【興行成績】なぜ「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」は爆死したのか!?

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2023年6月30日、ついに「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」が日米で同時公開された

「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」本予告編【インディが人生をかけて探し求めた秘宝“運命のダイヤル”とは…】6月30日 全世界同時公開!

「インディ・ジョーンズ」シリーズの第5作
監督はスティーブン・スピルバーグから、「LOGAN ローガン」や「フォードvsフェラーリ」のジェームズ・マンゴールドに託された

あの大人気シリーズ「インディ・ジョーンズ」の15年ぶりとなる待望の最新作
大ヒット間違いなし!!
ところが「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」は興行的に苦戦しているという
一体、何が起こったというのか?

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「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」

1944年、考古学者のインディ・ジョーンズは友人の考古学者バジルと共に、ナチスが略奪した秘宝「ロンギヌスの槍」を奪還しようとしていた
そこで偶然インディは、ナチスの科学者フォラーが見つけたもう一つの秘宝「アンティキティラのダイヤル」を手に入れる
その秘宝を手に、インディはナチスが乗る列車から脱出した

時は過ぎて1969年
世間はアポロ計画の月面着陸に沸き立っていた
生徒たちは誰も考古学に興味を持っていない
インディは寂しく大学を定年退職した

そんなインディの前にバジルの娘ヘレナが現れた
ヘレナはかつて手に入れた「アンティキティラのダイヤル」の調査を、インディに依頼する
その頃、元ナチスの科学者フォラーも、インディに奪われたダイヤルを取り戻すべく動き出していた…………

インディ・ジョーンズを演じるのはハリソン・フォード
ヘレナ・ショーはフィービー・ウォーラー=ブリッジ
ユルゲン・フォラーはマッツ・ミケルセン
監督はジェームズ・マンゴールド

オープニング成績

「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」はアメリカでは6,000万〜6,500万ドル、全世界では1億4,000万ドルの興行収入が予想されていた
そして4,600の劇場で公開された北米では、1位を獲ったものの予想最低ラインの6,000万ドル
全世界では予想より低い1億3,000万ドルだった

この「運命のダイヤル」の製作費は3億ドル以上といわれている
通常の映画の損益分岐点は製作費の約2倍
「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」が6億ドルを稼ぐ可能性は、現時点ではほぼ絶望的だ
ちなみに全世界で1億3,000万ドルという数字は、2023年6月16日に公開され爆死とみなされている「ザ・フラッシュ」の1億3,900万ドルより低い
これだけの話題作が爆死した原因は何だったのか?

「ザ・フラッシュ」は2023年6月16日に、日米で同時公開された DCコミックスの地上最速のヒーロー、フラッシュを主人公に描くSFアク...

インディ・ジョーンズの人気

考古学者インディ・ジョーンズは映画史上もっとも愛されているキャラクターの1人である
多くの映画ファンの胸にインディの活躍は、強く刻まれているだろう

しかし、若い観客はどうか?
同じようにインディに、特別な想いを抱いているだろうか?
データでは最初の週末の観客の大多数(58%)が、35歳以上だったことが確認されている

主役のハリソン・フォードもすでに80歳
アクション映画の主役としては、もう最盛期を過ぎている
「インディ・ジョーンズ」シリーズは映画史での功績は疑いようがないが、すでに旬を過ぎたシリーズなのだ
この最新作に必要なのは、若い観客を取り込む努力をすることだった

「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」

2008年に公開されたシリーズ第4作「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」
この作品は北米のオープニング成績が約1億ドル
最終的には全世界で7億9065万ドルというシリーズ最高の興行収入だった

しかし、一方で映画の評価は芳しくなかった
ロッテントマトの批評家支持率は77%と悪くないが、観客支持率は55%とシリーズ最低
IMDbのスコアも6.2/10と低調
これまで通りの観客の支持を得られなかった

「クリスタル・スカルの王国」がシリーズに与えたダメージは無視できない
この作品が原因で、インディの新作に観客の足が遠のいたとしても仕方がないだろう

微妙な評価

現時点での「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」のIMDbのスコアは6.9/10
ロッテントマトの批評家支持率は68%、観客支持率は88%
シネマスコアの評価は「B+」だった

決して悪い評価ではないのだが、抜きんでて良いわけでもない
これでは口コミによる伸びは、あまり期待できないだろう
ただし、前作より観客の支持が高いのは明るい材料である

中国

中国の映画市場は世界最大である
そのためハリウッドの超大作も無視できない
しかし、「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」は中国で盛大に爆死した
そのオープニング成績はたった230万ドル(ちなみに日本は470万ドル)
アナリストの予想は最初から低いものだったが、それをさらに下回った

なぜ中国でこれほどの爆死をしたのか?
それは「インディ・ジョーンズ」シリーズの過去の4作は、中国では公開されなかったからだ
中国の観客にとって「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」は、80歳のハリソン・フォードが主演するアドベンチャー映画にすぎない
関心を持てという方が無理だろう
中国での不発も「運命のダイヤル」にとって、大きな痛手となった

ディズニー

「バズ・ライトイヤー」、「ストレンジ・ワールド」、「ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー」、「マイ・エレメント」
ディズニーの興行収入はここのところ、低迷を続けている
あのピクサーやマーベル・スタジオですら苦戦しているのだ

「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」はディズニーがルーカスフィルムを買収して、初のインディ・ジョーンズ映画
製作費も3億ドル以上と、かなり力が入っている
しかし、悪い流れを変えることは出来なかったようだ
ディズニーの低迷は今後も続くのかも知れない

続編の難しさ

昨年、トム・クルーズの「トップガン マーヴェリック」は、全世界で14億9,600万ドルと大ヒットした

やはり人気作の続編はヒットが約束されているのか?
だが、決してそんなことはない
「ターミネーター ニュー・フェイト」、「メン・イン・ブラック インターナショナル」、「X-MEN:ダーク・フェニックス」、「ランボー ラストブラッド」
これまで多くの続編が爆死している

では何故「トップガン マーヴェリック」は大ヒットしたのか?
それは単純に作品の出来が良かったからである
IMDbのスコアは8.3/10
ロッテントマトの批評家支持率は96%、観客支持率は99%
圧倒的な高評価だ

シリーズに興味のない若い観客も、作品の評判が良ければ劇場に足を運ぶ
「トップガン マーヴェリック」はそれを証明した
しかし、「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」には、残念ながら無理だったようだ

「トップガン マーヴェリック」、「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」、「THE BATMAN-ザ・バットマン-」、「アバ...
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