Netflixオリジナルのインド映画
すみません
インド映画、舐めてました！！
知的な脚本
魅力的なキャスト
洗練された演出、撮影、カット割り
全てにおいてレベルが高い！！
ハリウッド映画に比べても全く遜色ない
むしろこのレベルの作品がどれほどあることか
起業を試みる若者たちの友情と成功と挫折
この作品には心がある
爽やかな気分で見終えることが出来た
良質な作品を見たい人にはおススメ
予告編
作品情報
作品名「アップスタート」（原題Upstarts）
監督：ウダイ・シン・パワール
キャスト：プリヤンシュ・ペインユリ、チャンドラチュール・ラーイ、シャダブ・カマル、ラジーヴ・シッダールタ、シータル・タークル
上映時間：112分
製作国：インド（2019年）
ざっくりあらすじ
大学を卒業した友人3人組は会社を立ち上げるが、道のりは困難だった………………
感想（ここからネタバレ）
こんな洗練された作品も作れるとは
インド映画のクォリティ、マジで半端ない！！
起業
アイディアマンのカピル
完璧主義の技術屋ヤシュ
人を惹きつける魅力のあるビナイ
3人は大学からの親友同士
いつも集まって馬鹿をやっていた
ある日、カピルがボランティアに行った村で、一人の老人が倒れた
助けようにもその村には薬すらなかった
その老人はカピルの腕の中で亡くなった
薬があれば救うことが出来た
カピルは都市から辺境の村へ、薬を移送するシステムを考案する
携帯のアプリで誰もが薬を自宅まで注文できるのだ
3人は今の仕事を辞め、会社を立ち上げた
注文は順調だった
しかし、資金がすぐに底をついた
人の役に立ちたい
そのためには金が必要だ
会社は完全に行き詰った
もう諦めかけていた時、カピルはヴィールという青年と出会った
ヴィールはたばこ王の父親を持つ御曹司で、自分でも何かをやりたがっていた
カピルはヴィールに自分の会社への投資を頼み込むのだが………………
3人組
アイディアマンのカピル
会社の成功に情熱を燃やす熱い男
技術屋のヤシュ
神経質で完璧主義
父親も祖父もパーキンソン病を発症し、自分もそうなるのではないかと恐れている
自由人のビナイ
恋人と駆け落ちしようとするが失敗
お気楽な性格だが、人を惹きつける魅力を持つ
この3人がすこぶる魅力的
それぞれの苦手なところを補い合って、会社を盛り上げていく
しかし、会社が成功し大きくなることで、3人の心にスレ違いが生じてくる
成功
人の役に立ちたい
3人は会社を立ち上げるが、なかなか軌道に乗らない
資金が底をつき、諦めてアメリカへ渡ろうとするカピル
だが、資産家の御曹司ヴィールと出会ったことで、ツキが巡ってくる
「キャリー・カロ」と名付けた会社
この会社が成功し大きくなっていく過程は痛快
最初は3人だけだったのが、大勢の従業員を抱えて、一流のオフィスを構える大企業へと発展していく
人の役に立てたいと作った会社
しかし、カピルは会社を大きくすることに夢中になっていく
会社を続けていくには金が必要なのだ
生真面目なヤシュと、金や出世に興味のないビナイ
カピルと二人の間に溝が出来ていく
そして、カピルが最初の理想より金を優先するようになった時、ヤシュとビナイは会社を辞める
現実か
理想か
胸が痛くなるようなテーマである
誰もが社会で直面したことがあるだろう
1年後、キャリー・カロは大きく成長し、CEOとして時の人となったカピル
だが、華やかな立場にいながら、どこか満たされない表情だった
もうヤシュもビナイもそばにいない
全てが金を中心に動いている
一方、ヤシュは病気の発症を恐れ、どこに勤めても長続きせず、酒浸りになっていた
いつの間にか勝者と敗者に分かれた3人
もう昔の3人ではいられないのだ
最後に残ったもの
自分が立ち上げた会社は巨大になり、もう自分の物ではなくなった
カピルはようやく自分が見失っていたものを思い出す
会社を去るカピル
その表情は何かから解放されたような笑顔だった
カピル、ヤシュ、ビナイ
3人の道はまた一つに繋がる
ビナイが2人に言う
「大きな空と、安っぽい酒と、バカな友人
他に何がいる？」
まとめ
成功と挫折
3人の友情が胸を打つ
本当にエモーショナルな作品だ
少し中だるみは感じたが、ほぼ文句ない見事な出来栄え
多くの人がこの作品に共感できるだろう
人間に真摯に向き合った良作
Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/upstarts
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