Netflix「クロース」感想 サンタクロース誕生!!

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最高!!
超傑作!!
劇場作品も含めて、今年公開された作品では最上位の出来!!
もちろんクリスマスに見るのにもピッタリ
生涯記憶に残り、思い出すと心が暖かくなる類の作品である
どれだけ褒めても褒め足りない
ファミリー映画だと思ったら、主人公がクズすぎてビックリ!!
そのため前半はちょっとイライラするだろう
まさか終盤でこんなに泣かされるとは!!
映画でこれほど大泣きしたのは久しぶり
それも暖かい涙
CGではなく2Dアニメで勝負しているのも素晴らしい
Netflixに入ってでも見るべき
絶対に必見の作品だ!!


予告編

『クロース』予告編 – Netflix

作品情報
作品名「クロース」(原題Klaus)
監督:セルジオ・パブロス
キャスト:ジェイソン・シュワルツマン、J・K・シモンズ、ラシダ・ジョーンズ、ウィル・サッソー、ノーム・マクドナルド、ジョーン・キューザック
上映時間:98分
製作国:スペイン(2019年)

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ざっくりあらすじ

サンタクロース誕生の秘話が明かされる………………

感想(ここからネタバレ)

本当に最高の作品
問答無用で見るべきだ

見知らぬ島へ

ジェスパーは郵便配達員の訓練生
彼の父親は郵政局の局長だ
そのため昔から甘やかされて、仕事も全くやる気がなかった

見かねた父親はジェスパーを北極圏にあるスミレンズブルク島に送ることを決定する
そこは極寒の土地で、郵便配達員は誰も長続きしなかった

もし1年間で6000通の手紙を配達しなければ勘当

ジェスパーが突きつけられた条件は過酷だった
父親は本気だ
達成できなければ路上で暮す羽目になる
贅沢に生きてきたジェスパーに、それは耐え難いことだった

雪の中、馬車を走らせ、船で渡り、ようやくスミレンズブルク島に辿り着いた
そこは最悪の町だった
クラムエリングボーという2つの一族が、長年争い合っている
そのためつねに喧嘩が絶えない

町にある唯一の学校もボロボロ
通っている子供は誰もいない
教師のアルバは島から逃げ出すために、魚をさばいて貯金をしていた

オンボロな郵便局に住むことになったジェスパー
隙間から吹き込んで、朝起きたらベッドには雪が積もっている
今までの裕福な生活とは大違いだった

何としても6000通の手紙を配達しなければならない

ところがこの町では、誰も手紙を出す者はいなかった
町をまわって一人一人に頼み込むジェスパー
けれど冷たく追い払われてしまう

ジェスパーは駄目もとで、島の北端に住むという木こりの家を訪ねた
そこはまだ行ったことがない
返事がないので、ジェスパーはそっと家の中に入った
そこには壁一面に木で作られたおもちゃが並べられていた

誰かが帰ってきた
斧を持った大男だ
それがジェスパーと”クロース”との出会いだった………………

クリスマス・クロニクル

昨年2018年のクリスマスにNetflixで配信された「クリスマス・クロニクル」

笑いあり、感動あり、スペクタクルありのファミリー・ムービー これは面白い 子供から大人まで楽しめる 純正のNetflixオリジナル映画...

カート・ラッセルがサンタを演じる
ケイトとテディの兄妹は本物のサンタクロースを目撃するが………………
笑って泣ける傑作
お茶目で今風のサンタが格好いい

「クリスマス・クロニクル」では現代のサンタクロースが描かれた
「クロース」ではサンタクロースの起源が描かれる

またクリスマス映画ではないが、「クロース」を見て思い出したのはこの作品

「恋はデジャ・ブ」
1993年のハロルド・ライミス監督の傑作コメディ
1人の男が同じ1日の中に閉じ込められる
ビル・マーレイ演じる主人公が本当に嫌な奴
それが何度も同じ日を繰り返すうちに、現状を受け入れ人間的に成長していく
心が浄化されていく様は、「クロース」の主人公ジェスパーにも共通している

アニメ映画

ディズニーが手描きのアニメ映画を作らなくなって、もう何年も経った
最近の海外のアニメ映画は、CG一色である
「クロース」はNetflix初の2Dアニメーション映画となる

何で今さら手描き!?

最初はそう思った
配信作品だし、大したクォリティじゃないだろう
ところがこれが素晴らしい出来
最先端の2Dアニメ映画となっている

新しいけどどこか懐かしい
改めて手描きのアニメの良さを思い知った
これがCGだったら、決して同じ感想を抱かなかっただろう

絵に魂が吹き込まれている
これぞアニメーション
CGばかりが溢れている今では、逆に新鮮
劇場では公開されなくなったが、いずれ手描きのアニメが再評価される予感がする

ジェスパー

親は郵政局の局長
贅沢し放題で、シルクのシーツでないと眠れない
序盤のジェスパーは好感度ゼロの本当に嫌な奴
こんな奴が主人公で大丈夫かと心配になるほどだ

6000通の手紙を配達しないと、親に勘当される
ジェスパーはその目的のために、クロースを利用することを考える
木こりのクロースに手紙を書いたら、おもちゃが届けられる
そんな噂を子供たちに吹き込むのだ
子供たちはおもちゃ欲しさに、続々と手紙を持ち込んだ

「欲のない行いは、人の心を動かす」

クロースの言葉を内心は馬鹿にするジェスパー
だが、実際にジェスパーとクロースの行いで、町は変わっていった
ジェスパーは次第にクロースを騙して利用していることに、罪悪感を覚え始める………………

サンタクロース誕生秘話

これはサンタクロース誕生を描いたフィクションである
意外だったのはほとんどファンタジー要素がないこと
全て現実に根差した物語となっている

クロースの代わりに、子供の家にプレゼントを届ける羽目になったジェスパー

サンタは煙突から入る玄関は鍵がかかっていて入れなかっただけ
クッキーを置いておくとサンタが食べるつまみ食い
サンタはトナカイにそりを引かせる馬が一頭しかいなかったから
悪い子にはおもちゃの代わりに炭を置いていく以前に意地悪された子供への嫌がらせ

ジェスパーの考えなしの行いで、次第にサンタクロース伝説が出来上がっていく過程が面白い
この物語は完全なフィクションなのだが、うっかり信じてしまいそうな説得力

浄化

この物語の最大の見どころは浄化である

お坊ちゃんでとことん嫌な奴だったジェスパー
争いばかりの荒んだ町の人々

それが子供たちをきっかけに変わっていく様子が、とんでもないカタルシスを生んでいる

特に面白かったのは学校の教師のアルバ

学校に通う子供は誰もいない
アルバはお金をためて、島から逃げることしか頭になかった
ところがサンタに手紙を書くために、子供たちが字を教えてもらいにやってくる様になる

最初は相手にしなかったアルバ
しかし、仕方なく教えてあげると、子供たちは大喜び
その子供の笑顔で、アルバの中の何かが変わる
彼女は忘れていたものを取り戻す

前半と後半のアルバと学校の変貌ぶりにビックリ
もうすぐで島を脱出できる
そうして貯めたお金を、アルバは子供たちや学校のために全て注ぎ込むのだ
そんな欲のない行いの一つ一つが、町の人々を変えていく

そして、余韻の残るラストシーン
ここまで完璧なラストは滅多にお目にかかれない
深い感動で映画は幕を閉じる

まとめ

最高という他ない
この映画には本当の心がこもっている
悲しいシーンでもないのに、色々なところでボロ泣きしてしまった
見れば人間の良心を信じたくなるだろう
クリスマスの夜にもう一度見たい


Klaus (2019) on IMDb


Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/klaus
allcinema
https://www.allcinema.net/cinema/370238

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