「13日の金曜日」「エルム街の悪夢」「リング」「ハロウィン」
ホラー映画には様々な人気シリーズがある
そして、今もっとも勢いのある人気シリーズの一つは「死霊館」シリーズだろう
その最新作「アナベル 死霊博物館」がNetflixで配信されている
ますます広がっていく「死霊館」ワールド
それぞれの作品の評価はどうなっているのか?
シリーズ解説
死霊館シリーズ(Conjuring Universe)は超常現象研究家のエド&ロレイン・ウォーレン夫妻が遭遇した実際の事件を題材にしたものである
なお残念ながら2人はすでに亡くなっている
シリーズは商業的に成功しており、合計1億3950ドルの製作費に対して、19億ドルを稼いでいる
これはホラー映画のシリーズとしては、「ゴジラ」を除けば歴代1位の成績である
シリーズを厳密に区分すると、エド&ロレイン・ウォーレン夫妻の活躍を描いた「死霊館」シリーズ
「死霊館」に登場した呪われた人形アナベルに焦点を当てたアナベル・シリーズ
さらにいくつかのスピンオフがある
エド&ロレイン・ウォーレン夫妻の「死霊館」の3作目の製作もすでに決定
タイトルは「The Conjuring: The Devil Made Me Do It」
監督はジェームズ・ワンから「ラ・ヨローナ〜泣く女〜」のマイケル・チャベスに変更
今回はお化け屋敷を題材にしたものではないという
また「死霊館 エンフィールド事件」に登場したへそ曲がり男をテーマにした「The Crooked Man」の製作も決定している
ランキング
それでは各作品の評価はどうなっているのか?
ここでは「死霊館」シリーズのランキングを発表する
評価の基準はIMDb(INternet movie datebase)やロッテントマトなど、複数の海外サイトのスコアの合計である
第7位「死霊館のシスター」(2018年)
堂々の最下位はこの作品
「死霊館 エンフィールド事件」に登場した悪魔のシスター「ヴァラク」のルーツに迫る前日譚
死霊館シリーズにおいては5番目の作品
1952年、ルーマニアで1人のシスターが自ら命を絶つ
バーク神父と見習いシスターのアイリーンは事件の調査に、古い修道院を訪れるが…………
ロッテントマトの批評家支持率26%、観客支持率35%という驚きの低評価
個人的にも期待外れでガッカリした作品
ただ修道院の不気味な雰囲気は良かった
このように評価は最低なのだが、世界で3億6500万ドルの総収入を上げ、シリーズ最高の売上という皮肉な結果となった
第6位「アナベル 死霊館の人形」(2014年)
「死霊館」に登場したアナベル人形を題材にしたスピンオフの1作目
死霊館シリーズにおいては2作目にあたる
1970年初期、ジョンとミアの夫妻は初めての子供の誕生を目前に控え、幸せな日々を送っていた
ある日、ジョンは人形が好きなミアに、店で見つけたアンティーク人形をプレゼントする
ところが、それから不可解な出来事が夫妻の周囲で相次ぎ…………
「死霊館」のスピンオフとして製作された本作
製作費650万ドルという低予算にも関わらず、2億5700万ドルという大ヒットを記録した
だが、前作「死霊館」が高評価だったのに比べて、「アナベル 死霊館の人形」は批評家からも観客からも低評価
個人的にもアナベル・シリーズで一番つまらない作品である
第5位「ラ・ヨローナ〜泣く女〜」(2019年)
死霊館シリーズの6作目
当初は死霊館シリーズとは無関係と思われたが、「アナベル 死霊館の人形」のペレス神父が再び登場し、シリーズの中の一作だと判明した
中南米に古くから伝わる怪談「ラ・ヨローナ」を題材にした作品
1970年代のロサンゼルス、ソーシャルワーカーのアンナは、子供たちがさらわれるというある母親の訴えを無視してしまう
だが、それはヨローナの呪いだった
ヨローナは次にアンナの2人の子供を狙い…………
正直、いまいちな出来
批評家たちの評価も低かった
映画の売上も世界で1億2300万ドルとシリーズ最低
シリーズに無理に結び付ける必要性も感じられなかった
監督のマイケル・チャベスはジェームズ・ワンに代わって、「死霊館3」のメガホンをとることが決定している
ハッキリ言って、不安…………
第4位「アナベル 死霊博物館」(2019年)
シリーズ最新作が第4位
アナベル・シリーズ3作目にあたる
超常現象研究家ウォーレン夫妻の家に厳重に封印されているアナベル人形
娘のジュディにも決して開けてはならないと、厳しく言い聞かせていた
しかし、ある日ベビーシッターの友人が、勝手に保管室に入り込み…………
ホラーに青春映画の要素をミックス
正直言って怖くない
作品の出来はいまいちだが、ウォーレン夫妻の出番が多いのは嬉しかった
シリーズのファンなら見ておくべき
ただアナベル人形の物語はもうネタ切れな印象
興行収入は世界で2億3130万ドル
オープニング成績はシリーズ最低だった
第3位「アナベル 死霊人形の誕生」(2017年)
アナベル・シリーズ2作目
死霊館シリーズにおいては4作目にあたる
呪われた人形、アナベル
その誕生の秘密を描く
1957年、幼い娘を亡くした人形師とその妻が暮らす館に、孤児院から6人の少女とシスターがやって来る
その中の少女ジャニスは、いつも鍵がかかっている部屋で、白いドレスを着た少女の人形を見つけるが…………
「ライト/オフ」で才能を見せたデビッド・F・サンドバーグが監督
そのおかげかスピンオフの中では、もっとも出来のいい作品に仕上がっている
批評家や観客からも高評価
雰囲気がとても良く、本格的なホラー映画となっている
売上は世界で3億6650万ドルと、アナベル・シリーズで最高の成績である
第2位「死霊館 エンフィールド事件」(2016年)
超常現象研究家ウォーレン夫妻の活躍を描く第2弾
舞台はロンドンへ
1977年、イギリス・ロンドン近郊の街エンフィールドで実際に起こった有名な「エンフィールド事件」を題材としている
ある日、ウォーレン夫妻に英国から依頼が舞い込む
エンフィールドの古い家に住むシングルマザーと4人の子どもたちが、怪現象に悩まされているというのだ
2人はロンドンへ旅立つが…………
やはりジェームズ・ワンが監督すると格が違う印象
映像や演出、雰囲気
全てのクォリティが高い
ロンドンを舞台にしたことも効果的だった
「ジェームズ・ワンは素晴らしい続編を作り上げた」と批評家も絶賛
興行収入は世界で3億2040万ドル
これはホラー映画としては、「エクソシスト」に次いで歴代2位の売上だった(2016年当時)
第1位「死霊館」(2013年)
記念すべきシリーズ1作目が第1位
実在した超常現象研究家エド&ロレイン・ウォーレン夫妻
彼らが遭遇した恐るべき心霊現象を描く
1971年、両親と5人の娘たちが古ぼけた家に引っ越してきた
夢のマイホームに浮き立つ家族だったが、次々とその家で怪現象が発生
ついには心霊学者のウォーレン夫妻に助けを求めるが…………
「ソウ」「インシディアス」のジェームズ・ワンが監督
予告編が「怖すぎる」と大きな話題となった
この作品には性的表現や流血シーンはない
にもかかわらず、怖すぎるからという理由だけでR指定となってしまった
本作はR指定のホラー映画としては歴代1位のオープニング成績を記録
前週に公開された大作「パシフィック・リム」のオープニングを上回った
「死霊館」の製作費は2000万ドル
売上はその15倍以上となる3億1950万ドルだった
実話をベースにしたリアルな作風
パトリック・ウィルソンとベラ・ファーミガが演じるウォーレン夫妻のあたたかで人間味のあるキャラクター
ロッテントマトの批評家支持率は85%、観客支持率は83%
批評家、観客ともにほぼ絶賛
シリーズの原点であり、映画史に残るホラー映画である
時系列
公開順
2013年:「死霊館」
2014年:「アナベル 死霊館の人形」
2016年:「死霊館 エンフィールド事件」
2017年:「アナベル 死霊人形の誕生」
2018年:「死霊館のシスター」
2019年:「ラ・ヨローナ〜泣く女〜」
2019年:「アナベル 死霊博物館」
物語の時系列
1952年:「死霊館のシスター」
1955年:「アナベル 死霊人形の誕生」
1967年:「アナベル 死霊館の人形」
1971年:「死霊館」
1972年:「アナベル 死霊博物館」
1973年:「ラ・ヨローナ〜泣く女〜」
1977年:「死霊館 エンフィールド事件」
なお「死霊館3(仮題)」は1981年が舞台となるといわれている
まとめ
もっとも人気のあるホラー映画シリーズ「死霊館」
海外のサイトのスコアを集計したものだが、個人的にも納得のいくランキングとなった
死霊館シリーズは出来のいい作品と悪い作品のギャップが凄い
やはりジェームズ・ワンが手掛けた作品は、頭一つ抜けている印象
ジェームズ・ワンが監督を降りて、「死霊館3」はどんな出来栄えになるのか
信じて待つしかない
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コメント
[…] 「死霊館シリーズ」は、超常現象研究家エド&ロレイン・ウォーレン夫妻の実際の体験をもとに制作されている。夫妻が遭遇した事件すべてがシリーズ化されたわけではなく、一部の事件は映画化されていない。シリーズ化されているのは、「死霊館」シリーズ、「アナベル」シリーズ、そしていくつかのスピンオフのみである。詳しくみる ⇒参照元: 【最恐ホラー】死霊館シリーズ・ランキング!! […]