【興行成績】なぜディズニーの「ウィッシュ」は爆死したのか!?

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2023年11月22日、ディズニーの「ウィッシュ」が全米で公開された

ウォルト・ディズニー・カンパニーの創立100周年を記念して製作された、ディズニーの長編アニメーション
どんな願いも叶うと言われている “ロサス王国”
17歳の少女アーシャは、そんな王国の隠された秘密を知ってしまい…………
日本での公開は2023年12月15日

今まで数々の大ヒット作を送り出してきたディズニーの記念碑的作品である「ウィッシュ」
大ヒット、間違いなし!!
ところが「ウィッシュ」は興行的に苦戦しているという
一体、何が起こったというのか?

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「ウィッシュ」

どんな“願い”も叶うと言われている “ロサス王国”
そんな魔法の王国に暮らす17歳の少女・アーシャの願いは、100歳の誕生日を迎える祖父の願いが叶うことだった
だが、全ての願いは実は国王のマグニフィコが独占していた
その衝撃の真実を知ってしまったアーシャは、夜空の星にみんなの願いを取り戻したいと祈った
すると空から、魔法の力をもった願い星のスターが舞い降りてきて…………

アーシャを演じるのはアリアナ・デボーズ
マグニフィコ王はクリス・パイン
ヤギのバレンティノはアラン・テュディック
脚本はジェニファー・リーとアリソン・ムーア
監督はクリス・バックとファウン・ヴィーラスンソーン

「ウィッシュ」ミュージッククリップ「ようこそ!ロサス王国へ」Performed by 生田絵梨花|12月15日(金)劇場公開!

オープニング成績

「ウィッシュ」はアメリカでは感謝祭初日である11月22日に、3,900の劇場で公開された
興行収入は4,500万〜5,000万ドルが見込まれていた
「ウィッシュ」の最初の週末の成績は1,950万ドル(5日間合計3,170万ドル
「ハンガー・ゲーム0」「ナポレオン」に次ぐ3位で、関係者の予想を大きく下回った

「ウィッシュ」の製作費はおよそ2億ドルといわれている
SCREEN RANTによると少なくとも3億7,000万ドル以上の収益を上げなければ赤字
これだけの話題作が爆死した理由は何だったのか?

ストライキ

全米映画俳優組合(SAG-AFTRA)のストライキ終了は、「ウィッシュ」公開のわずか2週間前だった
本来は「ウィッシュ」ほどの大作となると、キャストたちが長期間に渡って映画の宣伝をするものだ
ストライキが終了すると、クリス・パインはいくつかのTV番組に出演し「ウィッシュ」をアピールした
しかし、時すでに遅かったのかも知れない
ストライキのために「ウィッシュ」は、十分な宣伝が行えなかった

ライバル

ジョーカーで話題を集めたホアキン・フェニックス主演の「ナポレオン」は、「ウィッシュ」と同じ日に公開された
確かにフランス最大の征服者を描いた作品とファンタジックなアニメーション・ミュージカルでは、客層が全く違うかも知れない
だが、結果として「ナポレオン」は2位で、「ウィッシュ」は3位だ
さらには公開2週目の「ハンガー・ゲーム0」が1位を維持して、粘り強さを見せている

「アナと雪の女王」「美女と野獣」など、多くのヒット作を生み出してきたディズニー
「ウィッシュ」も初登場1位を獲得すると、多くの関係者が考えていた
けれど、まさかの3位
以前では考えられなかったことだ

批評家のレビュー

それでも作品の評判が良ければ、まだ巻き返しは可能だろう
しかし、「ウィッシュ」への批評家の評価は厳しかった
現時点のロッテントマトの批評家支持率は49%
観客支持率は81%と悪くはないが、IMDbのスコアは5.9/10と芳しくない

多くの批評家は「ウィッシュ」はディズニーの過去の名作の焼き直しで退屈だったと主張した
この結果を見てディズニーファンの中にも、劇場に足を運ぶのを思いとどまった人々がいたのかも知れない
少なくとも口コミはあまり期待できなさそうだ

ディズニーの低迷

ディズニーは新型コロナウィルスのパンデミックの後、ヒット作の公開に苦戦している
特に2023年は厳しい年だった
「アントマン&ワスプ:クアントマニア」は批評家から酷評され、興行収入が損益分岐点に届かなかった数少ないマーベル映画となった
「リトル・マーメイド」はアメリカではヒットしたが、それ以外の国、特に中国では苦戦した
「マイ・エレメント」は最終的に4億9,590万ドルと健闘したが、製作費が2億ドルと高額だったため、大ヒットとはいかなかった
「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」は3億ドルという破格の製作費に対し、興行収入は3億8,400万ドルで「ジョン・カーター」以来、最大の爆死映画とみなされた
「ホーンテッドマンション」は製作費1億5,000万ドルに対して、興行収入は全世界で1億1,800万ドルと惨憺たる爆死
大ヒットといえる作品がひとつもなく、ほとんどが赤字だった

2023年6月30日、ついに「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」が日米で同時公開された 「インディ・ジョーンズ」シリーズの第5作 ...

「ムーラン」「ソウルフル・ワールド」「あの夏のルカ」
2020年の新型コロナウィルスによる世界的な映画館閉鎖に対抗して、ディズニーはストリーミングサービスDisney+で新作映画を公開した
しかし、劇場再開後、その戦略は裏目に出た
現在、ディズニーのアニメーション映画のために入場料を払ってまで、劇場に足を運ぶ人は少ない
多くの人々がDisney+に追加されるのを待っている
観客はディズニー作品を配信で見ることに、慣れてしまったのだ
そして、実際に「ウィッシュ」もそれほど待つことなく、Disney+で見られるようになるだろう
ディズニーはパンデミック前の栄光を、いまだ取り戻せていない

ディズニーの今後

ディズニーは「アナと雪の女王3」の公開日が決定する前に、「アナと雪の女王4」の製作にゴーサインを出した
「インサイド・ヘッド2」は2024年6月14日に公開
「トイ・ストーリー5」と「ズートピア2」も開発中
どうやらディズニーは過去の大ヒット作の続編に、活路を見出しているようだ
かなり後ろ向きな気もするが、果たしてどういう結果になるのか
今後を見守りたい

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