Netflixオリジナルのブラジル映画
ジョルジはクリスマスが大嫌い
ところがある年のクリスマスで事故に遭い、目が覚めると翌年のクリスマスで…………
かなり秀逸なコメディ
最後は心暖まる
アイデアが素晴らしい
最初はドタバタコメディという印象だが、最後には不覚にも涙してしまった
人生や家族の大切さを思い知らされる
少し中だるみする部分はあった
しかし、暖かい気持ちで見終えることが出来た
ハートウォーミングな作品を見たい人におススメ
予告編
作品情報
作品名「今日もまたクリスマス・イヴ」（原題Tudo Bem No Natal Que Vem）
監督：ロベルト・サントゥッチ
キャスト：レアンドロ・ハッサム、エリーザ・ピニェイロ、ダニエリ・ヴィニッツ、ルイーズ・カルドー
上映時間：101分
製作国：ブラジル（2020年）
ざっくりあらすじ
12月25日生まれのジョルジは、クリスマスが大嫌い。ところが2010年のクリスマスで事故に遭い、目が覚めると翌年のクリスマスで…………
感想（ここからネタバレ）
本作はブラジル初のNetflixオリジナル映画である
クリスマス・イヴ
ジョルジの誕生日は12月25日
だから、ジョルジは子供の頃からクリスマスが大嫌い
いつも誕生日とクリスマス・パーティを一緒にされてしまうからだ
大人になったジョルジは愛する妻ラウラと2人の可愛い子供に恵まれた
ジョルジは家族を愛していた
だからといって、クリスマスが嫌いなのには変わりない
店は混雑
車は渋滞
大勢の親族が家に押しかけて大騒ぎ
2010年のクリスマスも、ジョルジは憂鬱な気分で過ごしていた
「クリスマスなんてくそくらえだ！！」
思わずぼやくと、病気で何年も喋ったことのない妻の祖父が口を開いた
「クリスマスの本当の意味が今に分かる」
ジョルジはラウラにサンタの格好で、屋根にのぼらされた
子供たちを驚かせるというのだ
ところがジョルジはバランスを崩し、屋根から墜落した
朝、ジョルジは自分のベッドで目を覚ました
屋根から落ちたが、体に異常はない
子供たちは妙にハイテンションではしゃいでいる
ラウラはケーキを用意している
奇妙な違和感を覚えて、ジョルジは日付を確認した
今日は2011年12月24日
翌年のクリスマス・イヴだった…………
ジョルジ
クリスマスが大嫌い
心の底から無駄な行事だと思っている
愛する妻や子供たちのために、ジョルジは嫌々付き合っている
ところがクリスマスから抜け出せない呪いにかけられ…………
演じるのはブラジルのコメディアン、レアンドロ・ハッサム
タイムループ
「今日もまたクリスマス・イヴ」
このタイトルから連想したのはこの映画
「恋はデジャ・ブ」
ビル・マーレイ主演
高慢で自己中心的な男が、ある1日から抜け出せなくなってしまい…………
超傑作！！
必見のタイムループ・コメディである
だが、本作は「恋はデジャ・ブ」のパクリなどではなかった
主人公のジョルジが目を覚ますのは、いつも翌年のクリスマス
それ以外の1年の記憶はいっさいない
周囲からは健忘症だと思われている
このアイデアが秀逸
ジョルジは大嫌いなクリスマスを繰り返すことになる
コメディ
車が新しくなっている
いつの間にか昇進している
知らないうちにひげを生やしている
子供たちが成長している
目が覚めると翌年のクリスマス
この1年のことを全く覚えていない
昇進したと聞いて喜んだり、バイパス手術を受けたと聞いて青ざめたり、ジョルジの反応が面白い
次のクリスマスはどう変化しているのか？
とても惹き込まれるアイデアである
人生
ライトなコメディといった印象だった本作
だが、時が進むにつれ、雲行きが怪しくなる
仕事ばかりで家族のことはほったらかし
いつの間にか秘書と浮気をしている
妻のラウラとは別居
気付くと家族はバラバラだった
ジョルジは自分にとって家族がいかに大事だったかを思い知る
大嫌いだったクリスマス
しかし、家族が一緒で皆が笑顔だった
もう一度、あのクリスマスを取り戻したい
ジョルジは心から願うようになる
酷い未来を体験し、人生の大切さ、今ある幸せの有難みを知る
名作「クリスマス・キャロル」にも通じるテーマである
本作はそれを時にコミカルに時に感動的に、バランスよく描いている
とても秀逸で深みのあるシナリオだった
まとめ
最初はスルーするつもりだったが、IMDbの評価が高かったので鑑賞
ブラジル映画、侮りがたし！！
いずれハリウッドでリメイクされるのではないだろうか
ハートウォーミングで独創的なコメディである
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