「アベンジャーズ エンドゲーム」がワールドワイドで27億9000万ドルを突破し、ついに「アバター」を抜いて歴代1位となった
まさに快挙である
「アベンジャーズ エンドゲーム」の製作費は3億5600万ドルといわれている
通常は製作費が1億ドルを越えれば超大作といっていい
そう考えると、とてつもない金額である
「アベンジャーズ エンドゲーム」は賭けに勝ったのだ!!
しかし、全ての作品がこのように上手くいくとは限らない
中には超大作にもかかわらず爆死した作品もある
ここでは主な作品を取り上げてみた
「ローン・レンジャー」(2013)
ディズニー製作
主演ジョニー・デップ、監督ゴア・バービンスキーと「パイレーツ・オブ・カリビアン」チームが結集
これでヒットしないはずがない
そう思ったのか製作費はなんと2億2500万ドルにまで膨れ上がった
それがまさかの爆死!!
興行収入はワールドワイドで2億6000万ドルと低調だった
ディズニーはこれにより1億ドルから2億ドルの損失を被ったといわれている
「47RONIN」(2013)
キアヌ・リーブス主演で日本の忠臣蔵を映画化
企画からしてヤバい雰囲気
にもかかわらず製作費はなんと1億7000万ドル
しかも監督は長編作品は初
「ハリウッド・レポーター」誌はリスクが大きすぎると述べた
そして案の定、爆死!!
ワールドワイドで1億5000万ドル程度で終わった
舞台となった日本でも初登場6位と芳しくない結果となった
その損失は1億ドルを越えたといわれている
「80デイズ」(2004)
1956年の「80日間世界一周」を、ジャッキー・チェン主演でリメイク
製作費は1億1000万ドル
アーノルド・シュワルツェネッガーなど出演者も豪華だったが爆死!!
ワールドワイドで7200万ドルと製作費にも届かなかった
作品の評価も散々でその年のゴールデンラズベリー賞にノミネートされた
ジャッキーも作品の出来が不満で、「リメイク作品はもうこりごり」と発言した
「ジャックと天空の巨人」(2013)
ブライアン・シンガー監督
あの「ジャックと豆の木」を映画化!!(笑)
この作品ではファミリー向けにしたいスタジオと大人向けに作りたい監督との間に、確執があったといわれている
結局、PG-13(13歳未満の鑑賞には、保護者の強い同意が必要)で妥協
それが災いしたのか爆死!!
製作費は2億ドルだったが、世界興収は1億9700万ドルだった
「スピード・レーサー」(2008)
「マトリックス」のウォシャウスキー姉妹が、タツノコプロ制作のTVアニメ「マッハGoGoGo」を実写映画化
ウォシャウスキー姉妹が長年の夢を実現
だが、残念ながら興行成績は芳しくなかった
製作費1億2000万ドルで、興行成績は9390万ドル
1億ドルにも満たなかった
「キング・アーサー」(2017)
「シャーロック・ホームズ」「コードネーム U.N.C.L.E.」のガイ・リッチー監督がアーサー王伝説を映画化
ワーナー・ブラザースは全6部作を予定していた
製作費は1億7500万ドルの超大作である
ところが北米でも全世界でも全く振るわなかった
最終的な興行成績は1億4000万ドル
ワーナー・ブラザースは1億5000万ドル前後の赤字を計上したといわれている
もちろん6部作の話は立ち消えとなった
「PAN ネバーランド、夢のはじまり」(2015)
永遠の少年ピーターパンの誕生秘話を映画化
「プライドと偏見」「つぐない」のジョー・ライトが監督
ヒュー・ジャックマンが黒ひげ役で出演
製作費は1億5000万ドルにものぼった
しかし、残念ながら爆死!!
ワールドワイドで1億2800万ドルと製作費にも届かなかった
「PAN ネバーランド、夢のはじまり」は2015年を代表する不発映画の1本に数えられた
「ファイナルファンタジー」(2001)
あの人気ゲーム「ファイナルファンタジー」を世界初のフル3DCGにより映画化
監督はゲームシリーズの生みの親、坂口博信自身が担当した
技術的には意欲的な作品だったが、そのためコストが高まり製作費は1億3,700万ドルにも達した
2001年6月に米国で公開されたが、不入りのため数日から数週間で打ち切られた
また日本でも「千と千尋の神隠し」と重なり、早々に打ち切り
全世界での興行収入は8513万ドルにとどまった
これによりスクウェアは130億円という巨額の損失を計上
「史上もっとも失敗した映画」としてギネスブックに掲載されるほどだった
こうしてスクウェアは映画事業から撤退
一時は倒産の危機にまで追い込まれ、ソニーから資金援助を受けた
そういったことがきっかけでスクウェアはエニックスと合併し、スクウェア・エニックスとして生まれ変わった
「カウボーイ & エイリアン」(2011)
「007」のダニエル・クレイグと「インディ・ジョーンズ」のハリソン・フォードが共演
監督は「アイアンマン」「ジャングル・ブック」のヒットメーカー、ジョン・ファブロー
製作陣はロン・ハワードにスティーブン・スピルバーグ
そうそうたる布陣だったが、見事に爆死!!
製作費1億6,300万ドルの超大作だったにもかかわらず、最終的な興行成績は1億7,480万ドルと振るわなかった
2014年、ロサンゼルスタイムズ紙はこの映画を、史上最も失敗した超大作の1つとして挙げた
「ジョン・カーター」(2012)
エドガー・ライス・バローズが1912年に発表したSFヒロイックファンタジーの古典的名作「火星のプリンセス」
その映画化の権利をディズニーが買い取った
ロバート・ロドリゲス、ジョン・ファブローなど、様々な監督が企画に携わったが降板
「ファインディング・ニモ」「ウォーリー」のアンドリュー・スタントン監督が原作のファンで、映画化を熱望
実写映画の監督の経験がない彼を起用することを、スタジオはためらった
しかし「ウォーリー」「ファインディング・ニモ」の大ヒットの実績を考慮し、監督に承認
アンドリュー・スタントン監督は有名俳優を使わないことを望んだ
そして、3部作の第1部として考えていた
多くのヴィジュアルエフェクトや撮り直しにより、製作費は2億6,370万ドルという高額なものとなった
北米でのオープニングは3,020万ドルで初登場2位
これは関係者を落胆させた
むしろ北米以外では好調で、ロシアではオープニング記録を破った
最終的な興行成績は2億8,410万ドル
ディズニーは2億ドルの損失を被ったとも言われている
続編の計画をディズニーはキャンセルした
まとめ
超大作でもヒットするとは限らない
映画の興行とは本当に難しいものである
中にはそりゃ爆死するよという作品もあるが(笑)
製作費が高ければいいというものではない
だが超大作という響きにはロマンがある
TVドラマでは不可能な大作
それも映画の醍醐味の一つだろう
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マジ