Amazon「セラとチーム・スペード」ネタバレ感想 学園のパワーゲーム!!

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Amazonオリジナル映画
学園ドラマである
だが、描かれるのはよくある青春ドラマや恋愛ではない
友情と裏切り
そしてパワーゲームである
ある意味、学園版「ゴッドファーザー」といってもいい
正直、とっつきにくい部分がある
万人向けではない
しかし、かなり独創的な学園ものとなっている
前半はゆったりした展開で退屈だった
けれど、中盤から俄然と面白くなる
クライマックスのサスペンスフルな展開は素晴らしかった
これがデビュー作となる脚本監督のタヤリシャ・ポーの力量は確か
とても新鮮な映像や演出が多かった
楽しい映画ではない
だが、見たら心に刺さる人も多いはずだ


予告編

作品情報
作品名「セラとチーム・スペード」(原題Selah and the Spades)
監督:タヤリシャ・ポー
キャスト:ラヴィー・シモーン、セレスト・オコナー、ジャハール・ジェローム、アナ・モーヴォイ=テン
上映時間:97分
製作国:アメリカ(2019)

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ざっくりあらすじ

名門ホールドウェル学園では、裏で学園を牛耳る5つの地下組織があった…………

感想(ここからネタバレ)

こんな作品が配信されているのに、今日気づいた
Amazonは新作が分かりにくい…………

5つの地下組織

名門ホールドウェル高校には5つの地下組織があった
一つは教師のお気に入りで、適正価格でカンニングなどを手助けしてくれる
一つはギャンブルを仕切っている
一つはパーティを取り仕切る
一つは地下組織の存在を教師たちから隠している
そして最後の一つ、もっとも大きな組織が”スペーズ”
ドラッグやアルコールを一手に引き受けている
リーダーのセラと右腕のマクシーが、スペーズを率いていた

セラは今年で3年生
彼女の目下の悩みは後継者だった
スペーズを継ぐのにふさわしい者がいない
最大のチーム”スペーズ”のリーダーは、誰でもいいというわけにはいかないのだ

そんな時、セラは転校生で2年のパロマと知り合う
パロマは自分の考えをしっかり持った女の子だった
セラはパロマのことが気に入り、後継者にと考える
本来なら転校生が選ばれるなど、異例のことだ

セラはマクシーと共に、パロマに様々なことを教えた
そうして一緒に過ごす内に、セラとパロマは親密になっていった
楽しく充実した日々
だがある日、マクシーがドラッグの取引でミスをした
セラはパロマの反対を無視し、マクシーをクビにするが…………

セラ

最大の組織”スペーズ”のリーダー
後継者に悩んでいる
完璧主義でミスを許さない
パロマにだけ心を許すようになるが…………

セラは母親から完璧にと、厳しく育てられてきた
印象的な場面がある
母親からテストの点を聞かれて、93点だったと答える

「どうして7点も取りこぼしたの?」

セラの人生は母親に支配されていた
その鬱屈をセラは周りにぶつけていく

パロマ

2年の転校生
カメラが趣味
しっかりした自分を持っている
セラに気に入られ、後継者として育てられる
みるみる頭角を現していくが…………

学園ドラマ

「プリティ・イン・ピンク 恋人たちの街角」「クルーレス」「好きだった君へのラブレター」

様々な学園ものがある
だが、この「セラとチーム・スペード」はかなり独創的
似た作品をあげるなら「桐島、部活やめるってよ」が近いだろう

学園という小さな世界
その中での自分の立ち位置
それが彼らにとっての全てだった
いわゆる”スクール・カースト”を描いた作品である

この「セラとチーム・スペード」もアプローチは似ている
学園内での自分の地位、権力
それが彼らにとっての全て
友情なども描かれるが、青春映画としての高揚感はほとんどない
非常に冷徹な視点で、キャラクターたちを捉えている

パワーゲーム

後継者を誰にするか

それが本作のテーマ
とても学園ものとは思えない
「ゴッドファーザー」などマフィアものを見ているようだった

裏切者には制裁を
厳しくスペーズを引っ張ってきたセラ
そのセラが後継者として目をつけたパロマ
しかし、パロマにはセラのように、非情な方法は取れなかった
自分なりのやり方で、スペーズを引っ張っていこうと考えるパロマ
そのことがセラとパロマの間に、確執を生んでいく

愛憎

パロマの前にも後継者候補がいた
彼女の名はティーラ
優秀な生徒だった
だが、ティーラはドラッグをやって、車で事故を起こして退学となった

パロマは次の後継者として、才能をめきめきと発揮していく
次第に他のチームのリーダーも、パロマを認めていった
セラの目に狂いはなかったのだ
けれどセラの心に陰りが生じてくる
自分は一番でなくてはならないのだ

仲間のミスを決して許さない
今までセラは知らずに、自分の母親と同じように振る舞っていた

ところがパロマが頭角を現し、自分より目立つようになると、それも許せない
セラは大きな自己矛盾を抱えていた

みんなに認められて浮かれるパロマ
セラはそんなパロマの飲み物に、ドラッグを混入する
以前にティーラにドラッグを飲ませたのも、セラだった
彼女たちは調子に乗りすぎた
制裁が必要だ

このクライマックスの緊張感は凄まじかった
マクシーに聞いて、ドラッグの量が多すぎたことに気付くセラ
不安なBGM
朦朧とした表情でさまようパロマ
セラは必死にパロマを探す

パロマは自分のことを信じてくれた
だが、自分はパロマのことが信じられなかった
やりきれないまま、映画は幕を閉じる

劇中でこんな逸話が語られる
大きな川があった
サソリがカエルに、向こう岸まで乗せてくれと頼む

「刺されるから嫌だ」とカエルが答える

「刺さないよ。一緒に沈んでしまうだろ?」とサソリ

その言葉に納得して、カエルはサソリを背中に乗せた
川の半ばでサソリはカエルを刺した

「どうして刺したの? 一緒に沈むのに」
沈みながらカエルが尋ねた

「刺さずにはいられなかったんだ。それが本能だから」

まとめ

独創的な学園ドラマ
とっつきにくいが完成度は高い
キャラクターの描写が見事
やりきれない想いが伝わってくる
見ごたえのある作品を探しているならおすすめ


Selah and the Spades (2019) on IMDb


Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/selah_and_the_spades
allcinema
https://www.allcinema.net/cinema/372410

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