映画「太陽を盗んだ男」ネタバレ感想 日本映画の奇跡的な名作!!

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Netflixであの伝説的超傑作「太陽を盗んだ男」が配信開始!!

うおおおおおっ、最高すぎる
さすが怖いもの知らずのNetflixだぜっ!!

さっそく見たけど、やっぱり凄い
個人的な生涯の10本には必ず入る1本
こんな映画が成立したことが、奇跡のように思える
物理教師の城戸誠は原爆を作り、日本政府を脅すが…………
沢田研二演じる城戸誠は永遠のヒーロー
そのクールさ、格好良さ、無邪気さ、弱さ、愚かさ
全てが胸に迫る
最強の敵となる菅原文太演じる山下警部も格好いい
特筆すべきは展開の早さ
バスジャック、プルトニウム強奪、原爆製造、大掛かりなカーチェイス
めちゃくちゃテンポがいい
とにかく何もかもが規格外
反社会的な内容なのに、スピーディーなアクション・エンターテイメント
こんな化け物じみた傑作、二度と現れないだろう
日本映画界に輝く金字塔
まさしくオンリーワンの作品だ


予告編

作品情報
作品名「太陽を盗んだ男」
監督:長谷川和彦
キャスト:沢田研二、菅原文太、池上季実子、北村和夫、神山繁、佐藤慶
上映時間:147分
製作国:日本(1979年)

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ざっくりあらすじ

中学校の物理教師である城戸誠は、原子力発電所からプルトニウムを強奪し、1人で日本政府へ戦いを挑むが…………

感想(ここからネタバレ)

久々に見たけど、マジで最高!!
今見てもやっぱり凄い

プルトニウム強奪

城戸誠は中学校の物理教師
いつも眠そうで生徒からは、無気力な教師と思われていた
だが、誠はひそかに東海村の原子力発電所から、プルトニウムを奪う計画を立てていた

誠は交番の警官から拳銃を盗んだ
いよいよ決行の時
原子力発電所に誠は侵入
警備員の妨害にあったが、見事にプルトニウムを手に入れた

誠はアパートの自室で原爆の製造に取り掛かった
被爆のリスクがある危険な作業だ
長い工程を経て、何とか自家製の原爆を完成させた
誠はその原爆を武器に、日本政府に戦いを挑むが…………

長谷川和彦

愛称「ゴジ」
水谷豊主演の「青春の殺人者」で監督デビュー
こちらも超傑作
デビュー作から緻密な構成と演出が冴えまくり
ゴダイゴの曲も良かった
衝撃の一作!!

監督作品は「青春の殺人者」と「太陽を盗んだ男」のたった2本
今は雀士としての方が有名かも知れない
長谷川監督、「連合赤軍」をずっと待ってます!!

城戸誠

中学の冴えない物理教師、城戸誠
だが、実はプルトニウムを強奪し、原爆を製造する計画を着々と立てている
過去はいっさい描かれない

城戸誠は悪であり、最高のヒーローである
その危険さ、クールさ、抜きんでた頭脳、強さ、弱さ、無邪気さ、愚かさ、孤独
こんなキャラクター、見たことがない

何故、城戸誠は悪の道に走ったか
凡作だと可哀想な生い立ちや、同情すべき過去などが描かれるだろう
そういった描写は全くなし
映画の冒頭から、城戸誠はである
それが潔い
言い訳はいっさいしないのだ

動機はハッキリとは描かれていない
だが、言葉足らずにもなっていない

満員電車
学校での授業
繰り返される日常
穏やかだが何もない毎日

そうしたカットを積み重ねることで、浮き彫りになる閉塞感
この息詰まった世界をぶち壊したい
そんな気分になることは、誰にだってあるだろう
城戸誠はそれを、映画の中でやってくれたのだ

演じるのが当時、人気絶頂だったジュリーこと沢田研二というのも凄い
トップアイドルにこんな危険な男を演じさせるとは

地味で冴えない物理教師
原爆製造に熱中する無邪気な姿
時折見せる危険な眼差し

様々な姿を見事に演じている

山下警部

丸の内警察署捜査一課に所属
バスジャック事件で城戸誠と知り合う
後に誠は山下を、交渉相手に指名する

バスジャック事件で体を張って、自分や生徒たちを守ってくれた山下警部
城戸誠は彼に憧れを抱いた
山下は本物のヒーローだったのだ
自分には到底まねできない
この作品は自らヒーローを殺す男の物語でもある

演じる菅原文太はさすがの名演
特にラストの屋上でのエネルギッシュな演技が凄い
もはや怪演と言っていいほど
山下警部を主役にしても、普通に映画やドラマが出来そうだ

原爆

この映画の大きな見せ場の一つは、原爆製造の過程である
実にじっくりと丁寧に描いている
爆弾が完成するまでを、ここまで丹念に描いた映画を見たことがない
動きの少ないくだりだが、全く退屈しない
むしろ模型を作っているような楽しさがある
原爆が完成した瞬間は、劇中の城戸誠のように喝采をあげたくなった

秀逸だったのは誠が目を離したすきに、愛猫が金属プルトニウムの欠片を口にして死亡する場面
これはお遊びではない
とてつもなく危険な代物なのだということを思い知らされる

「ナイター中継を最後まで放送しろ」
「ローリングストーンズの日本公演を実現しろ」

原爆を盾に日本政府に様々な要求をする誠
ある意味、痛快な場面だ
この原爆があれば何でも実現できる
まさにこの原爆は魔法のランプであり、聖杯である
凄まじい万能感
だが、誠は自分が何をしたいのか分からなくなってしまう

エンターテイメント

この「太陽を盗んだ男」は日本映画としては珍しい大スケールのアクション映画となっている

バスジャック
原子力発電所でのプルトニウム強奪
首都高でのカーチェイス

大がかりな見せ場がいくつも用意されている
原爆で日本政府を脅迫する男という反社会的な内容
それを大スターを主役にして、エンターテイメントとして昇華してしまったのが素晴らしい

長谷川監督の演出はよどみなく、物語はつねに前に進んでいく
かったるいシーンなんて入れたくない
そんな思いが伝わってくる

またこの作品は音楽が素晴らしい
あのBGMを聞くと胸がときめく
さすが庵野秀明監督が「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」で使っちゃうわけだ

規格外

この映画、とにかくヤバい
色々と問題のあるシーンが多すぎる

皇居へのバス突入(ゲリラ撮影)
城戸誠の原爆を抱えての国会議事堂侵入(ゲリラ撮影)
日本橋(渋谷という設定)のビルからの一万円札ばらまき(ゲリラ撮影)
首都高でのカーチェイス(ゲリラ撮影)

逮捕者が何人も出て、相米慎二は「逮捕され要員」として待機させられたという
無茶苦茶すぎる(笑)
完成したのがまるで奇跡のようだ
その甲斐もあって、画面から並々ならぬパワーとエネルギーが溢れている
こんな映画、二度と現れないだろう

確かに色々と不謹慎な作品だ
しかし、映画とは元々そういうもの
見たい人がお金を払って見に行く
テレビドラマとは違うのだ
こんな骨太で毒のある日本映画が少なくなってしまった

青春映画

「太陽を盗んだ男」は個人的には青春映画である

暗い情熱
反抗心
純粋さ
愚かさ

デビュー作の「青春の殺人者」もそうだが、長谷川和彦ほど青春というものの正体を的確に描く監督を知らない
だからこそ城戸誠にここまで惹かれるのだろう
自分の姿を彼の中に垣間見るからだ
長谷川監督の作品はいつも、どこか切ない

まとめ

久々に「太陽を盗んだ男」を見て大興奮
Netflix、ありがとう
自分にとってはかけがえのないオンリーワンの作品
これからも何度も見ることになるだろう


Taiyô wo nusunda otoko (1979) on IMDb


Rotten tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/taiyo_o_nusunda_otoko
allcinema
https://www.allcinema.net/cinema/146864

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