Netflixの韓国ドラマ「ザ・グローリー ~輝かしき復讐~」が配信された
高校時代に壮絶ないじめを受けたムン・ドンウン
成長した彼女は自分をいたぶった者たちへ、綿密な計画を立てて復讐を開始するが…………
復讐に全てを捧げる女性の壮絶なドラマ
現時点で世界のランキングで5位、日本では1位
米国の映画サイトIMDbの評価は8.1/10となっている
パク・ヨンジンたちにいよいよ本格的な復讐を開始するムン・ドンウン
シーズン1は非常に続きが気になるところで終わった
あのラストシーンは何を意味するのか?
海外サイトなどを参考にして解説してみた
もちろん全てが正しいかどうかは分からない
あくまで一つの解釈だと考えて欲しい
なおドラマのネタバレ全開なのでご注意を!!
「ザ・グローリー ~輝かしき復讐~」
2004年、ムン・ドンウンは高校で酷いいじめを受けていた
ドンウンは未婚の母の娘で、家は貧しかった
彼女をいじめるのは人気者グループのパク・ヨンジンとチョン・ジェジュン、イ・サラ、ソン・ミョンオ、チェ・ヘジョンの5人だった
いじめグループ、特にパク・ヨンジンのやり方は熾烈だった
ヨンジンはドンウンの全身にヘアアイロンを当てて、焼け跡を作った
ドンウンは学校や警察にまで助けを求めたが、取り合ってもらえなかった
ヨンジンは有力者の娘だからだ
ドンウンの表情から笑みは消えた
腕や足のやけどの跡がかゆい
自殺すら考えたが、ドンウンは踏みとどまった
ドンウンは学校に退学願いの書類を提出した
理由はパク・ヨンジンたちの校内暴力
それを読んだ担任に、ドンウンは殴られた
母親はヨンジンの母親から金を受け取り、男を連れてどこかへ消えた
ドンウンはその日から、1人で生きていかなければならなかった
ドンウンは昼夜問わず工場で働いた
そして、仕事の合間に1人で勉強を続けた
その甲斐あって、ドンウンは高校検定に合格した
高校を中退して、18年が経った
ムン・ドンウンは教育大学を卒業し、小学校の教員になっていた
全ては復讐のためだった
今度の小学校のドンウンの受け持つクラスには、ハ・イェソルがいる
彼女は自分をいじめたパク・ヨンジンの8歳の娘だった
パク・ヨンジンは今では気象キャスターとしてテレビに出演し、国内最大の企業の一つジェピョン建設の代表ハ・ドヨンと結婚して、幸せそうに暮らしていた
ドンウンはヨンジンが住む豪邸のすぐそばにあるアパートへ引っ越した
自分から人生も尊厳も全て奪った5人への復讐
そのためにずっと準備をしてきた
ドンウンの復讐がついに幕を開けた…………
ムン・ドンウンを演じるのは「グランド・マスター」「太陽の末裔」などのソン・ヘギョ
ドンウンに想いを寄せるチュ・ヨジョンを演じるのは「怪物」「メランコリア」などのイ・ドヒョン
復讐相手パク・ヨンジンを演じるのは「背徳の王宮」「スピリットウォーカー」などのイム・ジヨン
脚本は「ザ・キング: 永遠の君主」「紳士の品格」のキム・ウンスク
監督は「青春の記録」「ウォッチャー 不正捜査官たちの真実」のアン・ギルホ
ソン・ミョンオ
復讐相手パク・ヨンジンたち5人の仲に亀裂を入れる
そのためにムン・ドンウンはソン・ミョンオに接近した
ミョンオは粗暴な性格で、現在はチョン・ジェジュンの運転手をしており、自分の待遇に不満を抱いている
他の4人からも蔑まれている人物だ
ドンウンはミョンオにとっておきのネタを教えた
学生時代、ドンウンの前にパク・ヨンジンたちのイジメのターゲットだったユン・ソヒという生徒がいた
彼女は学校近くの廃ビルから墜落死した
その時、ドンウンは偶然、そのビルの近くにいた
地面に横たわるユン・ソヒの手には”パク・ヨンジン”の名札が握られていた
彼女は自殺ではなく、ヨンジンに殺されたのだ
その話を聞いたミョンオの顔に笑みが浮かんだ
ヨンジンの決定的な弱みを握った
好きなだけあの女から金を搾り取れる
浮かれたミョンオは、念願だったウラジオストクへの片道航空券を予約した
ソン・ミョンオが行方不明になった
彼は殺されたのだ
犯人は緑のハイヒールを履いた人物
その靴はパク・ヨンジンが履いていたものだった
チェ・ヘジョン
家がクリーニング店で貧しかったため、グループの中では立場が低かったチェ・ヘジョン
そのためCAとして働いている今でも、非常に上昇志向が強い
ヘジョンはテウクというファーストクラスの乗客を誘惑し、婚約までこぎつけた
だが、問題もあった
テウクの母親が結婚を歓迎していないようなのだ
何としても彼女に気に入られなければならない
そんな時、ヘジョンの前にムン・ドンウンが現れた
彼女はテウクの母親と知り合いで、実の娘のように可愛がられていた
その事実に驚くヘジョン
ヘジョンはドンウンを追いかけ、地面に手をついて謝った
「お願い、お母さまには黙ってて」
ドンウンに自分がしたことをばらされれば、間違いなく婚約は破棄となるだろう
ヘジョンの足元にドンウンは携帯電話を投げた
それはヘジョンがどこかでなくしたと思っていたものだった
中には多くの写真を始め、ヘジョンの弱みが詰まっている
それらを全てドンウンは握っているのだ
ヘジョンはもう自分は、ドンウンに逆らえないことを悟った
「今から死ぬまで、私はあんたの味方よ。何からやればいい?」
ヘジョンがドンウンの復讐のための手駒に成り下がった瞬間だった
ドンウンはヘジョンに、ミョンオの捜索願いを出すように命じた
イ・サラ
宗教団体の教祖の娘で、今では画家として活躍しているイ・サラ
真面目に礼拝にも参加し、世間的には社交的で上品なイメージを保っている
しかし、実は深刻な麻薬常習者でアルコール中毒者だ
ミョンオが失踪し、ドラッグが手に入らなくなった
サラはイライラを隠せなくなった
そんなサラのところへ、ドンウンが訪れた
ドンウンは麻薬のことをばらされたくなければ、ドル札で一杯にして返すようにとバッグを渡した
サラは憤慨したが、従うしかなかった
精神が不安定になったサラは、大きなキャンバスに緑色のハイヒールの絵を描いた
それはミョンオを殺した犯人が履いていたものだった
さらにヘジョンがミョンオの捜索願を出したことを知り、サラは怒り狂った
警察がミョンオのことを調べると、奴からドラッグを買っていた自分も危ない
「もし警察が来たら殺してやる!」
サラはヘジョンの髪を掴んで叫んだ
チョン・ジェジュン
ゴルフリゾート代表で莫大な富を持ったチョン・ジェジュン
ジェジュンはパク・ヨンジンと学生時代から付き合っており、それはヨンジンが婚約後も続いた
全てを持っているジェジュンだが、生まれつき色盲で、彼はそのことに強いコンプレックスを抱いていた
ある日、ジェジュンのところに何者かから歯ブラシが送られてきた
それはパク・ヨンジンの娘ハ・イェソルのものだった
遺伝子鑑定の結果、ジェジュンとイェソルは99%以上の確率で、親子だということが分かった
それ以来、ジェジュンはどうしてもイェソルを手に入れたいと思うようになった
歯ブラシをジェジュンに送ったのは、ムン・ドンウンだった
ジェジュンがイェソルを自分のものにしたいなら協力する
代わりに要求することは、ただ一つだけ
何があっても、パク・ヨンジンの味方をしないこと
ドンウンは一枚の絵を渡した
それはイェソルが描いたバラの絵だったが、花の色は真っ白だった
ジェジュンの色盲は、イェソルに遺伝していたのだ
これが罠だと理解していたが、ジェジュンはドンウンの取引に乗った
チュ・ヨジョン
ソウルの総合病院の院長の息子であるチュ・ヨジョン
快活で明るく、何の憂いも持っていないように見えた
だが、ヨジョンには凄惨な過去があった
院長である父親を、患者だった快楽殺人者のカン・ヨンチョンに殺された
今でもそのトラウマが癒えず、カウンセリングを受けている
ドンウンを始めて見た瞬間から、ヨジョンは彼女に惹かれた
一緒にいる時だけは、辛い過去を忘れられた
そして、ドンウンの全身の傷跡を見た時、ヨジョンは激怒し、彼女の復讐を手助けする決意をした
2人で幸せに歩む未来は、その復讐が終わらない限りあり得ない
ヨジョンにはそのことが、よく分かっていた
ハ・ドヨン
パク・ヨンジンの夫ハ・ドヨン
韓国有数の大企業ジェピョン建設の代表
美しい妻、可愛い娘、誰もが羨む家庭
ドヨンは完璧な人生を歩んでいるように見えた
ムン・ドンウンはドヨンに近づくために、彼の趣味である囲碁を習得した
謎めいたドンウンにドヨンは惹かれた
コンビニでドンウンと一緒にいるところを撮られた写真が送られてきた
封筒には一緒にソン・ミョンオの名刺が入っていた
ミョンオに電話は繋がらなかった
ドヨンはミョンオの雇い主であるチョン・ジェジュンを訪ねた
ジェジュンの態度は友好的とは程遠かった
その時、ドヨンはジェジュンと妻のヨンジンのタバコの銘柄が、同じことに気付いた
娘のイェソルの授業参観日で、ドヨンは再びジェジュンと遭遇した
ジェジュンの意味ありげな言葉と敵対的な態度で、ドヨンはイェソルが本当に自分の娘なのかを疑うようになった
またヨンジンは娘の担任であるドンウンを異様に毛嫌いしていた
学生時代に何があったのかが、ドヨンは気になった
ドヨンはドンウンに会って、話を聞いた
ドンウンは学生時代にあったこと、ヨンジンにされたことを、全て暴露した
そして、ドヨンに写真を送ったのは自分だと明かした
ドヨンはドンウンが復讐のために、自分に接近したのだと理解した
パク・ヨンジン
パク・ヨンジンはドンウンの住所を突き止めた
そのアパートは自分が住んでいる豪邸のそばだった
ドンウンはすぐ隣に住んでいたのだ
愕然とするヨンジン
ヨンジンはドンウンの部屋に侵入した
部屋の壁や窓には、無数の写真が貼られていた
チョン・ジェジュン、イ・サラ、チェ・ヘジョン、ソン・ミョンオ、そして自分
全てが復讐相手とその関係者だ
ヨンジンは自分がまだドンウンを見くびっていたことに気付いた
彼女は本気で復讐を遂行するつもりなのだ
「私が間違っていた。あの女をいじめるんじゃなくて、殺しておくんだった」
部屋に誰かが入ってきた
ヨンジンが振り返ると、そこに立っていたのは夫であるハ・ドヨンだった
ラストシーンの説明
ドンウンはチュ・ヨジョンの家で、碁盤に碁石を置いた
全てが本格的に動き出した
パク・ヨンジンへの復讐
ムン・ドンウンの切り札の一つは、ユン・ソヒの遺体だった
ビルから落ちて死んだユン・ソヒ
家族が捜査の打ち切りを拒んだため、彼女の遺体は病院の死体安置所に2004年から保管されたままだ
ユン・ソヒを殺したのがパク・ヨンジンだと証明できれば、復讐を果たせる
法的にはもう無理だとしても、社会的には殺すことが出来るのだ
ところがチュ・ヨジョンが確認に行ったところ、遺体は消えていた
一体、どこへ消えたのか?
考えられる可能性の一つは、ヨンジンが先手を打ったという線だ
ソン・ミョンオが脅迫してきたことでヨンジンは、ユン・ソヒの遺体がいまだに保管されていることを知った
すぐに手を打たなければまずい
自分にとって致命傷になりかねない
幸い彼女には警察を動かすつてがあり、親も権力者だ
金と権力を使って、ヨンジンはユン・ソヒの家族に働きかけ、遺体を引き取らせた
もしくは密かに病院関係者に処分させたのかも知れない
もう一つの重大なカギを握るのが、ソン・ミョンオの死体である
ミョンオが殺されたことは、視聴者には明示されている
犯人は緑のハイヒールを履いていた人物
それはパク・ヨンジンだった
ヨンジンはミョンオに脅迫されていた
動機は十分だ
ミスリードの可能性もゼロではないが、順当に考えれば犯人はヨンジンだろう(絵の件からイ・サラも共犯か目撃者の可能性あり)
ミョンオの死体を見つけることが出来れば、ヨンジンを法的に裁くことが出来る
これ以上ない復讐となるだろう
そして、復讐を果たすために、もっともキーとなる人物は、ヨンジンの夫ハ・ドヨンである
ドヨンはイェソルが自分の娘ではないと察し、妻の裏切りを知った
過去のことを知り、ドンウンに対しても同情的な風に見えた
ドヨンが味方してくれれば何よりも心強い
復讐計画の決め手となるだろう
しかし、あまり期待するのは早計かも知れない
チェ・ヘジョンはハ・ドヨンのことをこう評している
”何でも自分の思い通りになると思っている悪人。たちが悪いことに、そのことを自覚していない”
仕事も家庭も趣味も、全てに完璧を好むドヨン
娘が実の子ではない
妻が殺人犯
そのようなことが発覚すれば、ハ・ドヨンが受けるダメージは計り知れない
完璧な自分の人生が、崩壊しかねないスキャンダルだ
ドンウンはドヨンが味方してくれることを期待している様子だった
だが、いざとなった時、本当にドヨンが味方になってくれるのか?
むしろ敵に回るのではないのか?
その危険性は否定できないだろう
また気になるのはヨンジンの反撃だ
ヨンジンはドンウンへの対抗手段として、彼女の母親に目をつけた
自分を捨てた母親
彼女が再び目の前に現れたら、ドンウンは平静でいられるのだろうか?
シーズン2は?
ムン・ドンウンの計画は、パク・ヨンジンを友人や家族から孤立させること
そして、彼女を社会的に殺し、生き地獄を味わわせることだ
計画は順調に進んでいるように見えるが、いくつかの不安要素があるのも確かだ
シーズン2(パート2)は2023年3月に配信が予定されている
脚本家のキム・ウンスクは「パート2は今まで絡ませておいたすべての関係が雪だるま式に転がって大きくなる。痛快な楽しみがあるはず」とインタビューで答えている
相当のカタルシスが期待できそうだ
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