Netflixオリジナル映画
暗殺者のケイトは最後の仕事を前に、毒を盛られてしまう
余命24時間となった彼女は、犯人に復讐を誓うが…………
日本を舞台にした壮絶な復讐劇
凄まじいアクションの連続で大満足の出来栄え
主役のメアリー・エリザベス・ウィンステッドがとにかく素晴らしい
そのアクションには惚れ惚れした
ウディ・ハレルソンもいつも通り渋い
浅野忠信、國村隼、MIYAVIと日本人のキャストも見事な演技を披露
人が死にまくる過激なアクションの連続
「ジョン・ウィック」好きにはたまらない
まるで異国のように見える東京も新鮮だった
とはいえドラマ部分も手を抜いていない
クライマックスの盛り上がりは凄まじかった
アクション映画好きなら満足できる1本！！
予告編
作品情報
作品名「ケイト」（原題Kate）
監督：セドリック・ニコラス＝トロイアン
キャスト：メアリー・エリザベス・ウィンステッド、ウディ・ハレルソン、ミキール・ハースマン、浅野忠信、國村隼、MIYAVI
上映時間：106分
製作国：アメリカ（2021年）
ざっくりあらすじ
東京での最後の仕事を前に、暗殺者のケイトは毒を盛られてしまう。残された時間は24時間。ケイトは自分を狙った相手に復讐を誓うが…………
感想（ここからネタバレ）
Netflixオリジナルのアクション映画の中では、かなりのお気に入り
最後の仕事
両親を亡くしたケイトは幼い頃からヴァリックの手によって、暗殺者として育てられた
今では凄腕の殺し屋として、多くの人の命を奪ってきた
ケイトは新たな仕事で、ヴァリックと共に大阪に来ていた
ターゲットは木嶋組の幹部で、組長の弟だった
ケイトはスナイパーライフルを構え、車からターゲットが降りるのを待った
ところが想定外のことが起こった
ターゲットは娘のアニと一緒だったのだ
子供の前で父親は殺せない
ケイトは計画の中止を訴えた
だが、上からの指示は非情だった
そのまま暗殺を実行しろ
ケイトは苦悩しながら、ターゲットを射殺した
飛び散る血
少女は父親に抱きつき、必死に助けを叫んでいた
10ヶ月後、ケイトは東京に来ていた
いまだにあの少女の泣き叫ぶ姿が忘れられない
ケイトは次の仕事を最後にすることに決めた
その夜、ケイトはスティーヴンという男とバーで一緒になった
ケイトはスティーヴンとベッドを共にした
すると携帯に次の仕事の指示が送られてきた
これが暗殺者としての最後の仕事になる
ケイトはホテルを後にして、指示された場所へ向かった
ターゲットは木嶋組の組長の木嶋だった
彼はほとんど人前に姿を現さない
これは千載一遇のチャンスだった
その時、急にケイトはめまいを起こした
ケイトが撃った弾は外れた
ケイトは車を奪って逃走した
しかし、具合はますます悪くなり、ついにはハンドル操作をミスして、車は横転した
目が覚めると病院のベッドの上だった
医師が言うには、ケイトの身体から致命的な量の放射性物質が検出されたとのことだった
スティーヴンに渡された飲み物に、毒が入っていたのだ
余命はわずか24時間
ケイトは病院を抜け出し、自分を狙った犯人に復讐を誓うが…………
作品解説
監督は「スノーホワイト／氷の王国」のセドリック・ニコラス＝トロイヤン
メイド姿のハードロックバンドBAND-MAIDが本人役で出演
日本の女性バンド史上初となるハリウッドデビューとなった
またいくつかの曲も本編で使われている
メアリー・エリザベス・ウィンステッド
暗殺者のケイトを演じる
幼い頃に両親を亡くし、ヴァリックに暗殺者として育てられた
凄腕の殺し屋として成長したケイト
だが、少女の前で父親を殺したことをきっかけに、自分のやっていることに疑問を持つようになる
「ブーンブーン・レモン」というジュースが大好物
「ジェミニマン」や「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY」など、多くの話題作に出演しているメアリー・エリザベス・ウィンステッド
個人的に好きなのは、この作品
「スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団」
冴えないバンドのベーシスト、スコット・ピルグリムは、不思議な女性ラモーナと運命的な恋に落ちる
だが、ラモーナと付き合うためには、彼女の邪悪な元彼7人をすべて倒さなければならなかった……
エドガー・ライト監督の傑作コメディ
ストーリーから意味不明（笑）
爆笑必至の作品である
メアリー・エリザベス・ウィンステッドは運命の女性ラモーナを演じている
ウディ・ハレルソン
ケイトを暗殺者として育て上げたヴァリックを演じる
幼い頃からケイトの面倒を見てきた
ケイトにとっては父であり上司であり友人
毒に侵されたケイトの身を案じるが…………
「スリー・ビルボード」、「ノー・カントリー」、「ゾンビランド」など、多くの傑作に出演しているウディ・ハレルソン
マシュー・マコノヒーと共演したドラマ「TRUE DETECTIVE/二人の刑事」も良かった
Netflixオリジナル映画ではケビン・コスナーと共演した「ザ・テキサス・レンジャーズ」があり、これも良作
戦うヒロイン
本作の最大の功労者は、やはり主人公のケイトを演じたメアリー・エリザベス・ウィンステッドだろう
その俊敏な動きが素晴らしい
的確に急所を狙う動作は、凄腕の殺し屋としての見事な説得力を持っていた
大勢の男たちをなぎ倒していく姿は、非常に爽快だった
病に蝕まれながらも戦い続けるケイト
実に印象的なヒロインだった
本作を見て思いだした作品は、日本を絡めて描いたという点でクェンティン・タランティーノ監督の「キル・ビル」
そして、女暗殺者ということで、リュック・ベッソン監督の大傑作「ニキータ」
実際、本作には「ニキータ」のオマージュと思えるシーンもある
日本
本作の舞台は全編が日本である
外国映画で日本を舞台にすると、珍妙な描写になることが多い
名作「ブラック・レイン」や近年の「GODZILLA ゴジラ」（2014年）なども、日本人から見ると苦笑してしまうシーンもあった
だが、本作の日本の描写はかなりリアル
ちょっと誇張されているところもあるが、ほとんど違和感がなかった
むしろ東京がまるで異国のようにスタイリッシュに描かれていた
メアリー・エリザベス・ウィンステッドも日本語をカタコトだが、かなり頑張っていた
いたるところでスタッフの日本へのリスペクトが感じられ、非常に好感が持てた
浅野忠信、國村隼、MIYAVI
日本人のキャストも存在感があった
特に組長役の國村隼は、凄まじい貫禄があった
役柄も非常に美味しい役どころだった
何より日本を舞台に、これだけのアクション映画を作り上げたことが称賛に値する
どこまで日本でロケしたのか分からないが、実に見事だ
障子やふすまを利用したアクションなど惚れ惚れした
こういう映画こそ、日本人が撮って欲しかった
けじめ
幼少から暗殺者として育てられたケイト
彼女は組織の道具として生きてきた
毒を飲み余命24時間となったケイトは、自分を狙った犯人を捜して、東京をさまよう
そんな時、ケイトは自分が父親を殺した少女、アニと遭遇する
ケイトとアニ
この2人のドラマが印象的
一緒に行動する内に、アニに情を移すケイト
けれど自分が父親を殺したとは言いだせない
最後に全てを知ったアニは、ケイトを憎む
そんなアニを救うために、ケイトはボロボロの身体で敵の本拠地へ乗り込んでいく
この辺りはまるで任侠映画のようで、凄まじい盛り上がりだった
心のない道具だったケイト
しかし、人生最後の瞬間に人間になれたのだ
まとめ
日本を舞台にしたアクション映画
予想以上の出来栄え
凄まじいアクションの連続でワクワクした
人間ドラマにも感動
メアリー・エリザベス・ウィンステッドが本当に素晴らしい
見る価値のある一作だ
Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/kate_2021
allcinema
https://www.allcinema.net/cinema/378623
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