「シャザム!」感想と解説(ネタバレあり) DCがついに突き抜けた!! 

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ついにDC映画が突き抜けた!!
明るくおバカで悪ノリ全開
ある意味、DCの「デッドプール」といっていい作品である
だが、あちらがR18の際どいギャグを売りにしているのに対し、本作はファミリー・ムービーとしても上質なものとなっている
少年の成長
家族の絆
ヒーロー誕生
ハートウォーミングになること間違いなし
また中学生ならではのスーパーパワーの無駄使いには爆笑!!
もはやDCは完全に生まれ変わったといっていいだろう
いや、こちらが本来の姿なのかも知れない
「シャザム!」のダサいスーツが最後には格好よく見えてくる
これぞヒーロー映画の原点である


予告編

映画『シャザム!』60秒予告【HD】2019年4月19日(金)公開

作品情報
作品名「シャザム!」(原題Shazam!)
監督:デビッド・F・サンドバーグ
キャスト:ザカリー・リーバイ、アッシャー・エンジェル、マーク・ストロング、ジャック・ディラン・グレイザー
上映時間:132分
製作費:$100,000,000(IMDb推定)
製作国:アメリカ(2019年)

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ざっくりあらすじ

ある日、謎の魔術師からスーパーパワーを与えられた少年ビリーは、その力を友人のフレディと無意味なことに使いまくるが………………

感想(ここからネタバレ)

4月26日、ついに全世界待望のスーパーヒーロー映画の決定版「アベンジャーズ エンドゲーム」が公開される
何故その1週間前に公開しちゃったのか………………

見た目は大人、中身は子供

ビリー・バットソンは身寄りのない孤独な少年で、家出を繰り返し、次々と里親を変えていた
彼らは偽の家族だ
本当の母親はどこかで自分を待っている

新たな里親は今までと違い風変わりだった
その家にはビリー以外にも5人の子供がいた
彼らは皆が自分と同じく里子らしい
新しいお父さんとお母さんと兄弟はとても優しくて、温かく迎えてくれたが、ビリーは心を開くことが出来なかった

そんなある日、地下鉄に乗っていたビリーは、いつの間にか1人で見知らぬ場所に運ばれる
そこは洞窟で神秘的な場所だった
困惑するビリー
1人の杖を持った老人がいた
彼は魔術師で、自分のパワーをビリーに渡すと言う
その力で世界を救ってくれ
流されるままビリーは杖を握り、その老人の名前を叫ぶ

「シャザム!」

雷鳴が走り、気が付くとビリーはダサいコスチュームで筋肉ムキムキの中年のオッサンになっていた
同時に魔術師の老人の身体は崩れ落ちた
パニックになったビリーは、知り合ったばかりの兄妹の1人、ヒーローオタクのフレディに救いを求めるのだが………………

登場人物

ビリー・バットソン
身寄りのない孤独な少年
自分の本当の家族はどこかにいると信じ、家出を繰り返している
ひょんなことからスーパーヒーローの力を手に入れるが………………
演じるのはアッシャー・エンジェル

フレディ・フリーマン
新しい里親の子供の1人
ヒーローオタク
足が不自由で杖をついている
ビリーにヒーローとしての助言を与えるが………………
演じるのはジャック・ディラン・グレイザー

ドクター・サディアス・シヴァナ
子供の頃にビリーと同じく魔術師に呼び出されたが、失格となった
それ以来、魔法の研究を続けている
魔術師が封印していた”七つの大罪”と呼ばれる7匹の化け物からパワーを得るが………………
演じるのはマーク・ストロング

監督

デビッド・F・サンドバーグ
動画サイトで自らが監督した短編ホラーが合計1億5000万回再生され、それを基にジェームズ・ワン製作で映画化
それが「ライト/オフ」

基になった動画

Lights Out 2013

他に「アナベル 死霊人形の誕生」
長編3作目にして、ヒーロー大作映画に抜擢された

スーパーパワー

もし突然スーパーパワーを手に入れたらどうするか?
絶対に調子に乗って、色々なことをやらかすだろう
しかも、ビリーはまだ子供だ
歯止めが効かない

せっかく大人になったのだからビールを飲む(不味くて吐き出す
ストリップに行く(お金が足りなくて追い出される
強盗を退治する(店の窓を壊しちゃった
ATMから金をいただく(もはや普通に犯罪

自分ならこうするという観客の夢を、ビリーが叶えてくれるのだ
またフレディと共に、どんなパワーが使えるのかを一つ一つ試していくのも面白い
それを録画してyoutubeにアップするのが今風

シリアスな敵

もはやヒーローにはあるまじき悪ノリで、スーパーヒーロー生活をエンジョイするビリー
何でこんな奴を勇者に選んだのか
明らかに人選ミス
だが、そんなお気楽なビリーの前に、強大な敵ドクター・シヴァナが現れる
シヴァナは魔術師に勇者に選ばれず、それ以来そのパワーを手に入れることに病的に執着してきた
そして、七つの大罪と呼ばれる7匹の化け物の力で、ビリーのスーパーパワーを奪いに来たのだ

父親や兄まで平気で手をかける冷酷なドクター・シヴァナ
お気楽なビリーとの温度差が凄い(笑)
ビリーはヒーローとしての覚悟を求められる
本作はビリーが真のヒーローになるまでが描かれる

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家族

新しい里親一家は皆が優しかった
しかし、ビリーは心を開くことは出来なかった
自分の本当の家族は別にいる
彼らは偽の家族

ついにビリーは本当の母親の住所を突き止め会いに行く
だが、現実は残酷だった
その時、ドクター・シヴァナから電話がある
フレディたち兄弟を人質に取ったと

ようやくビリーは気づく
自分にとって本当の家族は誰なのか
これはビリーが本当の家族を手に入れるまでの物語でもある

シャザム!

SHAZAMという名前は神々の頭文字から取っている

S=ソロモンの知力
H=ヘラクラスの強さ
A=アトラスのスタミナ
Z=ゼウスのパワー
A=アキレスの勇気
M=マーキューリーの神速

クライマックスでフレディたち兄弟5人もシャザムの力を受け取る
その際、シャザムの能力は6等分されている

足の不自由なフレディは空を飛ぶ能力
身体の大きなペドロはヘラクレスのパワー
TVゲームが好きなユージンはゼウスの雷
最年長のメアリーはソロモンの知力
走るのが好きなダラはマーキュリーのスピード

兄弟に力を分け与えた分、ビリーの力は弱まる

DC映画再起動

クリストファー・ノーラン監督の「ダークナイト」シリーズが大成功したためか、マーベルに比べてDCは暗く大人向けな作品というイメージがあった
そのせいかマーベルよりも地味という印象が拭えなかった
けれど、「ワンダーウーマン」あたりから少しずつイメージが変わってきて、そして昨年大ヒットした「アクアマン」
明るく誰でも楽しめる娯楽作品となっていた

考えてみると元々1979年の「スーパーマン」も明るくストレートな娯楽作品だったのだ
DCは一時期のスランプから完全に脱したようだ
今後のマーベルとの競争も面白くなりそう

裏話

「シャザム!」は元々「キャプテン・マーベル」というタイトルだった
しかし、某マーベルが「マーベル」を商標登録していたため、タイトルを変更して「シャザム!」になった

実は「シャザム!」は1941年に「キャプテン・マーベルの冒険」というタイトルで映画化されている
これはハリウッド初のスーパーヒーロー映画である

「シャザム!」は「スーパーマン」「ビッグ」の融合を意識して作られた

シャザムがおもちゃ売り場で巨大なフロアピアノを弾くシーンは、「ビッグ」へのオマージュである

「シャザム!」の製作費は1億ドルで、これはヒーロー映画としては比較的安価である

まとめ

完全に娯楽に徹したDC作品である
ストレートに面白い作品となっている
少年の成長に家族の絆に活劇
内容は盛りだくさん
そして、吹っ切れたかのような悪ノリっぷりが楽しい
ラストの〇〇も見もの
今後のDCがどこへ向かうのか
十分に期待させられる一作となった


Shazam! (2019) on IMDb


Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/shazam
allcinema
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=366409

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