この記事には「ターミネーター ニュー・フェイト」の重大なネタバレがあります
鑑賞前の人は絶対にこの先を読まないでください!!
「ターミネーター ニュー・フェイト」がついに公開された
シリーズの生みの親、ジェームズ・キャメロンが製作として復帰
「ターミネーター2」の直接の続編となる
楽しみにしていたファンも多いはずだ
「ニュー・フェイト」にはアーノルド・シュワルツェネッガーの他、サラ・コナー役のリンダ・ハミルトンも出演することが知らされていた
そして、ジョン・コナー役のエドワード・ファーロングも登場することが伝えられていた
ジョン・コナーがこの新作でどういう役割を果たすのか?
「ターミネーター ニュー・フェイト」で気になる点の一つだった
ジョン・コナーとは?
ジョン・コナーは「ターミネーター」シリーズで、非常に重要な役割を持つキャラクターである
サラ・コナーとカイル・リースの息子で、「審判の日」に核戦争を起こし世界を支配したスカイネットに対抗し、人類抵抗軍の指導者となる
劣勢を強いられたスカイネットは、ジョン・コナーを殺すために様々な時代にターミネーターを送り込む
「ターミネーター2」ではエドワード・ファーロング
「ターミネーター3」ではニック・スタール
「ターミネーター4」ではクリスチャン・ベール
「ターミネーター 新起動/ジェニシス」ではジェイソン・クラークが演じている
ちなみに「ターミネーター4」はジョン・コナーが主役となる3部作となるはずだった
もしきちんと作られていたら、最後にはジョンがカイルを過去に送るところまで描かれたといわれている
ジョン・コナーの死
1998年のグアテマラ
海でくつろぐサラ・コナーとジョン・コナー
そこにショットガンを持ったT-800が現れる
サラの目の前で、ジョンはあっけなく射殺される
「ターミネーター ニュー・フェイト」のこの冒頭のシーンに、ファンなら誰もがショックを受けただろう
皮肉なのは「ターミネーター2」でサラたちがスカイネットを止めなければ、ジョンは死ななかった可能性が高いこと
未来を救ったことで、サラはすっかり安心しきっていたのだ
もう危険は取り除かれたと
シリーズで重要なキャラクターだったジョン・コナー
なぜこの新作であっさり命を落としたのか?
それにはいくつかの理由が考えられる
観客への驚き
ジョン・コナーの死を提案したのはジェームズ・キャメロンだったといわれている
28年ぶりのシリーズの続編
今後、シリーズがどう続いていくのか
今までとは違うことを、最初に観客に知らせたい
さらには新たな物語の出発点として、ジョンの死は効果的だ
そう判断したようだ
最初に観客に平手打ちを食らわせる
そのアイディアをティム・ミラー監督も気に入ったようだ
サラ・コナーの奮起
「ターミネーター」の続編にサラ・コナーは欠かせない
ジェームズ・キャメロンはそう考えていた
ターミネーターを憎み、狩り続けるサラ
それには強い動機付けが必要だ
ジョンの死こそ、その動機となる
サラはジョンを失い、生きる目的を失った
目的があるとすれば、ジョンの仇であるターミネーターを殲滅すること
こうして「ニュー・フェイト」の強いサラが誕生した
役割の終わり
「ターミネーター2」で「審判の日」を阻止し、スカイネットが支配する未来を変えた
世界は平和になったのだ
それでは人類の救世主となるはずだったジョン・コナーの人生はどうなるだろう?
もうスカイネットは存在しないのだ
「30代で会計士になったジョンを見たくありませんでした」
そうティム・ミラー監督は語った
「ジョンはこのシリーズでの役割を終えたのです」
スカイネットが支配する未来を止めたということは、皮肉にもジョン・コナーが人生でもっとも輝く瞬間、英雄になる未来を奪ったのかも知れない
新たなヒーロー
スカイネットは消滅し、「審判の日」は阻止された
世界は平和になるはずだった
ところがリージョンと呼ばれる別のAIが人類に反乱し、結局は「審判の日」が実行された
未来は同じだったのだ
それではリージョンに抵抗する人類の指導者
それがジョン・コナーではいけなかったのか?
「それはしたくなかった」とティム・ミラー監督は語った
「結局、人類はジョンに頼りきりということになります。そうじゃない。誰だって英雄になれるんです」
ジョン、もしくはジョンの子供が新たな救世主になるという展開は、作り手は気に入らなかったようだ
これは「スター・ウォーズ」の新3部作とも共通する
ヒーローになる条件は血筋や運命ではないのだ
誰にだって可能性がある
ジョン・コナーは生きている
「ジョンのために」
「ターミネーター ニュー・フェイト」で何度も繰り返されるフレーズである
ジョン・コナーは死んだ
しかし、そのことがサラやカールを動かした
そして新たな救世主、ダニーへとつながっていった
ジョンの死は無意味ではなかったのだ
ファンの反応
ジョン・コナーの死という衝撃的な展開について、ファンの間ではかなり議論が白熱しているようだ
ABS-CBNニュース
「ジョンを殺されたことで、シリーズの1作目と2作目が好きな私の心は打ち砕かれた」
マット・ゴールドバーグ
「冒頭シーンでシリーズは回復不能の致命傷を負いました」
フォーブス
「1作目と2作目でジョンを生かそうとするサラたちの頑張りはなんだったのか?」
シカゴ・サンタイムズ
「ジョンが死んだことで、シリーズは台無しになった」
ロバート・ヤニズ・ジュニア
「ジョンが率いる抵抗軍は一瞬で引き裂かれた」
ウォールストリート・ジャーナル
「シリーズの最初の2本の物語が無意味になってしまった」
CINEMABLENDは「ジョン・コナーの死をどう思うか?」というアンケートを、読者から取っている
失望したという答えが圧倒的だった
まとめ
ジョン・コナーの死は本当にショックだった
今までのシリーズを否定された気分
だが、個人的には新しい物語を始めるのに、必要だったとも思った
全体的には怒っているファンの方が多いようだ
それも無理もない
あなたはどっちだろうか?
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