「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」感想と解説(ネタバレあり) 前作を上回る出来栄え!!

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前作よりダークさとハードさが増した
個人的には本作の方がはるかに面白かった
大人が鑑賞するに耐えうるクォリティである
また若きダンブルドアがとにかく格好いい
黒い魔法使いグリンデルバルドも本格的に関わってきて、物語がようやく始まったという感じである
かつてのホグワーツなど、ハリポタファンが喜ぶ要素満載
シリーズのファンなら存分に楽しめる
ただ見る前に登場人物など、前作の復習をしておくといいだろう


予告編

映画『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』新映像

作品情報
作品名「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」(原題Fantastic Beasts: The Crimes of Grindelwald)
監督:デビッド・イェーツ
キャスト:エディ・レッドメイン、キャサリン・ウォーターストン、ダン・フォグラー、アリソン・スドル、ジュード・ロウ、ジョニー・デップ
脚本:J・K・ローリング
上映時間:134分
製作費:$200,000,000 (IMDb推定)
製作国:アメリカ(2018年)

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ざっくりあらすじ

”黒い魔法使い”グリンデルバルドが逃げ出した。イギリスに帰ったニュートは恩師ダンブルドアの特命で、グリンデルバルドを追ってパリへ向かうこととなるが………………

感想(ここからネタバレ)

「ハリー・ポッター」シリーズは全作見ている
前作「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」も鑑賞済み
ただ特にシリーズのファンというわけではない
ファンタジーというと「ロード・オブ・ザ・リング」のファンで、原作も全て読んだ
あの「指輪物語」の重厚な世界と比べると、ハリー・ポッターシリーズはライト・ノベルのようで、ちょっと好みではなかった
それでも「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」はなかなか楽しめた

黒い魔法使いの脱走

1927年、強力な黒い魔法使いゲラート・グリンデルバルドは移送中に、彼の信者たちの手を借りて護衛たちを殺し脱走した

その3ヵ月後、ニュート・スキャマンダーはニューヨークで起こした騒ぎの責任を追及され、イギリス国外に出ることを禁止されていた
そんなニュートを恩師であるアルバス・ダンブルドアが呼び出した
グリンデルバルドを追ってパリへ向かってくれと言う

「黒い魔法使いを倒せるのは君だけだ」

そんなニュートを訪ねて、ジェイコブ・コワルスキークイニー・ゴールドスタインがやって来た
ジェイコブには忘却魔法が効かなかったのだ
だが、結婚を望むクイニーとジェイコブは喧嘩になる
アメリカでは魔法族ノー・マジ(魔法を使えない普通の人間)の結婚は禁止されているのだ
クイニーは飛び出していった
ニュートとジェイコブは共にパリへと向かう

ティナ・ゴールドスタイン闇祓いとしてパリでクリーデンス・ベアボーンを追っていた
クリーデンスはオブスキュラスを宿した危険な青年だ
ニューヨークで死んだと思われていた彼は生き延びていた
グリンデルバルドがパリに来た目的は、クリーデンスだった

ニュートとティナはパリで再会する
様々な誤解も解け、また心を通わせる二人
しかし、グリンデルバルドは信者たちを集め、恐ろしい計画を企んでいた………………

キャラクター

ニュート・スキャマンダー
魔法生物学者
ホグワーツ魔法魔術学校出身
ダンブルドアの特命でパリへ向かう
演じるのはエディ・レッドメイン

ティナ・ゴールドスタイン
アメリカ合衆国魔法議会 (MACUSA) の闇祓い
クリーデンスを追ってパリへやって来た
ニュートが他の女性と婚約したと思い込んでいる
演じるのはキャサリン・ウォーターストン

ジェイコブ・コワルスキー
ニューヨークでニュートと知り合い、魔法界の存在を知る
パン職人
魔法を使えない普通の人間
演じるのはダン・フォグラー

クイニー・ゴールドスタイン
ティナの妹
他人の心を読める
ジェイコブと付き合い、結婚を望んでいる
演じるのはアリソン・スドル

クリーデンス・ベアボーン
強大な力を持った謎の青年
危険人物として追われている
グリンデルバルドの目的は彼のようだが………………?
演じるのはエズラ・ミラー

テセウス・スキャマンダー
ニュートの兄
イギリス魔法省の闇祓い局トップ
弟のことを気にかけている
演じるのはカラム・ターナー

リタ・レストレンジ
イギリス魔法省に勤める
テセウスの婚約者
ニュートとホグワーツで共に学んだ
死に別れた弟がいる
演じるのはゾーイ・クラビッツ

アルバス・ダンブルドア
ホグワーツ魔法魔術学校の教師
ニュートの恩師
最強の魔法使いの一人
グリンデルバルドとは過去に親しくしていた
演じるのはジュード・ロウ

ゲラート・グリンデルバルド
最強の魔力を持ち、黒い魔法使いと呼ばれる
言葉巧みに人を支配する
演じるのはジョニー・デップ

監督

デビッド・イェーツ
「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」以降のシリーズ全作品を監督

代表作

「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」
舞台はニューヨーク
ニュートの冒険の始まり
スーツケースから魔法生物が逃げ出し大騒動に

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大迫力の冒頭

牢獄に幽閉されているグリンデルバルドが移送されることに
完璧な警備だと思われたが、グリンデルバルドは抜け出してみせる
彼の信者はいたるところにいるのだ

ここでの空飛ぶ馬車でのアクションは圧巻
スピード感あふれる見事な見せ場となっている
またグリンデルバルドの強大さを思い知らされる

ニュートの魅力

正直言うと前作ではニュートの魅力がいまいち分からなかった
ハリー・ポッターに比べても、パッとしない印象だった
何か強い目的があるわけでもない
ストーリーを引っ張っていくには物足りない存在だった

今回、イギリスに帰ったニュートに魔法省は圧力をかけてくる
兄テセウスの部署、闇祓い局で働けというのだ
ところがニュートは屈しない
彼は自由と魔法生物をひたむきに愛しているのだ

そんな彼だからこそダンブルドアはグリンデルバルドを追う任務を与えた
権力に無関心なニュートこそ、その役割にふさわしい
マイペースで恋愛には奥手
ひたすら魔法生物を愛する魔法界のムツゴロウと呼びたくなるニュート
前作より彼の魅力は倍増していると思う

若きダンブルドア

ジュード・ロウ演じる若きダンブルドア
とにかく本作のダンブルドアは格好いい
ダンディで惚れ惚れする
これ以上ないはまり役だ

そして、ダンブルドアとグリンデルバルドの過去が、物語に大きく絡んでくる
二人に何があったのか?

黒い魔法使い

最近、私生活で色々とトラブルがあったジョニー・デップ
ファンの間では起用に反対の声もあった

さて実際に完成した作品を見たところ、ジョニー・デップはさすがの存在感だった
画面に映るだけで圧倒的なオーラ
やはり格が違う

グリンデルバルドの恐ろしいところは、彼の言うことが魅力的なところである
ヴォルデモートは相手をで支配した
ところがグリンデルバルドは言葉巧みに相手を言いくるめてしまうのだ
そうして信者を次々に増やしていく
クライマックスのスピーチは、グリンデルバルドの言うことにも一理あるとこちらまで考えそうになった
とても恐ろしく魅力的な悪役である

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魔法生物

ニュートの相棒、ボウトラックル
キラキラしたものを集めるのが好きな二フラー
前作に続いて、本作でも様々な魔法生物が登場する

今回、最も目立っていたのは初登場のズーウー

中国の魔法生物で大暴れする
ニュートも捕まえるのに一苦労
でも、後半ではすっかりニュートに懐いたキュートなところも見せてくれる

ストーリーがシリアスなため、魔法生物の存在はすっかり癒し
でも、ただのマスコットではなく、彼らのおかげで危機を脱したり、思わぬ活躍を見せてくれる
それもこのシリーズの魅力だろう

恋愛模様

今回は前作より恋愛要素も強くなっている

前作に続いてのティナニュートのもどかしい関係
彼女を褒める時、サラマンダーという言葉を使うなと、ジェイコブにきつく言われたニュート

「君の瞳はまるで例えるなら、あ、あれみたいだ」
「あれって?」
「あれっていうのはその、そ、それだけは言えないんだ」

何だ、このラブコメ!?

思わずニヤニヤしてしまった

またジェイコブとクイニーのカップルにも注目
クイニーはジェイコブとの結婚を望むが、魔法族と普通の人間は結婚できない
もし決まりを破れば、アズカバンに収監されてしまう
絶望するクイニー
そんな彼女は、魔法族に自由をというグリンデルバルドの言葉に感銘を受ける
闇落ちしてしまい、彼の配下になったクイニー
衝撃の展開である

そして、本作でもっとも切ないのが、リタ・レストレンジの秘めた想い
リタはニュートの兄テセウスの婚約者である
彼女はかつてホグワーツで嫌われ、仲間外れにされていた
そんなリタに優しく接してくれたのがニュートである
落ち込んでいる時に元気づけてくれた
それ以来、ずっとニュートのことを想っていた

「愛してるわ」

最後の彼女の言葉はニュートとテセウス、どちらに言ったものだったのか
それは永遠に分からない

怒涛のクライマックス

登場人物が多く、話も入り組んでいるので、ちょっと中だるみを感じることもあった本作
だが、クライマックスは凄まじかった
衝撃の真実が次々と明らかに
サプライズの連続である
そして、グリンデルバルドの圧倒的な強さ

ニュートを主人公としたこのシリーズは全5作と発表されている
この「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」はまだ2作目
そういうわけで、本作はニュートたちが敗北して終わる
だが、不満は感じなかった

グリンデルバルドの青い炎で次々と焼かれていく魔法省の職員たち
その炎でリタも犠牲になる
なすすべもないニュート
完敗である
ここまでグリンデルバルドが強いと、むしろ清々しかった
やはり悪役はこうでなくては!!

「ハリー・ポッター」シリーズとのリンク

前作ではあまり感じなかったが、ダンブルドアが登場したことで「ハリー・ポッター」の世界がぐっと近づいた印象だった
そこまでシリーズのファンではないが、ホグワーツが出てきた時にはテンションが上がった
ついついハリーの姿を探したくなった

「ファンタスティック・ビースト」のシリーズはハリポタのスピンオフだと思っていたが、むしろスター・ウォーズの旧三部作(オリジナル・トリロジー)に近いのかも知れない
おまけではなく、もう一つの本編という感触を覚えた
そして、完成すれば一つの大河ドラマとなりそうだ

やはり大きいのは原作者のJ・K・ローリング自らが、脚本を手掛けていることだろう
スター・ウォーズのエピソード7以降は原作者のジョージ・ルーカスが関わっていない
そのため他の人間がストーリーを勝手に加えていくことに、不満を感じることもある
ところが、こちらのシリーズではそういった不満感はない
だって原作者が書いているんだから!!
素直にストーリーの続きを楽しみにすることが出来る
そういう意味ではとても贅沢なシリーズなのかも知れない

まとめ

前作よりダークでハードになった本作
個人的にはこちらの方がお気に入り
ダンブルドアとグリンデルバルドが前面に出てきたことで、物語も盛り上がってきた
またファン心をくすぐる様々な小ネタも楽しい
「ハリー・ポッター」シリーズが好きなら、見ておくべき1作だろう

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Fantastic Beasts: The Crimes of Grindelwald (2018) on IMDb


rotten tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/fantastic_beasts_the_crimes_of_grindelwald
allcinema
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=363669

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