この作品、大いに気に入った
最高すぎるっ!!
壮絶な銃撃戦
引退した最強の殺し屋と若手の殺し屋チームの対決
そして、何よりマッツ・ミケルセンが格好いい!!
演出は少し癖があるので好みが分かれるかも知れない
ハードなバイオレンス満載
最高のガンアクションと渋い男の生きざまを見たい人
文句なしにおススメ!!
Netflixのアクション映画の中でも最上級の1本である
予告編
作品情報
作品名「ポーラー 狙われた暗殺者」(原題:Polar)
監督:ヨナス・アカーランド
キャスト:マッツ・ミケルセン、バネッサ・ハジェンズ、キャサリン・ウィニック、マット・ルーカス
上映時間:118分
製作国:アメリカ、ドイツ(2019年)
ざっくりあらすじ
引退を決意した最強の殺し屋。だが、組織は彼を始末するため殺し屋チームを差し向けた………………
感想(ここからネタバレ)
海外の批評家からさんざん叩かれている本作
あいつら、マジで見る目ない(暴言
引退した殺し屋
裏の世界で最強の殺し屋ブラック・カイザーとして恐れられたダンカン・ヴィズラ
ダンカンはダモクレスという組織の下で殺しを行っていた
そんな彼もあと2週間で50歳
ダモクレスでは50になった者は引退というルールがある
ダンカンは組織から退職金をもらい、静かに暮らすつもりだった
だが、ダモクレスからダンカンに最後の仕事の依頼が来る
最近、組織の殺し屋が次々と殺されている
あるメキシコ人の仕業らしい
その男を始末してくれというのだ
散々断ったものの、最終的には渋々と依頼を引き受けたダンカン
彼はホテルで鮮やかに殺しを遂行した
しかし、そのメキシコ人が持っていたのはダンカンの資料だった
全てはダンカンに退職金を支払いたくないダモクレスの仕業だったのだ
殺しに来たダンカンをそのメキシコ人の殺し屋に、返り討ちにさせるつもりだったのである
ダモクレスのボス、ブルートは強欲な男だった
彼は退職金を支払わなくて済むように、定年間近の殺し屋たちを次々と陰で始末していた
そして、一筋縄ではいかないダンカンに、A級の若手殺し屋チームを向かわせたのだった………………
殺す理由が退職金を払いたくないからとは斬新すぎる(笑)
こうして組織ダモクレスとダンカンの戦いが幕を開けた
登場人物
ダンカン・ヴィズラ
ブラック・カイザーと恐れられる最強の殺し屋
引退して人里離れた小屋で暮している
演じるのはマッツ・ミケルセン
カミール
ダンカンの近くに住んでいる若い女性
動物の写真を撮るのが趣味
いつも何かに怯えている
演じるのはバネッサ・ハジェンズ
代表作
「スイッチング・プリンセス」
Netflixオリジナル映画
ケーキ職人のステイシーはコンテストで行ったある国で、王子との結婚を間近に控えた公女と出会う
二人は見た目がそっくりだった
結婚前に自由になってみたいと懇願され、ステイシーは公女と入れ替わる
だが、何も知らない王子はすっかりステイシーに魅了され………………
なかなか拾い物のラブコメ
バネッサは一人二役をチャーミングに演じた
ブルート
ダモクレスのボス
金にがめつく、残虐な男
演じるのはマット・ルーカス
監督
ヨナス・アカーランド
ビヨンセ、ポール・マッカートニー、マドンナ、メタリカ、U2などトップアーティストのミュージック・ビデオを数多く手掛けている
本作でもPVのようなポップな演出やカット割りを見せる
原作
原作はヴィクター・サントスの大人気グラフィックノベル「Polar」シリーズ
サントスはインタビューで、ジョン・ウーの大ファンだと発言している
穏やかな生活
50歳を前に早々と引退を決め込み、ダンカンはモンタナ州の雪が舞う寂れた田舎町でひっそりと暮らし始めた
今まで仕事に明け暮れた日々
いざとなると趣味もなく時間を持て余した
そんな時、近くの小屋に住むカミールという若い女性と知り合った
彼女は孤独な女性で、いつも何かに怯えているようだった
寂しい者同士、次第に二人は親しくなっていった
面白いのはカミールに頼まれて、ダンカンが小学校の子供たちに話を聞かせるシーン
何を話せばいいか分からず、ナイフで人間に致命傷を与えるやり方を教えるダンカン
笑いを誘うとともに、ダンカンという男がいかに今まで非情な世界で生きてきたのかに気づかされる場面である
仲良くなったカミールに贈り物をするダンカン
カミールが喜んで包みを開けると、中から出てきたのは拳銃
ドン引きのカミール
そのことにダンカンは全く気付いていない
こうして不器用ながらも、静かな生活に慣れ始めていたダンカン
しかし、脅威は次第に近づいていた
殺し屋チーム
若手の凄腕の6人の殺し屋チーム
彼らは組織の命令でダンカンの行方を追っていた
ダンカンが50歳になって退職金を受け取る前に始末するためだ
彼らはダンカンを追う行く先々で人を殺していく
それまでのダンカンを描いた場面は、モノトーンの色調でゆったりとしたテンポだった
だが、殺し屋チームのパートはカラフルでテンポのいいカット割りで描かれる
この作品のユニークなのは、違うタイプの二つの映画が一つになったかのように構成されていること
最初は戸惑ったが、その独特の語り口はなかなか面白いと思った
この辺りは好みが分かれるかも知れない
対決
ついに殺し屋チームはダンカンの居場所を突き止める
まずはお色気担当のシンディがダンカンに接近
事故を装って、まんまと彼の小屋に泊めてもらう
この山小屋のシーンの緊迫感は凄まじい
シンディに誘惑されてベッドを共にするダンカン
しかし、小屋の外では殺し屋がライフルでダンカンに狙いをつけている
他の二人も銃を手に小屋を包囲している
絶体絶命だ
何とか危機を回避し、裸で反撃するダンカン
この場面で思い出した作品はこれ
「イースタン・プロミス」
デヴィッド・クローネンバーグ監督でヴィゴ・モーテンセン主演の凄まじい緊迫感の犯罪ドラマ
ヴィゴ・モーテンセンが全裸で戦うシーンは圧巻
「恐れるな。ミスをするぞ」
襲撃されたダンカンが逆転し、襲う側になる展開も面白い
若い殺し屋に忠告する場面は、まるで教師が教え子に諭しているかのようだった
マッツ・ミケルセン
主役のダンカン・ヴィズラを演じたマッツ・ミケルセン
北欧の至宝と称され、今までも「ドクター・ストレンジ」や「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」など話題作に出演してきた
この「ポーラー 狙われた暗殺者」のマッツはとにかく格好いい
どこか疲れたような雰囲気
穏やかな大人の物腰
しかし、いざ戦闘になったら、超絶なプロフェッショナルに変貌する
大勢の敵を一人で殲滅していく姿は凄まじい
無用な殺しはしないのも渋い
このマッツ・ミケルセンの格好よさのためだけでも、十分に見る価値がある
「ジョン・ウィック」
引退した最強の殺し屋が再び銃を手に取る
この二作には共通したところが多い
「ポーラー」のスタッフもそれは分かっていたのだろう
引退したダンカンが犬を飼うシーンがある
おいおい、それじゃ「ジョン・ウィック」まんまじゃないか
そう思っていたら、なんとダンカンは寝ぼけてその犬を撃ち殺してしまうのだ
非常に強烈なパロディだった
壮絶な銃撃戦
ダンカンはさらわれたカミールを追うが、逆に捕まってしまう
鎖で手足を拘束され、ブルートによる拷問が始まる
ここは目を覆いたくなる場面だ
苦手な人もいるだろう
しかし、そこからの反撃が凄まじい
満身創痍のダンカンが闇に乗じて、大勢の敵を始末していく姿は痛快だ
また、ここでの銃撃戦が大迫力
もの凄いカタルシスを味わわせてくれる
「ジョン・ウィック」にも負けてないクォリティだった
物語の帰結
ブルートを倒し、ダンカンはカミールを救出した
もう物語も終わりだろう
完全に油断していた
最後の最後で明かされる真相
それまで断片的に描かれていた過去の記憶や会話が、一つにつながる
まさかこんな結末が待っていようとは
全く予期していなかったので、完全に舌を巻いた
脱帽である
アクションだけではなく、この作品は物語も巧妙に仕組まれている
まとめ
アクション映画好きには大満足
とにかくマッツ・ミケルセンが格好いい
そのプロフェッショナルぶりや、筋を通そうとする姿に惚れ惚れする
怒涛の銃撃戦も大迫力
存分に堪能させてもらった
確かに演出などには癖があり、好みが分かれるかも知れないが、これだけ楽しませてもらったら文句なし
2019年のNetflixオリジナル映画ではNO.1の作品である(まだ1月だろ
rotten tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/polar_2019
allcinema
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=366774
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