「トップガン マーヴェリック」、「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」、「THE BATMAN-ザ・バットマン-」、「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」
2022年のアメリカの興行収入は72億ドルで、2021年の45億ドルから大幅に回復した
観客が劇場へと戻ってきたのだ
映画業界には明るい希望が見えてきた
ただし全ての映画が興行的に成功したわけではない
大ヒットを予測されたにもかかわらず、爆死した作品もある
それではどのような映画が失敗したのか?
2022年の主な爆死映画をまとめてみた
「ブラックアダム」
あのドウェイン・ジョンソンが主演したDC映画
大ヒット間違いなしと思われた
ドウェイン・ジョンソン自身もシリーズ化に意欲的だった
製作費は推定1億9,000万ドルから2億6,000万ドルといわれている
「ブラックアダム」は全世界で3億9,300万ドルの収益を上げた
しかし、マーケティング費用などを合わせると、「ブラックアダム」の損益分岐点は4億5,000万ドル以上
様々なメディアで「ブラックアダム」は爆死だとみなされた
それでもドウェイン・ジョンソンは続編を諦めていないようだ
「ノースマン 導かれし復讐者」
「ライトハウス」のロバート・エガース監督が、北欧の大地を舞台に1人の男の復讐劇を描いた大作
ロッテントマトの批評家支持率は89%と圧倒的な高評価だった
製作費は推定7,000万ドルから9,000万ドル
興行収入は世界で6,990万ドルと、損益分岐点に届かなかった
ところが作品の評価の高さから、VODでは人気を集めた
Blu-rayディスクの売上も1位を記録
最終的に「ノースマン」は利益を上げたと、関係者は語った
「アムステルダム」
クリスチャン・ベール、マーゴット・ロビー、ジョン・デビッド・ワシントンという豪華キャスト
監督は「アメリカン・ハッスル」「世界にひとつのプレイブック」のデビッド・O・ラッセル
文句なしの話題作である
制作費は約8,000万ドルといわれている
にもかかわらず興行収入は世界でたった3,120万ドル
主な原因は批評家たちの酷評
ロッテントマトの批評家支持率は33%だった
「アムステルダム」は多くのスターのキャリアの中で、最大の失敗作の1つになった
「ムーンフォール」
「インデペンデンス・デイ」のローランド・エメリッヒ監督が描くディザスタームービー
日本ではAmazonプライムビデオで配信された
製作費1億5000万ドルという大作である
しかし、地球の危機は救えても、映画の危機は誰も救えなかった
興行収入は世界でわずか6,700万ドル
ロッテントマトの批評家支持率も36%と散々だった
ローランド・エメリッヒは映画がヒットした場合、2つの続編を計画していたが白紙となった
「バズ・ライトイヤー」
あの大人気の「トイ・ストーリー」シリーズのスピンオフ
製作はもちろんピクサー
大ヒット間違いなしと思われた
製作費は5年半の歳月をかけて2億ドル
ところが興行収入はまさかの世界で2億2600万ドル
マーケティング費用などを考えると、完全な爆死だった
その前のピクサー作品「ソウルフル・ワールド」、「あの夏のルカ」、「私ときどきレッサーパンダ」3作は劇場公開されず、全てDisney+での配信だった
観客は自宅でピクサー作品を見ることに慣れてしまったのかも知れないと、アナリストは語った
「アンビュランス」
「トランスフォーマー」シリーズなどのヒットメーカー、マイケル・ベイ監督が、ジェイク・ギレンホールを主演に迎えたアクション映画
製作費は4000万ドルとマイケル・ベイにしては控え目
「アンビュランス」は世界で5,200万ドルの収益を上げた
おそらく赤字だが、予算が少なめだったので、大きな打撃とはならなかったようだ
今日の映画館でのアクション映画とは、スーパーヒーロー映画のことなのだと、改めて思い知らされる結果となった
「バビロン」
「ラ・ラ・ランド」のデイミアン・チャゼル監督が、ブラッド・ピット、マーゴット・ロビーら豪華キャストを迎え、1920年代のゴージャスなハリウッド黄金時代を描いたドラマ
映画ファン注目の一作だったが、残念ながら爆死
約1億6,000万ドルの予算で、オープニング成績はわずか540万ドル
「バビロン」が利益を上げるためには、世界で2億5,000万ドルを稼ぐ必要があるといわれている
ロッテントマトの批評家支持率も55%と、芳しくない結果となった
「モービウス」
スパイダーマンの敵役モービウスを主役に描いたダークアクション
「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース」の第3作目
モービウスを演じるのはオスカー俳優のジャレッド・レト
興行収入は「ヴェノム」のようにはいかなかった
製作費8,300万ドルで、世界で1億6750万ドルという物足りない結果となった
ロッテントマトの批評家支持率はたった16%
酷い出来だとインターネットでファンからも猛烈に叩かれた
「ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界」
「アナと雪の女王」「ベイマックス」など多くのヒット作を生み出したディズニー・アニメーション・スタジオの長編
ウォルト・ディズニー・カンパニー創立100周年記念作品でもある
ファンからは大きな期待が寄せられた
ところが思いもよらぬ爆死
製作費は1億3,500万ドルから1億8,000万ドルで、世界の興行収入はわずか7,280 万ドル
バラエティは「ディズニーにとって壊滅的な結果」と語った
損失は1億4,700万ドルにも上ると見られている
ディズニーのアニメ作品の凋落が、改めて浮き彫りになった
「ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密」
「ハリー・ポッター」シリーズの前日譚で、魔法動物学者ニュート・スキャマンダーの冒険を描く「ファンタスティック・ビースト」シリーズの第3弾
興行収入は世界で約4億600万ドル
これは「ハリー・ポッター」と「ファンタスティック・ビースト」全てのシリーズで過去最低
原作者で脚本も手がけるJ・K・ローリングは、「ファンタスティック・ビースト」シリーズを全5部作だと述べている
ワーナー・ブラザースは残りの2作を製作するかは、「ダンブルドアの秘密」の結果次第だと語っていた
2022年11月、ワーナー・ブラザースはシリーズの継続を、積極的には計画していないと発表した
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