話ではギフンたちプレイヤーは、ゲームを放棄して日常に戻されている
ギフンはすぐに警察に行って、この残忍なゲームのことを訴えた
他のプレイヤーがなぜ同じことをしなかったのか、不思議でならない
何しろ目の前で大量虐殺が行われたのだ
少なくともネットに書き込む者が、出てきそうなものだ
今までゲームの秘密が明るみにならなかったのは、相当な運にも恵まれていたのだろう
公平性
ゲームの最大のルールは”公平性”
理不尽なことがまかり通っている社会
だが、このゲームの中だけはプレイヤーは公平
フロントマンはそう語った
実際、不当にゲームの情報を入手していたプレイヤーを、フロントマンは始末した
けれど終わってみると、ゲームはそれほど公平でもなかったようだ
第2ラウンドの”型抜き”では、一部のプレイヤーはライターを使用した
不正を防ぐ気があるのなら、いくらでも方法はあったはずだ
ところが彼らは見逃された
第5ラウンドの”飛び石渡り”
強化ガラスと普通のガラス
普通のガラスを選ぶと墜落死という恐ろしいゲームだ
しかし、プレイヤーの中にガラス職人がいた
彼は光の加減で、どちらのガラスか見分けることができた
ところがフロントマンはそれに気づいて、ライトを消した
ガラスを見分けられるのは、本人の技能だ
不正でも何でもない
ライターは良くて、どうしてこちらは駄目なのか？
主催者側が本気でゲームの公平性を守ろうとしていたのか、はなはだ疑問だ
刑事
失踪した兄を探して、島に潜入した刑事のファン・ジュノ
島のセキュリティは厳重
常にカメラで監視され、全員がマスクを着用
かなり困難なミッションだと思われた
ところが意外と楽勝だったらしい
ジュノがやったことは、警備員の1人をノックアウトし、彼の制服を着ただけ
それで誰も疑う者はいない
部屋でマスクを脱いで食事をしても、カメラで監視しているのにも関わらず気づかれなかった
思ったより警備はザルだったようだ
ジュノの謎の一つに、彼の携帯電話がある
島に持ち込んだそれを、ジュノは写真を撮ったり録画したり、様々に活用していた
携帯電話持ち込み禁止のはずの島で、いつ充電していたのか？
結局、最終日までその電話の電池は保ってしまった
セビョク
脱北者のカン・セビョク
彼女は施設にいる弟や、北朝鮮に残してきた母親のために、ゲームに参加している
セビョクは第5ラウンドの”飛び石渡り”を勝ち残った3人の内の1人だった
しかし、ゲーム終了後にガラスが爆破され、セビョクは重傷を負ってしまう
さすがにこれは理不尽すぎない！？
もはやゲームの勝敗と関係ないじゃん！！（怒
あまりにセビョクが可哀想すぎる
ゲームの”公平性”云々の話はどこへ行ったのか
イルナム
プレイヤー番号1番の老人、オ・イルナム
脳腫瘍を患っている
戦力外と誰も相手にしない中、ギフンだけは彼に優しく接した
そんなギフンに第4ラウンドの”ビー玉遊び”で、イルナムは勝ちを譲り死亡する
だが、本当は死んでいなかった
イルナムこそがゲームの黒幕だったのだ！！
そうなると疑問点が一つ
イルナムはどこまで本気で、ゲームに参加していたのか？
第3ラウンドの”綱引き”など、普通に死にそうだったが
本当に危なくなったら、フロントマンがストップをかけていたのだろうか
それともイルナム自身は本気だったが、フロントマンに見殺しにする気はなかったのか
主催者の死はゲームの運営にとって、少なからずダメージがあるだろう
この辺りの真相は気になるところだ
ギフン
ゲームで最後の1人になり、莫大な賞金を手に入れたソン・ギフン
しかし、彼は1年以上、賞金に手を付けなかった
それだけゲームで負った心の傷は大きかったのだ
ギフンは髪はボサボサで薄汚い身なりで、まるで廃人のように日々を生きていた…………
1年後のギフン
どう見ても、仕事をしているようには見えない
一体、どうやって生活してたの？
何より多額の借金はどうなったの？
あの賞金に手をつけるしか、解決する方法はないと思うが
どうやらあの借金は、いつの間にか帳消しになっていたらしい
もしくは監督がその設定を、うっかり忘れたのかも…………
まとめ
脚本と監督を担当したファン・ドンヒョクは、この作品を「現代資本主義社会についての寓話」だと語った
この「イカゲーム」で論理性がどうこう言うほど、無意味なことはない
無粋なツッコミはここまでにしておこう
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