Netflix「トナカイは殺されて」ネタバレ感想 北欧の社会派スリラー!!

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Netflixオリジナルのスウェーデン映画
スウェーデンの先住民族の少女エルサは、可愛がっていたトナカイを何者かに殺されて…………

スウェーデンの社会派スリラー
美しい大自然の中で繰り広げられる憎しみのドラマ

スウェーデンの先住民族サーミ人を描いた作品
幼い頃、目の前で可愛がっていたトナカイを殺されたエルサ
成長したエルサはトナカイを殺した犯人に報復を誓う
先住民族と村の人々の対立、家族の問題、自然破壊
内容が盛りだくさん過ぎて、焦点がぼやけたような印象
またトナカイが次々と殺されるシーンは、かなり胸が痛んだ
だが、犯人と対峙する後半はかなりスリリング
また大自然が本当に美しくて目の保養になった
予想以上に重いストーリーだが、後味は意外と悪くない
こういった題材に惹かれるなら、見る価値はあるだろう

予告編

トナカイは殺されて (クリップ 字幕付き) | 日本語の予告編 | Netflix

作品情報
作品名「トナカイは殺されて」(原題Stöld)
監督:エッレ・マリア・エイラ
キャスト:イェリン・クリスティーナ・オスカル、マルティン・ヴァルストロム、ラーシュ=アンテ・ヴァッサラ、マグヌス・クフムネン、リステン=アリーダ・シリ・スクム
上映時間:107分
制作国:スウェーデン(2024年)

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ざっくりあらすじ

スウェーデンの先住民族の少女エルサは幼い頃、自分のトナカイを殺される。10年後、成長したエルサは、いまだにトナカイが何者かに殺されることに怒りを覚えて…………

感想(ここからネタバレ)

白銀の世界が本当に美しい…………

「トナカイは殺されて」

エルサはスウェーデンの先住民族サーミ人の少女
家族はトナカイの放牧で、生計を立てていた
サーミ人は幼い頃に、一頭のトナカイをもらうことが出来る
エルサはもらったトナカイに、ナステガルと名前を付けて可愛がった

ある日、雪原でエルサがナステガルと遊んでいると、一台のスノーモービルが近づいてきた
とっさに隠れるエルサ
スノーモービルから降り立った男は、ナステガルを捕まえて、その喉をナイフでかき切った
それをエルサは震えながら見ていた
後で家族や警察から詳しく話を聞かれたが、幼いエルサは恐ろしさのあまり何も言えなかった

それから10年が経った
成長したエルサは学校で教師として働くかたわら、父や兄の放牧の手伝いをしていた
最近になって再びトナカイが殺される事件が多発していた
警察は盗難事件として扱い、ろくに捜査をしてくれなかった
そんな状況にエルサは激しい憤りを感じていた
何故なら彼女は犯人を知っていたからだ

その男はローベルトといった
ナステガルが殺された時、エルサははっきりと顔を見た
それ以降もローベルトはトナカイ殺しを続けている
しかし、証拠がない
幼い頃に勇気を出していればと、エルサは悔やんだが…………

作品解説

原作はアン=ヘレン・レスタディウスによる小説「Stöld」

監督はこれがデビュー作となるエッレ・マリア・エイラ
エッレ・マリア・エイラさん自身もサーミ人である

エルサ

サーミ人の少女
学校で教師をしながら、放牧を手伝っている
トナカイが殺されても何もしてくれない警察に、憤りを感じている
ついには自ら証拠を掴もうとするが…………

演じるのはイェリン・クリスティーナ・オスカルで、彼女自身もサーミ人である
ちなみにクラスでサーミ人は、彼女1人だったとのこと

ローベルト

サーミ人を憎んでいる村人
次々とトナカイを殺している
エルサが自分を探っていることを知り…………

演じるのは「MR. ROBOT/ミスター・ロボット」などのマルティン・ヴァルストロム

サーミ人

サーミ人はスウェーデンの先住民族
かつては「ラップ人」とも呼ばれていたが、現在は蔑称と受け取られている
トナカイの放牧で有名で、法的にサーミ人だけに認められている

その暮らしぶり、生活の厳しさ、根深い差別
サーミ人について描かれた作品を見たことがなかったので、かなり興味深かった

トナカイ殺し

次々とトナカイを殺す犯人
まるでサイコパスのよう
生々しくて見ていて辛かった

しかし、次第にトナカイ殺しを通じて、問題が浮き彫りになる

村人とサーミ人の確執
根強い差別意識
自然は美しいが大きな産業もなく、厳しい生活

トナカイ殺しはそういった問題の氷山の一角にすぎないのだ
北欧の厳しい現実を思い知らされた

報復

幼い頃に愛するトナカイを目の前で殺されたエルサ
犯人の顔を見たのに、怖くて誰にも言えなかった
その後もトナカイ殺しは続いた

トナカイはサーミ人にとって特別なもの
幼い自分が勇気を出していれば…………
これは自分がけじめをつけること
エルサは犯人・ローベルトの犯行の証拠を掴もうとする

そこからの展開はかなりスリリング
ローベルトが夜中に銃を手に、家の中に侵入してくるシーンは、非常に心臓に悪かった
エルサがローベルトの家の納屋に忍び込むシーンなどは、もはやホラー
サスペンスとしても見ごたえのある作品だ

まとめ

見渡す限りの雪原にオーロラ
スウェーデンの風景が本当に美しい
サーミ人についての知識も興味深かった
中だるみはあったが、終わってみるとなかなかの満足感
印象的な北欧の社会派スリラーだ

Stolen (2024) on IMDb

Rotten Tomatoes
https://www.rottentomatoes.com/m/stolen_2024
allcinema
https://www.allcinema.net/cinema/394367

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