【興行成績】なぜ「ザ・フラッシュ」は爆死したのか!?

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「ザ・フラッシュ」は2023年6月16日に、日米で同時公開された

映画『ザ・フラッシュ』ファイナル予告 2023年6月16日(金)世界同時公開

DCコミックスの地上最速のヒーロー、フラッシュを主人公に描くSFアクション・エンターテイメント
マイケル・キートンがバットマン役で復帰するニュースや、スーパーガールが登場など話題性も十分
史上最高のスーパーヒーロー映画の一つと、前評判も高かった
これは大ヒット、間違いないだろう
多くの人がそう思った

ところが「ザ・フラッシュ」は興行的に苦戦しているようなのだ
一体、何が起こったというのか?

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「ザ・フラッシュ」

スピードフォースと呼ばれる次元から力を引き出し、超高速で移動ができるフラッシュことバリー・アレン
バリーはその力を使って、幼い頃に亡くした母と無実の罪を着せられた父を救うために、過去にさかのぼる
過去を改変して現在に戻ったバリーは、両親との幸せな生活を手に入れた

ところが何かがおかしかった
改変した世界にはスーパーマンやワンダーウーマン、アクアマンなどは存在しなくなっていたのだ
そしてバットマンは別人になっていた
驚愕するバリー

さらに、かつてスーパーマンが倒したはずのゾッド将軍が、大軍を率いて地球に襲来してきた
バリーは異世界のバットマンやスーパーガールの力を借りて、人々を救おうとするが…………

フラッシュ/バリー・アレン役は「ジャスティス・リーグ」から引き続きエズラ・ミラー
スーパーマンの宿敵ゾッド将軍は再びマイケル・シャノン
スーパーガール役には新鋭のサッシャ・ガジェ
そしてマイケル・キートンが約30年ぶりにバットマン役に復帰
監督は「IT イット “それ”が見えたら、終わり。」のアンディ・ムスキエティ

興行成績

「ザ・フラッシュ」はアメリカでは4,232の劇場で公開され、6,800万〜8,500万ドルの興行収入が見込まれていた
そしてアメリカでは1位をとったものの、オープニング成績は5,510万ドル
全世界では1億3,010万ドルと、予想を大きく下回った

この映画の製作費は2億2,000万ドル、さらには宣伝に1億ドルが費やされたといわれている
通常の映画の損益分岐点は、製作費の2倍程度
明らかにスタジオの期待を裏切る結果となった
これだけの話題作が爆死した原因は何だったのか?

エズラ・ミラー

複数回の逮捕や暴行容疑、脅迫、薬物所持、窃盗罪
バリー・アレンを演じるエズラ・ミラーは、次々と問題を引き起こした
そのためワーナー・ブラザースはロサンゼルスのプレミアへの出席を除いて、ミラーをほとんど宣伝に関わらせなかった

本来ならエズラ・ミラーをフラッシュ役から降板させることが、最善だっただろう
しかし、ミラーの出演シーンは多く、これだけの大作を撮り直すことは不可能だった

今や誰もがネットで情報を入手できる時代だ
人々を騙したり誤魔化したりするのは困難である
エズラ・ミラーの悪評は世間に知れ渡った
そんな俳優が演じるスーパーヒーローに、誰が好感を持てるだろうか?
ミラーへの人々の嫌悪感が興行成績においても、マイナスに働いたのは間違いないだろう

微妙なレビュー

ジェームズ・ガン監督は本作を、「史上最高のスーパーヒーロー映画」の一つだと称賛した
あのトム・クルーズも監督のアンディ・ムスキエティに電話して、「ザ・フラッシュ」を絶賛したという
そのように公開前の前評判はかなり高かった

しかし、蓋を開けてみると、ロッテントマトの批評家支持率は66%、観客支持率は84%
シネマスコアはB
スーパーヒーロー映画としては悪くはないが、かなり平凡な評価となってしまった
これでは口コミによる動員数の伸びは期待できないだろう

「スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース」

アメリカで6月2日に公開された「スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース」は、予想を上回る驚異的な興行収入を上げた

この映画の製作費は1億ドルだが、興行収入はすでに5億ドルを超えている

「ザ・フラッシュ」が公開された週は、「スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース」は3週目だったが、いまだに2,780万ドルと好成績で3位だった
スパイダーマンとフラッシュ
スーパーヒーロー映画対決で、どちらに軍配が上がったかは、誰の目にも明らかだろう
「ザ・フラッシュ」は公開時期を間違えた

DCU

「ザ・フラッシュ」は「DCエクステンデッド・ユニバース」(DCEU)の12作目の作品である
そしてジェームズ・ガンはDCEUをリセットし、新たに「DCユニバース」(DCU)として生まれ変わらせると発表している
その最初の作品が2025年公開予定で、ジェームズ・ガン自らが監督する「スーパーマン:レガシー(原題)」だ

熱心なファンの興味は、すでにDCUへと移っている
言ってしまえば「ザ・フラッシュ」は、DCEUの消化試合のようなものだ
人々は新しいスーパーマン、新しいユニバースを待ち望んでいる

「スーパーマン:レガシー」がよっぽど酷い出来でなければ、成功する可能性は高いだろう
そして、DCEUの最期の3本「ザ・フラッシュ」「ブルービートル (原題)」「アクアマン・アンド・ザ・ロスト・キングダム (原題)」は、正直かなり厳しそうだ
これらの作品はDCの今後において、重要ではないとすでに知れ渡っている
「ザ・フラッシュ」には最初から、逆風が吹いていたのかも知れない

スーパーヒーロー映画の疲れ

2023年、実写のスーパーヒーロー映画はすでに「アントマン&ワスプ:クアントマニア」「シャザム!〜神々の怒り〜」「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME 3」、そして「ザ・フラッシュ」と4本が公開されている
その内、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー以外は、全て爆死とみなされている

DCの映画も「ブラックアダム」「シャザム!〜神々の怒り〜」「ザ・フラッシュ」と爆死続きだ
好調だったマーベルも、最近は少し怪しくなってきた
人々はすでにスーパーヒーロー映画に飽きてきている
公開すればヒットして当たり前というのは、もう過去の話なのだ

とはいえスパイダーマンやガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのように、観客の支持を得た作品は今でも十分にヒットをしている
結局、「ザ・フラッシュ」は人々から支持を集められなかったということだろう

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