Netflixオリジナルのホラー
「バード・ボックス」では見てはいけない恐怖が描かれた
今度は音を立ててはいけないという斬新な設定!!(それって「クワイ〇ット・プレイス」でやったんじゃ………………
実力派の俳優
荒廃した世界
音を立ててはいけないという緊迫感
かなり楽しめるホラーとなっている
90分でサクッと見れるのもいい
恐ろしいのはこんな良質のホラーが、普通にNetflixで配信されること
映画館でやる低予算ホラーより、こちらの方が金がかかってそうだ
ホラーやスリリングな映画が好きな人は、見ない理由がない
大きな音量で見るとさらに楽しめるだろう
予告編
作品情報
作品名「ザ・サイレンス 闇のハンター」(原題The Silence)
監督:ジョン・R・レオネッティ
キャスト:スタンリー・トゥッチ、キーナン・シプカ、ミランダ・オットー、ジョン・コーベット
上映時間:90分
製作国:アメリカ、ドイツ(2019年)
ざっくりあらすじ
音を感知する獰猛な飛行生物が世界を覆った。生き残る唯一の方法は音を立てないこと………………
感想(ここからネタバレ)
タイトルからてっきりスタンリー・トゥッチが闇のハンターで、モンスターを狩る映画かとばかり………………
音を立てるな!!
ペンシルベニア州で洞窟調査チームは深い鉱山を発掘していた
だが、そこにいたのは恐ろしい獰猛な飛行生物だった
それらは研究者たちに襲いかかり、そのまま大都市へと散っていった
アリーは16歳の少女で3年前に事故で聴覚を失った
父のヒューと母のケリー
そして、弟と祖母の4人家族
耳の聞こえないアリーを心配して両親は過保護なところがあるが、仲のいい家族だった
その夜、謎の飛行生物に人間が襲われているという緊急のニュースが報じられた
ベスプと呼ばれるその生物は音に反応するという
静かにして家から出ないように政府は呼びかけた
騒々しい街中にいる方が危険だ
ヒューの幼馴染グレンの提言で、一家は街から静かな郊外に脱出することに決めた
彼らは2台の車で出発した
道路は激しく渋滞していた
やむを得ず彼らは未舗装の道を進んだ
いきなりシカの大群が現れた
前を走っていたグレンの車がそれを避け、傾斜を転がった
グレンは潰れた車の中に閉じ込められた
何とか助けようとするヒューにグレンは、自分を置いて家族と去るように告げた
どこかでドアをこじ開ける道具を探してこよう
ヒューたちは車に戻った
愛犬がさかんに吠えている
車の窓に凄まじい勢いで何かがぶつかった
ベスプだった
ヒューたち一家はいつの間にか、無数のベスプに囲まれていた………………
登場人物
ヒュー
アリーの父親
穏やかな性格
家族を守るために、時に心を鬼にする
演じるのはスタンリー・トゥッチ
アリー
16歳の少女
3年前の事故で祖父母と共に聴覚を失った
演じるのはキーナン・シプカ
監督
ジョン・R・レオネッティ
「死霊館」や「インシディアス」などジェームズ・ワン監督と組んで様々なホラーを撮影
代表作
「アナベル 死霊館の人形」
傑作ホラー「死霊館」のスピンオフの監督を担当
クワイエット・プレイス
この「ザ・サイレンス 闇のハンター」のあらすじを聞いて、多くの人が思っただろう
それって「クワイエット・プレイス」のパクリじゃないの?
昨年、エミリー・ブラント主演でスマッシュヒットを記録したサスペンスホラー
「決して音を立ててはいけない」という設定が似ている
しかし、「ザ・サイレンス 闇のハンター」の原作は2015年に出版
本作の撮影も「クワイエット・プレイス」発表前の2017年にスタートしている
この作品が劇場ではなくNetflixの配信になったのは、「クワイエット・プレイス」の存在があったからかも知れない
ちなみに「クワイエット・プレイス」主演のエミリー・ブラントは、何とスタンリー・トゥッチの義理の妹である
スタンリー・トゥッチ
様々な個性的なキャラクターを演じた名脇役
大好きな俳優である
どちらかというとあくの強いキャラクターを演じることの多い印象だが、本作では家庭的な良きお父さん役
ホラー映画にこんな上手い役者が主演とは豪華すぎる
代表作
「ターミナル」
トム・ハンクスとスピルバーグ監督の3度目のタッグ
やむを得ぬ事情で空港から出られない男
スタンリー・トゥッチはトム・ハンクスと対立する空港の警備主任を憎々しげに演じる
「プラダを着た悪魔」
アン・ハサウェイとメリル・ストリープが共演
スタンリー・トゥッチはカリスマ編集長の右腕ナイジェルを強烈なインパクトで演じ、アカデミー助演男優賞にノミネートされた
家族
この「ザ・サイレンス 闇のハンター」ではアンドリュース一家のサバイバルが描かれる
耳の聞こえないアリー
優しい両親
ちょっと生意気な弟
愛情深い祖母
このアンドリュース一家がとても暖かい家族で、見ていて応援したくなること間違いなし
おかげで次々に訪れる危機に手に汗握ることとなった
こういった作品に特有の他者との関わりや醜い争いはあまり描かれないため、それを物足りなく感じる人はいるかも知れない
ベスプ
この作品の真の主役であるベスプ
目が見えず音で感知し襲ってくる
また凄まじい繁殖力で数を増やしていく
モンスターとしてのインパクトは大したことないが、とにかく数が多い
一匹一匹はそこまで強くないという匙加減が絶妙
状況次第では反撃が可能
音を立てられないという緊迫感が、物語を盛り上げる
カルト教団
本当に恐ろしいのは人間
こういった作品ではお約束である
アリーの並外れた感知力に目をつけたカルト教団
彼女をさらおうと一家を襲ってくる
襲撃場面のアイディアが面白い
隠れ家の窓にスマホやタブレットを貼り、音を鳴らせてベスプに襲わせる
そんな方法があったのかと敵ながら感心した
自己犠牲
この作品では人間の醜い部分はあまり描かれない
むしろ印象に残るのは、愛する人や家族を守ろうとする自己犠牲の心である
車に閉じ込められたヒューの親友グレン
ヒューたち一家をベスプから救うため、銃を撃って奴らを引き付け絶命した
カルト教団にさらわれそうになったアリー
祖母はアリーを守るために、教団の男たちにしがみつき大声を上げて、自分もろともベスプに襲わせた
甘いかも知れないが、こういった勇気や善意に素直に感動した
そのためホラー映画にも関わらず、後味のいい作品となっている
まとめ
上手い俳優
サスペンス
家族愛
テンポのよさ
かなり楽しめる作品だった
個人的には「バード・ボックス」よりも好み
名作というほどではないが、良作といっていいだろう
それにしてもNetflixがホラー映画に本腰を入れたら、大変なことになりそうだ
今後が楽しみ
Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/the_silence_2019
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コメント
細かいんだけど、聴覚を失った人はあんなにまともに発音できないと思うんだよね。
コメント、ありがとうございます
それに関しては映画的嘘というやつなのかな?
もしくは生まれつきの障害ではないので、それほど影響がないんでしょうか